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日本語文法の巨人・三上章さん生誕120年&『象は鼻が長い』40刷記念!全帯(ダブルカバー)の特別仕様で重版

三上章さん著『象は鼻が長い ―日本文法入門』

三上章さん著『象は鼻が長い ―日本文法入門』

くろしお出版は、日本語研究で知られる言語学者・三上章さんの生誕120年と、三上さんの代表作『象は鼻が長い ―日本文法入門』が第40刷となるのを記念して、同書を全帯(ダブルカバー)の特別仕様で重版しました。

 

不朽の名著『象は鼻が長い』を特別仕様で重版

言語学者の三上章さんは1903年1月26日生まれで、生誕120年を迎えます。

 
代表作である『象は鼻が長い ―日本文法入門』(1960年初版刊行)は、日本語における主語の存在を問い直し、日本語の「は」の本質を論じています。現在にいたる日本語研究に大きな影響をもたらし、このたび第40刷となりました。

 
これらを記念し、生前の三上章さんの写真と初版の書影を含めてデザインした全帯(ダブルカバー)の特別仕様で重版となりました。

 
<『象は鼻が長い』関連書評など>

★三上章「象は鼻が長い」 「ハ」に潜む他者からの問い|好書好日(朝日新聞社):https://book.asahi.com/article/14367259
★「象は鼻が長い」の謎-日本語学者が100年戦う一大ミステリー|ゆる言語学ラジオ:https://www.youtube.com/watch?v=yzTqAU_kiKM

 

本書の構成

序 サクマ カナエ

第一章「ハ」の兼務
1 Xハの両面
2 無題化ということ
3 Xガ
4 Xヲ
5 Xニ、Xデ
6 T( )
7 Xノx
8 モノ
9 雑例

第二章「ハ」の本務
1 題述の呼応
2 ピリオド越え
3 コンマ越え
4 コレとソレ

第三章「ハ」の周囲
1 Xナラ
2 Xモ、Xデモ
3 X―

終わりに
付録一、彼女ヲ好キナ彼
付録二、近代論理学抄

増補―批判と反批判
1 奥田書評
2 その反論―日本人の言語意識
3 初版の訂正

増補第二回
1 日英文法の比較
2 存在文の問題

初版の訂正

 

著者プロフィール

著者の三上章(みかみ・あきら)さん(1903年 – 1971年)は、広島県高田郡上甲立村(現安芸高田市)に生まれる。東京大学工学部建築科卒業。大阪府立八尾高等女学校(現山本高等学校)講師、武庫川女子大学講師などを経て、1965年に大谷女子大学教授に就任。1970年、ハーバード大学に招かれて渡米。1960年、「構文の研究」で東洋大学から学位授与。

著書に『象は鼻が長い ―日本文法入門』『文法教育の革新』『日本語の構文』『日本語の論理 ―ハとガ』『文法小論集』『現代語法序説 ―シンタクスの試み』『現代語法新説』『続・現代語法序説 ―主語廃止論』『構文の研究』など。

 

象は鼻が長い ―日本文法入門 (三上章著作集)
三上章 (著)

二重主語問題の代表的例文を書名に、鮮やかな変形操作と千以上の生きた例文を駆使し「ハ」の本質を明らかにしたベストセラー。現在の日本語学研究に海外にまで大きな影響をもたらした一冊。三上章の代表作。

(はしがきより)
日本語の文法手段のうち、もっとも重要なのはテニヲハです。中でもハです。本書は、問題をそのハ一つに絞って、日本語文法の土台を明らかにしようとしたものです。代行(=兼務)というのが中心概念の一つになっています。ハはガノニヲを代行(=兼務)する、というのです。

※三上章の一連の著作は、初版刊行当時(1960年代~)の版面をもとに印刷しております。そのため、一部に文字の掠れなどがあります。あらかじめご了承ください。

 


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