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マイケル・L・プリンツ賞受賞作家ニナ・ラクールさん初の邦訳作品『イエルバブエナ』が刊行

オークラ出版は、マイケル・L・プリンツ賞受賞作家ニナ・ラクールさんの初めての日本語翻訳作品『イエルバブエナ』を翻訳小説の文庫レーベル・マグノリアブックスより刊行しました。

 

その香りが、その空間が、そのひとときが、わたしを癒してくれる 傷ついても、過去に囚われても────。

 
【あらすじ】

サラは衝撃的な別れをきっかけに、16歳で家から逃げ出した。向かった先はロサンゼルス。懸命に自立を目指し、数年後に人気のバーテンダーとなった。

エミリーは将来のプランが定まらず、自信が持てない大学生。フラワーアレンジメントの仕事で訪れたレストラン<イエルバブエナ>で、バーテンダーたちにカクテルの作り方を教えていたサラと出会う。

ふたりは惹かれ合うが、トラウマや家族のしがらみ、喪失の記憶に囚われてしまう。

心の傷と向き合い、前に進むために必要なものは何か。
もがきながら自分の道を見つけるふたりの女性のラブストーリー。

 
<レビュー>

作り込まれたカクテルのように、さまざまな香りがじわじわと花ひらく……あらゆる感覚に訴えかける、細部まで色鮮やかなごちそうだ。……ラクールの技がまぶしい……ほろ苦さ、しょっぱさ、甘さが一気に押し寄せる。
――ニューヨークタイムズ・ブックレビュー

『イエルバブエナ』は、現代の複雑な愛についての考察である……サラとエミリーを苦しめるトラウマ、そして彼女たちの希望と回復が、穏やかで優しさに満ちた目で観察され、静かな散文に見事に表現されている……登場人物が魅力的な美しいフィクションだ。完璧なカクテルのように、飲み終わった後もずっと、記憶に残るだろう。
――サンフランシスコ・クロニクル

『イエルバブエナ』はご褒美のようで慎ましく、親密なのにとらえどころがない、これらが完璧に調和し素敵な香りが漂います。ミステリアスで魅力的なだれかがミックスした、見事なカクテルのよう。大切な作品です。
――ケイシー・マクイストンさん(ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー小説『One Last Stop』、『赤と白とロイヤルブルー』著者)

あなたの心が抱える真実と、あなた自身を守るための嘘。あなたを築いた道と、あなた自身が築く道。立ち止まることと、修復すること。本書はこれらのことが描かれた、極上の物語です。ニナ・ラクールは、彼女にしかできないやり方で、心を満足させ、感動的で、ずっと記憶に残るラブレターを書いたのです。人生のあらゆる“はじまり”へのラブレター。ほんとうに美しい。
――コートニー・サマーズさん(ニューヨークタイムズ・ベストセラー小説『Sadie』、『ローンガール・ハードボイルド』著者)

 

著者プロフィール

 
■著者:ニナ・ラクール(Nina LaCour)さん

マイケル・L・プリンツ賞などの受賞歴のあるベストセラー作家。『We Are Okay』などヤングアダルト小説を発表(すべて未邦訳)。
本作『Yerba Buena』は著者初の大人向けの作品である。サンフランシスコに妻と娘と暮らす。

 
■訳者:吉田育未(よしだ・いくみ)さん

英日翻訳者。 エマ・ドナヒュー『星のせいにして』(河出書房新社)、『聖なる証』(オークラ出版)、絵本『ちいさなあおいトラックのリトルブルー』シリーズなど訳書多数。

佐賀県出身。トロント大学修士。 引っ越しが多く、原作初読時は東京、翻訳作業中はカナダアルバータ州、刊行時は香港に暮らす。

 

イエルバブエナ (マグノリアブックス)
ニナ・ラクール (著), 吉田育未 (翻訳)

 


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