【第31回紫式部文学賞】黒田夏子さん『組曲 わすれこうじ』が受賞
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第31回紫式部文学賞が決定!
宇治市(京都府)は、女性作家の文学作品を対象とする「第31回紫式部文学賞」の受賞作を発表しました。
第31回紫式部文学賞が決定!
第31回紫式部文学賞は、次の通り受賞作が決定しました。
<第31回紫式部文学賞 受賞作品>
黒田夏子(くろだ・なつこ)さん
『組曲 わすれこうじ』(新潮社)
受賞者の黒田夏子さんは、1937年生まれ。東京都出身。早稲田大学教育学部国語国文学科卒業。1963年「毬」で第63回読売短編小説賞に入選。2012「abさんご」で第24回早稲田文学新人賞、2013年に同作で第148回芥川賞を最高齢となる75歳で受賞。
黒田さんには、賞金200万円が贈られます。
選考委員は、川上弘美さん(作家)、鈴木貞美さん(文芸評論家/国際日本文化研究センター名誉教授)、竹田青嗣さん(文芸評論家/哲学者/大学院大学至善館教授/早稲田大学名誉教授)、村田喜代子さん(作家)。
作品紹介、講評、受賞の言葉など詳細は、https://www.city.uji.kyoto.jp/site/bunkakatsudou/7120.html をご覧ください。
紫式部文学賞とは
「紫式部文学賞」は、宇治市と宇治市教育委員会が主催。伝統ある日本女性文学の継承・発展と、市民文化の向上に資することを目的とした文学賞です。
前年に刊行された文学作品を対象とし、女性を作者とするものに限定しています。
一般公募は行わず、全国の作家、文芸評論家、出版社、新聞社、市民推薦人から各々1点に限り推薦を受けることとしています。推薦された作品は、紫式部文学賞推薦委員会で数編に絞り込まれ、その後紫式部文学賞選考委員会で受賞候補作品が選定され、市長が決定します。
受賞者は原則として1名で、正賞(「紫式部」をイメージしたブロンズ像)と副賞(賞金200万円)が贈呈されます。
組曲 わすれこうじ 黒田 夏子 (著) 『abさんご』の衝撃から7年、芥川賞受賞後初となる新作小説集。節句のひながた、骰子、絵葉書、ミニチュアの動物……。手ばこにしまわれ、ひきだし家具に収められた愛おしきものたちの記憶。幼年の心に刻まれた密やかな歓びが、途切れることなく連なる言葉のリズムを得て美しく再生されてゆく。横書きの独創的文体で世を驚かせた芥川賞作家が、7年の歳月をかけて織り上げた無比の小説集。 |
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