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小泉悠さん初エッセイ『ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔』が刊行 発刊記念のオンライントークイベントも

小泉悠さん著『ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔』

小泉悠さん著『ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔』

2019年に、『「帝国」ロシアの地政学』で第41回サントリー学芸賞を受賞したロシアの軍事・安全保障政策が専門の小泉悠さんによる初のロシア・エッセイ『ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔』がPHP研究所より刊行されました。

本書の刊行を記念して、5月21日(土)にはオンライントークイベントも開催されます。

 

「なぜ戦争が起きているのか」理解するための補助線に

本書は元々、「ロシアとロシア人の魅力を、衣食住の面から伝えたい」という企画から始まったものでした。
しかし、プーチン大統領の蛮行を目の当たりにした著者は、脱稿直前に構成の変更に踏み切りました。ウクライナ情勢についての項目を加えるべきだと判断したからです。

『ロシア点描』には、「我々が今、なぜこのような悲劇を目の当たりにしているのかを理解するための補助線になれば」という著者の願いがこめられています。

 
(本書「おわりに」より)

私はロシア軍事を研究しているので、権威主義的傾向を強めるロシアにはもう危なくて入れません。そうしたわけですから、私が「ロシアの今」について語ることはあまり誠実ではないでしょう。(中略)それでもこの企画をお引き受けしたのは、ロシアという国をやたらに「異質な怖い他者」として見ていたのでは仕方ないだろうと考えたからです。

たしかに国家としてのロシアは時にとんでもないことをします。また、そういう政治はまさにロシア人が作り上げた社会の中から出てくるわけですから、「ロシア政府とロシア人は別」と簡単に割り切ることもできません。では両者の関係がどうなっているのかということを、なるべく柔らかく、わかりやすく理解してもらえるような本にしようと努めました。

 

衣食住から国際関係まで、ロシアの不思議を解説

2022年2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻は日本人にも大きなショックを与えました。

ロシアの軍事専門家である著者が、引きも切らないメディアからの出演依頼に時間が許す限り応えているのは、ロシアという国について知ってほしい、誤解してほしくないという思いがあるからです。

 
本書では、著者がロシアで出会った人々、体験したこと、感じたことなどに焦点をあてると共に、プーチン大統領やロシアを取り巻く国際関係についても論じます。実際にモスクワ生活を経験した著者が、はじめて軍事以外の視点で書いたロシア本です。

 

本書の構成

第1章 ロシアに暮らす人々編
第2章 ロシア人の住まい編
第3章 魅惑の地下空間編
第4章 変貌する街並み編
第5章 食生活編
第6章 「大国」ロシアと国際関係編
第7章 権力編

 

発刊記念のオンラインイベント開催

本書の発刊を記念して、オンライントークイベントが開催されます。

戦争中のいま、ロシアやロシア人のことを知る必要性についてや、ウクライナ戦争の行方などに加え、本書に書き切れなかった軍事、国際情勢に関するこぼれ話なども取り上げます。

 
■開催日時:2022年5月21日(土)11:00~12:30
※イベント終了後1週間アーカイブで視聴できます。

■販売期間
◎視聴チケット:2022年5月21日(土)10:00まで
◎書籍付き視聴チケット:2022年5月20日(金)23:59まで

★申込み&詳細:https://online.maruzenjunkudo.co.jp/collections/m72000-220521

 

著者プロフィール

著者の小泉悠(こいずみ・ゆう)さんは、1982年生まれ。千葉県出身。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了。東京大学先端科学技術研究センター専任講師。

ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所客員研究員、未来工学研究所客員研究員などを経て、2022年1月より現職。ロシアの軍事・安全保障政策が専門。

 

ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔
小泉 悠 (著)

「ロシアとロシア人の魅力を、衣食住の面から伝えたい」という本書の内容は、プーチン大統領の蛮行によってその色合いを変えた。新型コロナウイルスの蔓延下、ロシアを観光で訪れることはかなわない。何より頭をよぎるのは突然、ロシア軍の攻撃によって同胞を失い、住む家、町、国を離れざるをえなくなったウクライナ人の悲しみだ。日本人のロシアやロシア人に対するイメージも、好ましくないものに転じたかもしれない。
しかし、だからこそこの本を手に取っていただきたい。もちろん「ロシア政府とロシア人は別」と簡単に割り切ることはできない。では両者の関係がどうなっているのかということを、なるべく柔らかく、わかりやすく説き、「ロシアという国は何か」について、理解を深める必要がある。
著者は執筆にあたり、次のように語った。「自分のロシアへの『愛』を伝える作品にしたい」。その真意を、一人でも多くの読者に感じていただければ幸いである。

 
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