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大阪・梅田の文化と発展を見守っているのは、座敷わらし!? 松宮宏さん『すたこらさっさっさ』が刊行

カバーイラスト:前田なんとか

カバーイラスト:前田なんとか

松宮宏さんの文庫書き下ろし『すたこらさっさっさ』が徳間文庫より刊行されました。

 

紀伊國屋書店や阪急電鉄などの実在の場所や著名人たちに、虚構を織り交ぜ描く奇跡の物語!

 
【あらすじ】

大阪の梅田にある紀文堂書店に勤める辻内彩は、店の前の広場から誰かに呼ばれた。実は、この地の発展に係わった阪急電鉄や紀伊國屋書店の創業者たちが、あの世から見守っていたのだ。

彼らは、大阪万博の後、行方不明になった〈地底の太陽〉の事件に加担していた。そして今、ある目的をもって、彩とその家族に繋がる人たちを使い、その所在を明らかにしようとしていたが……。

 
<巻末「解説」より抜粋>

二〇二五年、大阪・関西万博が開催される。七〇年大阪万博から半世紀経ったタイミングでこの物語は生まれた。いろんな大阪の町、大阪近郊の町、そこに住む素敵な人々、大阪ってやっぱりいいなと改めて思える物語である。『すたこらさっさっさ』を読むと元気になれる。読み終わった後の余韻に浸ることができ、もう一度読み返したくなる、そんな奇跡の物語である。
――新之介さん(大阪高低差学会)

 

著者プロフィール

松宮宏(まつみや・ひろし)さんは、大阪府出身。大阪市立大学文学部を卒業後、アパレルやデザインの仕事に携わる。2006年『こいわらい』で作家デビュー。同作は2013年に『秘剣こいわらい』と改題し文庫化され、絶大な支持を得る。

2023年『アンフォゲッタブル はじまりの街・神戸で生まれる絆』でひょうご本大賞2023を受賞。他の著作に『はるよこい』『くすぶり亦蔵』『まぼろしのパン屋』『竜馬ときらり』などがある。

 

すたこらさっさっさ (徳間文庫)
松宮宏 (著)

梅田という地には、祈りと願いが込められている。
祈りは座敷わらしとして、広場の片隅に棲む。
菅原道真からはじまる梅田の歴史は、阪急を創設した小林一三、紀伊國屋書店をつくった田辺茂一へ受け継がれた。
令和のいま、茂一の座敷わらしが、大阪らしい予想外の展開を繰り広げているのを見ている。
祖祖母、父、娘の三代と、運命の縁でつながった人たちが、大阪梅田、西成、京都祇園を舞台に、虚実入り交じって描かれる、ちょっとあったかくて、良い物語。

 


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