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アルゼンチンの本格ミステリー作家、十数年ぶり最新作『アリス連続殺人』が刊行

アルゼンチン・プラネタ賞を受賞した『オックスフォード連続殺人』に続く、アルゼンチンの本格ミステリー作家・ギジェルモ・マルティネスさんの10数年ぶりとなる新作で、スペイン最高の文学賞ナダール賞を受賞した『アリス連続殺人』(訳:和泉圭亮さん)が扶桑社より刊行されました。

 

不思議の国のアリスが誘う、現代本格の最前線 碩学の名探偵セルダム教授、再登場!

本書は、2006年翻訳ミステリシーンで話題となり、『2007本格ミステリ・ベスト10』海外本格ミステリランキングで4位となった『オックスフォード連続殺人』の著者が放つ、十数年ぶりの続編です。

セルダム教授とアルゼンチンからオックスフォード大学に来た留学生が、ルイス・キャロルが残した日記の謎に挑む過程で遭遇する事件を描いた作品です。

 
【あらすじ】

ルイス・キャロルの喪われた日記をめぐる奇怪きわまる死の連鎖の謎に挑む!

「私」はアルゼンチンから来たオックスフォード大学の給費留学生。

2年目の課題として筆跡に関するプログラムの開発に取り組むなか、旧知の数学者セルダム教授から秘密の依頼を受ける。ルイス・キャロルの喪われた日記にまつわる、新出の書類の筆跡鑑定をしてくれというのだ。

ルイス・キャロル同胞団内部に蠢く不穏な空気を破ってやがて幕を開ける悲劇。アリスと数理数列に彩られた知の迷宮に挑むセルダムの叡智が見出した真実とは。

アルゼンチン発、本格ミステリーの新地平!(解説:三門優祐さん)

 

著者プロフィール

 
■ギジェルモ・マルティネス(Guillermo Martinez)さん

1962年生まれ、アルゼンチン出身。10代にして最初の短編集“La jungle sin bestias”(「獣なきジャングル」)を発表。その後、数々の文学賞を受賞したのち、1993年、初の長編小説“Acerca de Roderer”(「ロデレールについて」)を上梓。現代アルゼンチン文学の旗手として高い評価を得ている。

『オックスフォード連続殺人』でアルゼンチン・プラネタ賞を受賞。本書にてスペインで最も権威ある文学賞ナダール賞を受賞。一方で数学にも造詣が深く、1984年にスール大学数学科を卒業し、論理専攻の数理科学で博士号を取得。その後の研究でオックスフォードに2年間留学している。現在はブエノスアイレスに在住。

 
■訳:和泉圭亮(いずみ・けいすけ)さん

上智大学外国語学部イスパニア語科卒業。

訳書に『オックスフォード連続殺人』、『ルシアナ・Bの緩慢なる死』(扶桑社ミステリー)、『ゴッド・ハズ・ア・ドリーム』(竹書房)などがある。

 

アリス連続殺人 (海外文庫)
ギジェルモ・マルティネス (著), 和泉 圭亮 (翻訳)

◆奇妙奇天烈な極上の「謎解きミステリ」。
本作に盛りに盛られた数々の要素は、まさに英国の黄金時代ミステリを彷彿とさせてくれる。しかし、作者はそれを見事に統御し、複雑怪奇な謎、丁寧な伏線呈示と回収、そして意外ながらしっかり論理的な解決の物語を作り上げた。たとえすれっからしのマニアであっても、その腕の冴えに満足し、結末では「ひぇーっ!」と叫び声をあげてしまうこと間違いなしである。――三門 優祐(ミステリ評論家)解説より

<既刊>

オックスフォード連続殺人 (扶桑社BOOKSミステリー)
ギジェルモ・マルティネス (著), 和泉 圭亮 (翻訳)

『2007本格ミステリ・ベスト10』海外部門第4位!

殺人予告、暗号、数学論議、迸る知的興奮……不可能犯罪に天才数学教授が挑む!アルゼンチン発、驚愕の超論理(スーパーロジカル)ミステリー

アルゼンチンからの奨学生として、オックスフォード大学に留学した「私」は22歳。渡英したのもつかのま、下宿先の未亡人の他殺死体を発見してしまう。一緒に第一発見者となった世界的数学者セルダム教授のもとには、謎の記号が書かれた殺人予告メモが届けられていた。その後も、謎のメッセージを伴う不可能犯罪が矢継ぎ早に起こって…。知の巨人セルダムの叡智がいざなう、めくるめく論理のラビリンス。南米アルゼンチンから突如現われた、驚愕の本格ミステリーに瞠目せよ。

 


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