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福永武彦さん生誕100年記念企画!『福永武彦電子全集』が配信開始 作家・池澤夏樹さんが特別監修、全著作物を完全網羅

福永武彦さん生誕100年記念企画!『福永武彦電子全集』が配信開始 作家・池澤夏樹さんが特別監修

福永武彦さん生誕100年記念企画!『福永武彦電子全集』が配信開始 作家・池澤夏樹さんが特別監修

小学館は、青年の純愛と挫折を描いた『草の花』や、モダニズムの傑作『死の島』など、愛と孤独と死を描いた小説で知られる作家・福永武彦さんの電子全集を、福永さんの生誕100年を記念して、2018年10月19日より、全20巻で配信開始しました。

 

“愛と孤独の作家”福永武彦のすべてが甦る!

本シリーズは、福永武彦さんの長男で、芥川賞作家である池澤夏樹さんを特別監修者、福永作品研究の第一人者・三坂剛さんを企画監修者に迎え、福永さんの遺した多彩な小説、随筆、詩、評論等をテーマ、カテゴリー別に巻立て編纂、解説を記す全集です。

 
【 『福永武彦電子全集』の5大特徴 】

■小説は作家自らの熱い想いがこもった初刊本と、最終改訂を行った決定版の両方を原則併載し、「書き換える作家」福永武彦文学の本質に根ざした電子全集

■初刊が旧字旧かな表記の小説は旧字表記で掲載し、新字新かな表記の決定版と併載

■学生時代の部誌に掲載された文章ほか、貴重な未単行本化作品も多数収録

■多彩な作品群をテーマ別に構成し、作品生成過程を中心とした詳細な解題を附す

■全巻に、署名本・識語本や原稿、未発表構想ノート、メモ等の貴重なお宝付録を掲載

★福永武彦電子全集特設サイト:https://pdmagazine.jp/fukunaga-zensyu/

 
□価格:1巻2,500円(税別)
□対象端末:電子書籍専用端末、スマートフォン、タブレット端末、PC。
□販売サイト:主要電子書店

 

『福永武彦電子全集』各巻の配信予定 (2019年配信分まで)

■第1回配信
「草の花」体験、福永武彦の出発
2018/10/19配信

■第2回配信
『小説風土』、ロマンの創造
2018/11/16配信

■第3回配信
先鋭な実験『夜の三部作』、そして『愛の試み』
2018/12/14配信

■第4回配信
実験の継続『心の中を流れる河』『世界の終り』、そして『夢の輪』
2019/1/18配信

■第5回配信
実験の展開『廢市』、そして『告別』
2019/2/15配信

■第6回配信
『ボードレールの世界』、わが同類
2019/3/15配信

■第7回配信
戦前の文業(散文)、大河小説『獨身者』まで
2019/4/19配信

■第8回配信
戦後の飜訳、実験小説の背景
2019/5/17配信

■第9回配信
『完全犯罪』、推理小説の領域
2019/6/21配信

■第10回配信
『ゴーギャンの世界』『藝術の慰め』
2019/7/19配信

■第11回配信
近・現代日本文学評論
2019/8/16配信

■第12回配信
『忘却の河』『幼年』、童話
2019/9/20配信

■第13回配信
『風のかたみ』、古典文学の継承
2019/10/18配信

■第14回配信
ロマンの展開『海市』、「後期六短篇」
2019/11/15配信

■第15回配信
『別れの歌』、随筆家としてⅠ
2019/12/20配信

 

福永武彦 電子全集1 「草の花」体験、福永武彦の出発
福永の出世作『草の花』を中心に、初めて単行本化された短篇集『塔』、学生時代に書かれた書簡など、作家・福永武彦の出発点とも言える、貴重な初期作品を完全収録。

第一高等学校3年、18歳の福永が「校友會雑誌」第355号に発表した「かにかくに」、肺病治療のため入院していた清瀬の療養所で、1949~1950年にかけて書かれた「慰霊歌」の収録2篇は、戦後に書かれた最も美しい青春小説のひとつ『草の花』(初刊版と決定版2種を収録)の原型となった作品。

収録した関連作品の中で、詩篇「戸田の春」と冊子「平野和夫君を偲びて」収録の俳句2句は、単行本、全集等未収録の貴重なもので、随筆「病者の心」は、療入所中に自身の心の推理変転を具体的に描き、『草の花』冒頭の章「冬」に繋がっていく重要作品である。

また、『草の花』「冬」の章と同じ精神的風土を表出し、福永自ら「小品」と呼ぶ4作「晩春記」、「旅への誘い」、「鴉のいる風景」、「夕焼雲」も併録。

一方、1948年に福永初の単行本と初刊が発売された『塔』からは、詩の精神を小説に定着させようとした実験的小説「塔」、「雨」、「めたもるふぉおず」を、初刊版と決定版の2種を収録。

作家・福永武彦の“文学の嚆矢”を理解する上で絶対欠かせない、ファンはもちろん、研究者も必見の第1巻である。

 
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