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直木賞作家・今村翔吾さん初のビジネス書『教養としての歴史小説』 が刊行

今村翔吾さん著『教養としての歴史小説』(ダイヤモンド社)

今村翔吾さん著『教養としての歴史小説』(ダイヤモンド社)

2022年に『塞王の楯』で直木賞を受賞した作家の今村翔吾さんが、自身初のビジネス書となる『教養としての歴史小説』をダイヤモンド社より上梓しました。歴史小説家である今村さんが、“教養”という視点から「歴史小説」について語りつくした一冊です。

 

小学5年生から没頭!“歴史小説マニア”の今村翔吾氏がその効能を語る

著者は、直木賞作家でコメンテーターとしても活躍する今村翔吾さん。自身も歴史小説家でありながら、実は大の“歴史小説マニア”。

小学5年生のときに読んだ『真田太平記』(池波正太郎さん)をきっかけに歴史小説に没頭し、中学・高校時代は往復3時間の通学路をすべて読書に費やし「このままのペースでいったら、読む本がなくなってしまうかも…」と不安に駆られたほど、歴史のことで頭がいっぱいだったそうです。

 
本書は、そんな歴史小説をとことん知り尽くした著者が、自身の経験を振り返りながら、仕事にも、人生にも活きる歴史小説の効能を解説した本です。その効能を知ると、「歴史小説はとっつきにくい」と感じている方でもきっと読みたくなる衝動にかられるはずです。

 

実はタイパがいい?!教養が身につく歴史小説の魅力とは?

昨今、ビジネスパーソンのあいだで“教養”への関心が高まっています。教養を高める方法やサービスが様々存在するなか、「教養を高めるために最も有力な手段は歴史を学ぶこと、その導入として最適なのが歴史小説である」と今村さんは語ります。

 
なぜなら歴史には、これまでの人類の営みが凝縮されており、政治も経済も芸術も宗教も、すべてを歴史から学ぶことができるからです。

一方で子どもの頃の「暗記」ばかりの授業で「歴史」につまずいた方も多くいます。そうした方々にとっても、「人物」や「時代」を軸に展開していく「歴史小説」なら、苦手だった「史実」から人生に必要なさまざまなものを吸収することができます。

歴史小説を読んだことのない方からすると「読む時間がない」「タイパが悪そう」と思われがちですが、人生に必要なあらゆる叡智を学べる歴史小説ほど時間投資の良いコンテンツはそうそうありません。本書では、そんな教養を高めるためのヒントが満載の歴史小説の魅力を余すところなく紹介しています。

 
◎池波正太郎に学んだお金の使い方
◎歴史小説の知識が経営に活きる
◎昔と対比させて自分のキャリアを考える
◎歴史小説を読むと語彙が増える
◎初対面の人とも雑談がはずむ
◎グローバル時代だからこそ自国の歴史を学ぶ
◎歴史小説を読めば旅の楽しさが倍増する

…など(目次より一部抜粋)。

 
また、作品創作の舞台裏や、今村さんが厳選したおすすめ作品を掲載したガイドも収録されており、ビジネスパーソンはもちろん、歴史小説ファンにとってもまた新しい視点を得られる一冊となっています。

 

本書の構成

序章 人生で大切なことは歴史小説に教わった

第1章 歴史小説の基礎知識

第2章 歴史小説が教える人としての生き方

第3章 ビジネスに役立つ歴史小説

第4章 教養が深まる歴史小説の活用法

第5章 歴史小説を読んで旅行を楽しむ

第6章 歴史小説 創作の舞台裏

第7章 教養としての歴史小説ガイド

 

著者プロフィール

撮影:佐賀章広

撮影:佐賀章広

今村翔吾(いまむら・しょうご)さんは、1984年生まれ、京都府加茂町(現・木津川市)出身。滋賀県在住。関西大学文学部卒業。2022年『塞王の楯』で第166回直木賞を受賞

小学5年生のときに読んだ池波正太郎さん著『真田太平記』をきっかけに歴史小説に没頭。中学生になると歴史小説家に憧れ、月30~40冊ほど歴史小説を読み込んだ。元教師の父親がダンススクールを主宰しており、その跡とりとして20代はダンスのインストラクターとして活動。2015年、跡とりを弟に任せ、退路を断って歴史小説家を志し、段ボールをひっくり返した机で歴史小説の執筆を始めた。食べていくために埋蔵文化財の発掘調査員の職を得つつ、1日平均19時間の執筆活動をしたことも。32歳で『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』 で待望のデビュー。師と仰ぐ北方謙三さんの教えに従い、2018年から1日も休むことなく書き続けている。

 

教養としての歴史小説
今村 翔吾 (著)

直木賞作家が本気で教える
仕事と人生に効く歴史小説

●学校では絶対に教えてくれない歴史の学び方

教養を高める最も有力な手段は、歴史を学ぶこと。
なにしろ歴史には、これまでの人類の営みが凝縮されているのだ。

政治も経済も芸術も宗教も、すべて歴史を通じて参照できる。
一方で、歴史というと、なんとなく、とっつきにくい印象を抱く人が多いのも事実。

そんな人は、ほとんどの場合、年号や歴史上の人物を暗記させるような学校の授業が、「つまらない」と感じて離脱している。

しかし、好きな「時代」や「人物」から興味を広げていけば、確実に歴史を好きになれる。
そして、その導入として最適なのが「歴史小説」なのだ。

歴史小説の主人公は、過去の歴史を案内してくれる水先案内人のようなもの。
面白い・好きな案内人を見つけられれば、歴史の世界にどっぷりつかり、そこから人生に必要なさまざまなものを吸収できる。

水先案内人が魅力的かどうかは、歴史小説家の腕次第。
つまり、自分にあった作家の作品を読むことが、歴史から教養を身につける最良の手段といえる。

本書では、教養という視点から歴史小説について語っていく。
また歴史小説家を第1世代から第7世代まで分類して、わかりやすく歴史小説・歴史小説家を解説する。

小学5年生で歴史小説と出会い、中学生にして世にあるほぼすべての歴史小説を読破。
ひたすら歴史小説を読み込む青春時代を送ってきた直木賞作家・今村翔吾。

20代まで歴史とは無関係のダンス・インストラクターとして活動。30歳のときに一念発起して、埋蔵文化財の発掘調査員をしながら、歴史小説家を目指したという異色の作家が、一人の歴史小説ファンの視点から、また歴史小説家として、歴史小説という文芸ジャンルについて掘り下げるだけでなく、小説から得られる教養の中身や、おすすめの作品までさまざまな角度から縦横無尽に語り尽くす。

 


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