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平成令和の「個性」信仰を打ち砕く! 水野しずさん『正直個性論』が刊行

『親切人間論』に続く、POP思想家・水野しずさんの論考集第2弾『正直個性論』が左右社より刊行されました。

 

水野しずさんによる電撃哲学書『正直個性論』が発売

ミスiD2015グランプリを受賞後、文筆やイラストを中心にマルチに活躍する水野しずさん。2023年4月に初の論考集『親切人間論』を発表し、生活の些細な瞬間に根ざしたオリジナルな問いを深め、饒舌かつ鋭く切り込む無二の書き手として注目を集めています。

 
今回テーマとするのは「個性」。noteでの連載マガジン「おしゃべりダイダロス」で好評を集めたエッセイに大幅な加筆修正を加え、書籍化されました。

 
【内容紹介】

バブル経済崩壊、平成のゆとり教育、蔓延る自己責任論、SNS社会――
平成から令和にかけて膨らんだ「個性」の幻想を、明快な文章で打ち砕く、POP思想家・水野しずさんの論考集第二弾!

「好きなことで生きていきたい」
「バイトしてる自分なんて、本当の自分じゃない」
「とにかく、特別な人になりたい」

「個性」に振り回される人々に向けてよりマシな道を提示する。
生き方を揺さぶる、電撃哲学書!

 

序文(今から常識では考えられないほど正直な個性の話をします)より

正直なことを言います。というか、この本は徹頭徹尾「個性」に関して正直なことしか言うつもりがありません。と、前置きしたところで、本書も市場に流通している商品の一端ですから、読者としてはある程度の手心や手加減が加えられているものだろうという含みを抱いたままページをめくるのかも知れません。

 
ぜんぜんそれで構わないのですが、その場合電撃を浴び続ける感じになるかもしれません。そうなった場合、それは浴びた方がいい電撃ですからどんどん浴びてください。歯医者さんが治療中に言う「これは出した方がいい血ですから」と同じジャンルの話です。

 
★特別試し読みURL:https://note.com/sayusha/n/nb71c90af2965

 

本書の構成

序文(今から常識では考えられないほど正直な個性の話をします)

「個性」

「好きなことで生きていく」という脅迫

鬼滅の刃はなぜあんなにヒットしたのか

個性=平凡

それでも個性がほしい!

共感という誤解

個性とうまさ

正直

心の負債総額算出方法

巻末

面白さの判断 ~心の隠蔽テクニックを分析してアプローチする、主体性回復マニュアル~

個性ではないもの一覧表

「正直個性論」Q&Aコーナー 

 

著者プロフィール

水野しず(みずの・しず)さんは、コンセプトクリエイター/イラストレーター/POP思想家。

1988年生まれ、岐阜県多治見市出身。武蔵野美術大学造形学部映像学科中退。ミスiD2015グランプリ受賞後、イラストや文筆を中心に活動。noteで連載中のマガジン「おしゃべりダイダロス」は、誰も言ってくれないことを鋭く言い当てながらも、軽快に読める気さくな文体で評判に。

近年は短歌でも独自の表現を追求し、私家版歌集『見て見ぬフリをされるのに失敗』『試着室から出てきた人みたいな雰囲気で生きる以外のやり方を私はまだ知らない』を発表。著書に『きんげんだもの』(幻冬舎)、『親切人間論』(講談社)。

 

正直個性論
水野しず (著)

バブル経済崩壊、平成のゆとり教育、蔓延る自己責任論、SNS社会──
平成から令和にかけて曖昧に大きく膨らんだ「個性」の幻想を、気さくに鋭利に突き崩す、POP思想家・水野しずの論考集第二弾!

装幀:森敬太(合同会社飛ぶ教室)
写真:北圃莉奈子

 
【関連】
【無料公開】水野しず『正直個性論』/序文(今から常識では考えられないほど正直な個性の話をします)|左右社

 


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