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五木寛之さん「人生のレシピ」シリーズ第8弾『異国文化の楽しみ方・味わい方』が刊行


NHK「ラジオ深夜便」の語りから選り抜いたエピソードから、人生を彩り豊かなものにするためのヒントを得る――2022年刊行開始開始から累計15万部を超えた作家・五木寛之さんの「人生のレシピ」シリーズの最新刊『人生のレシピ 異国文化の楽しみ方・味わい方』がNHK出版より刊行されました。

 

今回のテーマは「異国文化」 「異国の歴史や伝統に触れる。それは、知らない自分との出会いです。」

居場所を定めないデラシネ(根無し草)人生を送るなかで見聞きした、さまざまな土地の景観や音楽が、自分の人生を彩り豊かなものにしたと語る五木さん。

「晩年を過ごすのはスウェーデンかフィンランドか、やっぱりラテン系の国でのんびり過ごすのもいいな。そんなことを思っているこのごろです」。

91歳になった「生き方の先輩」が贈る、人生百年時代を豊かにする必読ガイド、第8弾desu.

 
【「はじめに」より抜粋】

年月を経て、いまや九十一歳。振り返ってみれば、国内、国外、ずっと旅から旅への人生だったような気がします。

そんな日々の中で、ふと思い出す風景があります。それはブッダの足跡をたどってインドを旅したときの記憶です。時が経って、数々の旅のディテールが次第に薄らいでいく中で、そのインド旅行の印象だけは、鮮明に心に焼き付いています。

「インドには、呼ばれる人と呼ばれない人がいるのよ」と、故・瀬戸内寂聴さんはおっしゃっておられました。

もう何十年も昔のこと。その年、私は出版社の仕事でインドを訪れることになりました。ブッダが最晩年にガンジス川のあたりを旅したことは、よく知られています。数人の弟子たちとともに、徒歩で歩き続けた旅。ブッダはその途中で、体調を崩し、山林の中で死を迎えます。その足跡の一部をたどってみようという企画でしたが、それから数十年を経て、そのときのいくつかのシーンが幻のように浮かび上がってきます。その一つが、ガンジスの水は青かったという変わった印象です。―――

 
★シリーズ第1弾から今回の最新作まで、特別抜粋記事を「NHK出版デジタルマガジン」で公開中:https://nhktext.jp/itsuki

 

本書の構成

第1章 才能を引き寄せるパリ――フランス

第2章 成熟した大人の国――スペイン、ポルトガル

第3章 個人が行動に責任を持つ国――イタリア

第4章 自由に生きるために――ギリシャ

第5章 北欧三か国の思い出――フィンランド、スウェーデン、ノルウェー

第6章 それぞれの個性が際立つ南米――チリ、ブラジル、アルゼンチン

 

著者プロフィール

五木寛之(いつき・ひろゆき)さんは、1932年生まれ、福岡県出身。朝鮮半島で幼少期を送り、引き揚げ後、1952年に上京して早稲田大学文学部露文科に入学。1957年に中退後、編集者、ルポライターなどを経て、1966年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、1967年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、1976年『青春の門 筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞など受賞多数。

ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『下山の思想』『百寺巡礼』『生きるヒント』『孤独のすすめ』など多数。日本芸術院会員。

 

人生のレシピ 異国文化の楽しみ方・味わい方 (教養・文化シリーズ)
五木 寛之 (著)

<「人生のレシピ」シリーズ第1弾>

人生のレシピ 人生百年時代の歩き方

『生きるヒント』から30年、五木寛之による令和の新シリーズ、刊行開始!

私たちは、誰もが百歳以上生きるかもしれない時代を生きている。そうであるならば、人生を二回生きるイメージを大切に、
それぞれ新しい生き方に切り替えてみてはどうだろうか――。90歳になった作家が、いま一番に伝えたいこととは何か。「私はむしろ、書くことよりも、対話することのほうが、表現者本来の姿ではないかと思います」。”生き方の先輩”五木寛之が、長年出演を続ける「ラジオ深夜便」の語りを再現して贈る、後半生を快活に過ごす極上の道案内。

第1章 人生のギアチェンジとは
第2章 何をもって「幸せ」と感じるか
第3章 話すことの大切さを思う
第4章 生きているだけでも意味がある
第5章 老後の「生き方」と「逝き方」

 
【関連】
人生のレシピ | NHK出版デジタルマガジン


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