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【第41回石橋湛山賞】山本章子さん『日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年』が受賞

第41回石橋湛山賞が決定!

第41回石橋湛山賞が決定!

石橋湛山記念財団が主宰する第41回(2020年度)石橋湛山賞の受賞作が発表されました。

 

第41回石橋湛山賞が決定!

第39回石橋湛山賞は、全国の有識者から推薦された50を超える著作の中から、次の通り決定しました。

 
<第41回石橋湛山賞 受賞作品>

山本章子(やまもと・あきこ)さん
『日米地位協定――在日米軍と「同盟」の70年』(中央公論新社)

 
受賞作は、在日米軍の駐留に視点を据えて戦後の日米関係史を概説しています。山本章子さんはとくに、日米両政府が1960年の日米安保条約改定、地位協定締結の際に取り交わした「日米地位協定合意議事録」を問題視します。2004年まで非公開だった「合意議事録」は民主主義国家間の条約や協定の正統性を著しく阻害すると主張。日米同盟関係には深い闇のようなものが感じられるが、それはこの「合意議事録」によるところが大きく、また米軍への「 “過剰な優遇”の根源」であると指摘します。
日米同盟の真価が問われようとするとき、国会で承認されていない「合意議事録」を撤廃することが喫緊の課題だと山本さんは主張します。深い信頼関係が土台になければ強固な同盟関係は成り立たないからです。
本書は日米同盟を重視しつつ、米国に対しても、非は非と主張し続けた石橋湛山の名を冠する本賞にふさわしいものと言え、今回の受賞となりました。

 
なお、授賞式は10月23日(金)16時より、東洋経済ビル 9階 経済倶楽部ホール(東京都中央区日本橋本石町 1-2-1)にて開催。

 

山本章子さん プロフィール

受賞者の山本章子(やまもと・あきこ)さんは、1979年生まれ。北海道出身。2003年一橋大学法学部卒業、2007年一橋大学大学院法学研究科修士課程修了。

2007年から2012年第一法規株式会社に編集者として勤務、2015年一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)、沖縄国際大学非常勤講師を経て、2018年琉球大学人文社会学部国際法政学科講師、2020年より同准教授。専攻は国際政治史。

著書に『米国と日米安保条約改定――沖縄・基地・同盟』(吉田書店、2017年/日本防衛学会猪木正道賞奨励賞)、『米国アウトサイダー大統領――世界を揺さぶる「異端」の政治家たち』(朝日新聞出版、2017年)、共著に『沖縄と海兵隊――駐留の歴史的展開』(旬報社、2016年)、『日常化された境界――戦後の沖縄の記憶を旅する』(北海道大学出版会、2017年)がある。

 

石橋湛山賞について

石橋湛山賞は、石橋湛山記念財団が、東洋経済新報社の元主幹で内閣総理大臣も務めた石橋湛山(いしばし・たんざん)を記念して、1980年に創設。東洋経済新報社と経済倶楽部が後援。

政治経済・国際関係・社会・文化などの領域で、その年度に発表された論文・著書の中から、石橋湛山の自由主義・民主主義・国際平和主義の思想の継承・発展に、最も貢献したと考えられる著作に贈られてます。

政界・経済界・学界・マスコミ関係者から寄せられた推薦論文・著書をもとに、財団理事・評議員による選考委員会が授賞候補を数点~十数点に絞ります。この中から選考委員の奥村洋彦さん(学習院大学名誉教授)、叶芳和さん(経済評論家)、田中秀征さん(福山大学客員教授)、柴生田晴四さん(経済倶楽部理事長)、山縣裕一郎さん(東洋経済新報社 代表取締役会長)各氏の合議を経て、最終選考委員会の場で決定します。

 

日米地位協定-在日米軍と「同盟」の70年 (中公新書)
山本 章子 (著)

日米地位協定は、在日米軍の基地使用、行動範囲、米軍関係者の権利などを保証したものである。在日米軍による事件が沖縄などで頻発するなか、捜査・裁判での優遇が常に批判されてきた。冷戦崩壊後、独伊など他の同盟国では協定は改正されたが、日本はそのままである。
本書は、日米関係と在日米軍の戦後70年の軌跡を追う。実際の運用が非公開の「合意議事録」で行われてきた事実など、日本が置かれている「地位」の実態を描く。

 
【関連】
石橋湛山賞第37回 – 一般財団法人石橋湛山記念財団

 


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