「第22回大藪春彦賞」候補作が決定 赤松利市さん、川越宗一さん、遠田潤子さん、前川ほまれさんの計4作品
大藪春彦賞選考委員会は12月23日、第22回大藪春彦賞の候補作を発表しました。
「第22回大藪春彦賞」候補作が決定!
大藪春彦賞選考委員会は、2018年10月から2019年9月までの選考対象期間に刊行された作品の中から、次の作品を「第22回大藪春彦賞」候補として選出しました。
<第22回大藪春彦賞 候補作>
◎赤松利市さん『犬』(徳間書店)
◎川越宗一さん『熱源』(文藝春秋)
◎遠田潤子さん『ドライブインまほろば』(祥伝社)
◎前川ほまれさん『シークレット・ペイン 夜去医療刑務所・南病舎』(ポプラ社)
なお、2020年1月24日に大沢在昌さん、黒川博行さん、藤田宜永さんによる選考会が開催され、受賞作が決定します。受賞作には、2020年3月6日の贈賞式において、大藪春彦賞正賞(顕彰牌)と副賞(賞金300万円)が贈られます。
大藪春彦賞について
大藪春彦賞は、作家・大藪春彦さんの業績を記念し徳間書店が創設、「優れた物語世界の精神を継承する新進気鋭の作家及び作品」に贈られる文学賞です。
大藪春彦賞選考委員会が主催し、毎年10月1日から翌年9月末日までに発表された小説作品の中から選ばれます。
犬 赤松利市 (著) 大阪でニューハーフ店「さくら」を営む桜は63歳のトランスジェンダーだ。23歳で同じくトランスジェンダーの沙希を店員として雇い、慎ましくも豊かな日々を送っていた。 大阪発。愛と暴力の旅が、今、始まった。 |
熱源 川越 宗一 (著) 故郷を奪われ、生き方を変えられた。それでもアイヌがアイヌとして生きているうちに、やりとげなければならないことがある。北海道のさらに北に浮かぶ島、樺太(サハリン)。人を拒むような極寒の地で、時代に翻弄されながら、それでも生きていくための「熱」を追い求める人々がいた。明治維新後、樺太のアイヌに何が起こっていたのか。見たことのない感情に心を揺り動かされる、圧巻の歴史小説。 |
ドライブインまほろば 遠田潤子 (著) 「人殺しになるくらいなら、生まれてけえへんかったらよかった」 |
シークレット・ペイン: 夜去医療刑務所・南病舎 前川 ほまれ (著) 医療はあの高い塀を越えて、鉄扉を通り抜けなければいけないんだ。はからずも医療刑務所へ期間限定の配属となった精神科医の工藤。矯正医官となった彼が見たのは、罪を犯しながらも民間と同等の医療行為を受けている受刑者たちの姿。自身の過去から受刑者たちに複雑な感情を抱く工藤。さらに彼の気持ちをかき乱したのは、医師を志望するきっかけを作った男との鉄格子を挟んだ邂逅だった…。 |
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