19回『このミステリーがすごい!大賞』文庫グランプリ受賞作『暗黒自治区』『甘美なる誘拐』が3・4月連続刊行!
宝島社が主催する第19回『このミステリーがすごい!』大賞の「文庫グランプリ」を受賞した亀野仁さん著『暗黒自治区』が3月4日に宝島社文庫レーベルから刊行されました。また、同時受賞した平居紀一さん著『甘美なる誘拐』も4月7日に刊行されます。
第19回『このミステリーがすごい!大賞』「文庫グランプリ」を新設!
『このミステリーがすごい!』大賞では、今年度より「文庫グランプリ」が新設されています。
『このミステリーがすごい!』大賞は、ミステリー&エンターテインメント作家・作品の発掘・育成を目的に、2002年に創設された新人賞です。同賞では、受賞作品のみならず『死亡フラグが立ちました!』『珈琲店タレーランの事件簿』『スマホを落としただけなのに』など多くの書下ろし文庫作品が、作家のデビュー作にもかかわらず、映画やドラマなど映像化されるヒットシリーズとなっています。
文庫本は、誰もが手に取りやすい身近な活字コンテンツです。どこにでも持ち運べるサイズと、手ごろな価格帯は、読書人口の裾野を広げ、活字文化を支えてきました。宝島社は、「文庫グランプリ」の創設により、活字文化を支えてきた文庫本の価値と可能性に改めてスポットをあて、多くの新しい作家たちの、作家人生のスタートと成長の機会を創出したいとの考えにより、文庫グランプリを新設し、今回、亀野仁さんの『暗黒自治区』と平居紀一さんの『甘美なる作戦』(受賞時のタイトル)が同時受賞となりました。
隣国に侵食された、ディストピアな日本が舞台。濃密でスリリングな警察アクション!『暗黒自治区』
【あらすじ】
隣国に侵食され、〈太洋省〉〈東海省〉〈直轄市〉〈和族自治区〉そして〈国連暫定統治区〉に分かれて統治された日本列島で、〈拉致チーム〉の一員にスカウトされた由佳は、旧東京で〈中央〉政府高官の拉致作戦に参加して失敗、警察に身柄を拘束されてしまう。ところが、神奈川公安局から国連警察への護送中、由佳を乗せた車両は高速道路で何者かに襲撃される。果たして、犯人グループの目的は何なのか。護送を担当していた神奈川公安局の雑賀は、とある事情から由佳を逃がすべく決死の逃避行を開始する――。
【受賞コメント】
これまで数回『このミス』大賞にチャレンジしては敗退し、自分の才能や実力に疑問を感じ始めていた中、今回の応募作を書き始めました。それが文庫グランプリをいただいて出版される運びとなったのは望外の喜びです。「小説を書く」ということのコツを掴んだと言うのはおこがましいかもしれないのですが、その尻尾に手が一瞬触れたような気がしました。
【亀野仁(かめの・じん)さんプロフィール】
1973年、兵庫県西宮市生まれ。1991年に渡米し、大学進学。卒業後も米国に留まり、NYにて映画助監督やCM海外撮影コーディネーター/プロデューサーとして約10年間活動。帰国後は映像制作会社、大手広告代理店勤務を経て、広告映像制作会社を仲間と共同設立、同社取締役に就任。第19回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞し、本作でデビュー。
◆映像プロデューサーでもある著者が手がけたCMも公開!
最終選考委員も騙された!!衝撃のどんでん返しが待ち受ける誘拐ミステリー!『甘美なる誘拐』
【あらすじ】
ヤクザの下っ端二人組、真二と悠人。人使いの荒い上司にこき使われる彼らの冴えない日常は、ある日、他殺体を発見したことで変わり始める。
同じ頃、下町で自動車部品店を経営する植草父娘は、地上げ屋による嫌がらせで廃業に追い込まれかけていた。抵抗するため、父娘はある人物を頼るが……。
一方、宗教団体・ニルヴァーナでは、教祖の孫娘が誘拐される事件が起きていた。様々な人物や事件が、衝撃のラストに帰結する、誘拐ミステリーの新機軸!
【受賞コメント】
『このミス』大賞は難しい新人賞で、かつ今年は激戦と聞いていたので、良い成績を収められてうれしく思っています。小学校時代は本好き少年でしたが、すっかりそんな過去を忘れ、アウトドア男に成り果てた頃、変な妄想がときどき浮かぶようになり、それをつないでいくと変なストーリーになりました。それが本作です。
【平居紀一(ひらい・きいち)さん プロフィール】
1982年8月、東京都生まれ、岐阜県在住。岐阜大学医学部卒業。現在も医師として勤務。新潮ミステリー大賞第5回、第6回ともに最終候補。3作目の本作で『このミス』大賞文庫グランプリを受賞。
よく読むのは歴史書。趣味は登山・クロスカントリー・渓流釣り。座右の銘は持たない主義。
【2021年・第19回『このミステリーがすごい! 大賞』文庫グランプリ受賞作】暗黒自治区 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) 亀野 仁 (著) |
『このミス』大賞シリーズ 甘美なる誘拐 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) 平居 紀一 (著) |
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▼『このミステリーがすごい!』大賞 文庫グランプリ|宝島社
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