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名作の陰に炎上あり!『炎上案件 明治/大正 ドロドロ文豪史』刊行 文豪たちが悶え苦しんだ小説よりも奇なるドロドロな事実とは

山口謠司さん著『炎上案件 明治/大正 ドロドロ文豪史』

山口謠司さん著『炎上案件 明治/大正 ドロドロ文豪史』

山口謠司さん著『炎上案件 明治/大正 ドロドロ文豪史』が、集英社インターナショナルより刊行されました。

 

不倫、DV、薬物、同性愛、毒親、なんでもあり! 炎上文豪オールスター大集結!

本書は、今の時代であれば炎上間違いなしの、不倫、DV、誹謗中傷や、はたまた低すぎる自己肯定感、中二病、毒親など、文豪たちがドロドロと悶え苦しんだエピソードを集めたものです。

 
本書で紹介されている、「太宰治の恨み」「田山花袋のフェチ」「三島由紀夫のコンプレックス」「石川啄木の金」など、文豪たちの名作誕生の裏にあったドロドロの逸話からは、彼ら自身の本質が露わとなり、作品本来の魅力も見えてくることでしょう。

 
また、第5章の主役である与謝野晶子が第6章に、第9章の松岡譲が第14章に、それぞれ意外な形で登場するなど、文豪個人のエピソードだけでなく文豪同士の交流や、思いがけない横顔なども楽しめるものとなっています。

 
著者は、『日本語を作った男 上田万年とその時代』で、言語という側面から日本の近代化の歴史を描き、第29回和辻哲郎文化賞受賞した山口謠司さん。

当代随一の日本語通が、今作では、森鴎外の「瑕瑾(かきん)」、北原白秋の「謬(あやま)る」、永井荷風の「累(るい)」など、文豪それぞれの「炎上キーワード」をひもとき、その言葉を使わざるを得なかった彼らの人生の一時期を紹介しながら、明治・大正期の文学がどのような時代の中から生まれてきたのかという名作誕生の歴史的な背景も詳細に語っています。

 
★公式HPで立ち読み公開中:https://0e0.pw/E6tm

 
<本書に登場する文豪たち>

太宰治/島村抱月と松井須磨子/国木田独歩/田山花袋と永代美知代/与謝野晶子と与謝野鉄幹/有島武郎/鈴木三重吉/平塚らいてうと尾竹紅吉/久米正雄と松岡譲/北原白秋/石川啄木/川端康成/森鴎外/夏目漱石と夏目鏡子/三島由紀夫/伊藤整/永井荷風/徳冨蘆花と徳富蘇峰/山田美妙/島崎藤村

※「森鴎外」について
機種依存文字に該当するため「鴎」で代用してますが、旧字体が正式です。

 

著者プロフィール

山口謠司さん

山口謠司さん

著者の山口謠司(やまぐち・ようじ)さんは、1963年生まれ。長崎県出身。大東文化大学文学部中国文学科教授。中国山東大学客員教授。博士(中国学)。

大東文化大学文学部卒業後、同大学院、フランス国立高等研究院人文科学研究所大学院に学ぶ。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを経て、現職。専門は、文献学、書誌学、日本語史など。

著作多数。『日本語を作った男 上田万年とその時代』(集英社インターナショナル)で第29回和辻哲郎文化賞を受賞。

 

炎上案件 明治/大正 ドロドロ文豪史
山口 謠司 (著)

名作の陰に炎上あり!
不倫、DV、薬物、同性愛、毒親、なんでもあり、炎上文豪オールスター大集結!
文豪たちは苦しみ、悶え、それらを作品として昇華させた。
文豪たちのあの作品はこうして生まれたのだ!
ドロドロの中でこそ文学はきらめく。彼らの「炎上キーワード」をひもとき、その言葉を使わざるを得なかった彼らの人生の一時期を紹介。
彼らの知られざる一面に触れる時、文学の面白さは格段にアップする。

【目次より】
●炎上案件1 太宰治と「憤怒」/見苦しいほどの功名心と金欠
●炎上案件2 島村抱月と松井須磨子の「逢う」/劇作家との愛を演じ切った女優の縊死
●炎上案件3 国木田独歩の「恋」/真面目で一途な独歩が二度の結婚で知ったこと
●炎上案件4 田山花袋と永代美知代「噂」/『布団』で人生が狂ったヒロインのモデル
●炎上案件5 与謝野晶子の「晦渋(かいじゅう)」/師への激しい恋心を読んだ女性たち
●炎上案件6 有島武郎の「希う」/『惜しみなく愛は奪ふ』波多野秋子との無理心中
●炎上案件7 鈴木三重吉の「腐れ縁」/飲めば暴れる三重吉と二番目の妻・らく子
●炎上案件8 らいてうへの紅吉の「赦(ゆる)し」/カミングアウトした同性愛
●炎上案件9 漱石の長女と久米正雄の「機」/筆子をめぐる久米正雄と松岡譲の恋愛事件
●炎上案件10 北原白秋の「謬(あやま)る」/隣家の人妻との道ならぬ関係
●炎上案件11 石川啄木の「成心」/借金王啄木が求めたもの
●炎上案件12 川端康成の「眠り」/川端の死は自殺だったのか事故だったのか
●炎上案件13 森鴎外の「瑕瑾(かきん)」/「舞姫」の小さなキズとは何か
●炎上案件14 夏目家の「贅沢」/漱石の生前没後の経済
●炎上案件15 三島由紀夫の「誇示」/ひた隠しにした出自のコンプレックス
●炎上案件16 伊藤整の「猥褻」/『チャタレイ夫人の恋人』はエロ本か文学作品か
●炎上案件17 永井荷風の「累」/父親への嫌悪から選んだ生き方
●炎上案件18 徳富蘆花の「絶交」/偉大な兄・蘇峰との確執
●炎上案件19 山田美妙の「窃(ひそ)かに」/文壇をリードした美妙の惨めな最期
●炎上案件20 島崎藤村の「別離」/教え子との実らなかった恋

 
【関連】
炎上案件 明治/大正 ドロドロ文豪史 | 集英社インターナショナル 公式サイト

 


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