本のページ

SINCE 1991

【第65回産経児童出版文化賞】たむらしげるさん『よるのおと』が大賞

【第65回産経児童出版文化賞】たむらしげるさん『よるのおと』が大賞

【第65回産経児童出版文化賞】たむらしげるさん『よるのおと』が大賞

産経新聞社は5月5日、第65回産経児童出版文化賞の受賞作を発表しました。

 

4000超の児童書の中から受賞作8点が決定!

第65回産経児童出版文化賞は、昨年1年間に刊行された児童向けの新刊書4,217点を対象に審査が行われ、その中から受賞作8点が決定。大賞には、たむらしげるさんの『よるのおと』(偕成社)が選ばれました。

 
なお、受賞作は次の通りです。

■大賞 『よるのおと』(たむらしげるさん/偕成社)

■JR賞 『さかなのたまご』(内山りゅうさん:写真・文/ポプラ社)

■美術賞 『猫魔ヶ岳の妖怪』(八百板洋子:再話・斎藤隆夫さん:絵/福音館書店)

■産経新聞社賞 『こんぴら狗』(今井恭子さん/くもん出版)

■フジテレビ賞 『世界恐竜発見地図』(ヒサクニヒコさん:絵・文/岩崎書店)

■ニッポン放送賞 『世界を救うパンの缶詰』(菅聖子さん/ほるぷ出版)

■翻訳作品賞
・『うみべのまちで』(ジョアン・シュウォーツさん:文・シドニー・スミスさん:絵・いわじょうよしひとさん:訳/BL出版)

・『わたしがいどんだ戦い1939年』(キンバリー・ブルベイカー・ブラッドリーさん:作・大作道子さん:訳/評論社)

 
大賞受賞作『よるのおと』は、9歳だった著者が、松尾芭蕉の俳句「古池や 蛙飛び込む 水の音」を初めて知った際、頭に浮かんだ鮮烈なビジョンが元になっています。それを、少年が月夜に池のほとりを歩いて、おじいさんの家にたどりつくという数十秒のストーリーに仕上げてたものです。

著者のたむらしげるさんは大賞受賞について、「このような一見地味な作品を見いだしていただき、うれしい」とコメントしています。

 

産経児童出版文化賞について

産経児童出版文化賞は、学校図書法の施行にあわせて1954年に、「次の世代を担う子どもたちに良い本を」の趣旨で産経新聞社が創設した文学賞です。

前年の1月1日から12月31日までの1年間に日本国内で出版された、すべての児童書籍を対象に審査を行い、毎年5月5日の「こどもの日」に受賞作が発表されます。

産経新聞社が主催。フジテレビジョン、ニッポン放送が後援。JR7社(JR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州、JR貨物)が協賛。

 

よるのおと
男の子が池のほとりを歩いています。もうすぐおじいさんの家につくところです。もうすっかり日がくれて、空には月が輝いています。リリリ、リリリ。虫が鳴いています。遠くからは列車の汽笛。池に浮かぶハスの葉にはカエルがいます。シカの親子も水を飲みにきているようです。ほんの数十秒のあいだにおこる小さなドラマの数々。そこにひろがるゆたかな世界。ページをめくることが一つの体験だということが感じられる絵本です。

 
【関連】
産経児童出版文化賞

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です