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韓国で20年愛されるベストセラー小説『私書箱110号の郵便物』が刊行

43万部のベストセラー、イ・ドウさん著『私書箱110号の郵便物』(訳:佐藤結さん)がアチーブメント出版より刊行されました。

ドラマ化された『天気が良ければ訪ねて行きます』も好評の著者の邦訳第2弾となる本書では、ラジオ局を舞台にした、構成作家とディレクターの一筋縄ではいかない愛の軌跡が描かれます。

 

韓国らしい、でも韓国ドラマ的ではない、主人公たち

舞台はラジオ局。ヒロインは31歳の人見知りの構成作家。担当番組の新ディレクターがちょっと風変わりな人物で……。秋のソウルで不器用な恋が色づき始める――。

丁寧な情景描写、人物の内面を繊細に描く文体で「ゆっくり大切に読みたい本」と韓国で評されるイ・ドウさんの処女作です。

 
【あらすじ】

コン・ジンソルはFMラジオ局で働く構成作家。改編にともない、番組の新ディレクターとなったイ・ゴンと仕事をすることに。局内での評判は悪くないが、初顔合わせの段階からペースを狂わされ、人付き合いの苦手な彼女は当惑する……。

ソウルの地名が多数登場し、読むとソウルの街を散歩したくなる恋愛小説でもある。

 
<ラジオDJとしても活躍する古家正亨さん(MC/DJ/韓国大衆文化ジャーナリスト) 推薦の言葉>

「懐かしいソウルの風景。自然と思い浮かぶ、慌ただしいスタジオでのやりとり。“30代の大人”が繰り返される日常に求めたもの。ラジオ局を舞台に“言葉”の担い手が不器用に、静かに紡ぐ、セピア色にときめくラブストーリーに胸打たれた」

<書店員さんからも感想が続々!>

大人の、けれど青春のような甘酸っぱさのある愛の物語だった。ときめき、傷付き、迷い、きっといくつになっても愛はままならない。臆病だけれど正直な、彼らなりの愛が大丈夫でありますように。
──東京旭屋書店新越谷店 猪股宏美さん

SNSがまだ普及していない時代、今の若者には想像できないだろう。相手の笑顔をリアルで見ることしかできない時代を想像できないだろう。だからこのストーリーは心にのこる。昔ながらの純愛は今の時代に必要なのだ。
──書店員さん(宮城県)

舞台は一昔前だが、愛というのは年齢、世代、国を超えていつの時代もとてもすばらしいものだ。500ページを超えるこの大作をぜひ多くの方に読んでもらいたい。書店員として自信をもっておすすめできる1冊です。
──書店員さん(愛知県)

 

著者プロフィール

 
■イ・ドウさん

小説家。中央大学校文芸創作科を卒業後、放送作家、コピーライターを経て、2004年に『私書箱110号の郵便物』でデビュー。ロマンティックでリアリティあふれるキャラクターと深みのある叙情的な文体が多くの読者の心をつかみ、長く愛されるロングセラーとなった。

2012年には第2作『寝間着を着なさい』(未訳)で少女たちの成長を描いた。田舎の小さな書店の店主と初恋相手との再会を綴った2018年の『天気が良ければ訪ねて行きます』(アチーブメント出版)は2020年に「天気がよければ会いにゆきます」の題でソ・ガンジュンさん&パク・ミニョンさん主演でドラマ化された。2020年に初のエッセイ集『夜は話をするのにぴったりの時間ですから』(未訳)を発表。独立系出版社スバクソルタン(西瓜糖)を設立し、2022年から自著の再刊行をスタートした。

 
■訳:佐藤結(さとう・ゆう)さん

国際基督教大学在学中に韓国の延世大学へ留学。ライターとして「キネマ旬報」「韓流ぴあ」「韓国TVドラマガイド」をはじめとする雑誌や劇場用プログラム、ウェブで映画やドラマについて執筆。

共著に『韓国映画で学ぶ韓国の社会と歴史』(キネマ旬報社)、『作家主義 韓国映画』(A PEOPLE)などがある。本書で翻訳家デビュー。

 

私書箱110号の郵便物
イ・ドウ (著), 佐藤結 (翻訳)

 


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