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魚住陽子さん未発表長編小説『半貴石の女たち』が刊行

魚住陽子さん著『半貴石の女たち』(駒草出版)

魚住陽子さん著『半貴石の女たち』(駒草出版)

魚住陽子さんが遺した唯一の未発表長編小説『半貴石の女たち』が駒草出版より刊行されました。

 

唯一の未発表長編小説『半貴石の女たち』は半貴石をめぐる女性たちの物語

951年に埼玉で生まれた魚住陽子さんは書店や出版社に勤務するかたわら同人誌に詩を発表、カルチャースクールで小説を学び、35歳の時に作家デビュー。1989年には「奇術師の家」で第1回朝日新人文学賞を受賞し、その他芥川賞をはじめとする文学賞へも幾度となくノミネートされました。その独自の世界観は多くの読者を魅了し、根強い人気を獲得しています。

しかし腎臓の病を患い、残念ながら2021年8月、69歳でその生涯の幕を閉じました。

 
『半貴石の女たち』は、2021年に急逝した魚住陽子さんが2009年に書き上げていた、唯一の未発表長編小説。半貴石をめぐる女性たちの物語です。美しく静謐でありながらその内に激しい情念を秘めた、魚住陽子さんの世界をご堪能ください。

 
【あらすじ】

~離婚した私が、人生で二回目の、最後の恋をした相手は親友の夫だった。
離婚の痛手が癒えない私を茉莉はずっと支え、励まし続けてくれた。
そのかけがえのない親友の夫を私は愛した~ 

「どうしてもそれがなければ生きていけないのなら、求め続けるしかないのよ。正しくても正しくなくても、仕方のないことだってある」 

達子と彼女を取り巻く女性たちが織りなす、半貴石をめぐる物語です。

 

著者プロフィール

著者の魚住陽子(うおずみ・ようこ)さんは、1951年生まれ。埼玉県出身。埼玉県立小川高校卒業後、書店や出版社勤務を経て作家に。1989年「静かな家」で第101回芥川賞候補。1990年「奇術師の家」で第1回朝日新人文学賞受賞。1991年「別々の皿」で第105回芥川賞候補など。

2000年頃から俳句を作り、『俳壇』などに作品を発表。2004年の腎臓移植後、2006年に個人誌『花眼』を発行。著書に『奇術師の家』(朝日新聞社)、『雪の絵』『公園』『動く箱』(新潮社)、『水の出会う場所』『菜飯屋春秋』『夢の家』『夢の家』『坂を下りてくる人』(駒草出版)がある。2021年8月に腎不全のため死去。

 

半貴石の女たち
魚住 陽子 (著)

2021年に急逝した作家・魚住陽子が、2009年に書き上げていた、唯一の未発表長編小説。

「どうしてもそれがなければ生きていけないのなら、求め続けるしかないのよ。 正しくても正しくなくても、仕方のないことだってある」

達子と彼女を取り巻く女性たちが織りなす、半貴石をめぐる物語。

 


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