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謎解き×人狼×マーダーミステリー!ミステリー小説シリーズ「LIAR(ライアー)」第1弾『鐘の鳴る夜は真実を隠す』が刊行

Gakkenは、連作短編小説にゲーム要素をプラスした、ミステリーゲーム小説シリーズ「LIAR(ライアー)」を創刊し、第1弾として田中佳祐さん著『鐘の鳴る夜は真実を隠す』を刊行しました。装画は人気漫画家の石田スイさんが描きおろし。

 

あなたは、嘘つき犯人を見破れるか!?

LIAR(ライアー)は、自らが探偵となって嘘つきの犯人を捜し出す、新しいミステリーゲーム小説シリーズです。

本シリーズは、8人のキャラクターそれぞれの視点で物語が描かれる連作短編小説ですが、それだけでは終わりません。物語の中で容疑者が語る【証言】に、たった1つだけ嘘が含まれている――。読者は文中の【小さな謎】や情報を集め、自らが主人公となってその嘘つき犯人を推理してください。

小説としても楽しみながら、犯人捜しのドキドキとスリルを体験できる、新感覚ミステリーゲーム小説。ミステリー小説が好きな人にはもちろん、謎解きや人狼ゲーム・マーダーミステリーが好きな人にもおススメの一冊です。

 
装画は、『超人X』『東京喰種トーキョーグール』などヒット作を世に出し、若者を中心に絶大な支持を得ている石田スイさんが手がけています。

 

 

LIAR――嘘つきは誰だ? 発売前から話題沸騰の『鐘の鳴る夜は真実を隠す』作者のインタビュー記事も公開

本書は大流行中のマーダーミステリーゲームの要素を取り入れ、「読者自身が主人公となり、嘘つき犯人を捜し出す」というコンセプトのもと企画されたということですが、いったいどんな本なのでしょうか?
ゲームクリエイターとしても活躍中の作者・田中佳祐さんが、この本の魅力をたっぷりと語りました。

 
――「LIAR――嘘つきは誰だ?」のキャッチフレーズにインパクトがありますが、LIARとはどういったシリーズなのでしょうか?

LIAR(ライアー)は、「読者自らが主人公となって嘘つき犯人を捜す」という、没入型の新しいミステリー小説シリーズです。
8のエピソードを読み、その中に潜む犯人を読者自身が見つけ出します。
ミステリー小説が好きな人にはもちろん、謎解きや人狼ゲーム・マーダーミステリーが好きな人にも、子どもから大人までぜひおススメしたい1冊です。

 
――謎解き×人狼×マーダーミステリー、気になるワードが並びます

謎解きは、「脱出ゲーム」や書籍でも人気のコンテンツですよね。人狼ゲームは、ご存じの方も多いかもしれませんが「人間のふりをして嘘をついている人狼(犯人)を見つけるゲーム」です。マーダーミステリーは、簡単にいうと「1人1人が役柄を与えられ、自分自身が登場人物の1人になりきって推理や物語を楽しむゲーム」です。みんなで会話しながら犯人を見つけるところは、人狼ゲームと似ている部分でもあります。
マーダーミステリー(マダミス)はアメリカ発祥と言われていますが、中国で爆発的に人気となり、日本には2019年頃から浸透し始めました。今では日本のゲーム市場でもメジャーな存在で、YouTubeでの配信や動画があったり、専用のショップがオープンしたりするほどの人気のゲームです。
これまでマダミスやボードゲームなどのTRPG(テーブルトーク・ロールプレイングゲーム)は、複数人で遊ぶことが主流でした。それを1人でも楽しめる書籍にしたらどうだろう?と思ったのがこの企画の始まりでした。

 
――なぜ書籍にしようと思ったのですか?

僕が普段作っているゲームも、世の中のTRPGも、「テーブルトーク」というだけあって、みんなで集まって話しながらするゲームであることが多いです。それが魅力の1つでもあるのですが、その常識を覆したかった。マダミスってやってみるととても楽しいのですが、恥ずかしさもあったり、時間を合わせるのがたいへんな部分もあります。犯人役を演じることに高いハードルを感じる人もいます。1人でも楽しめるマダミスのようなゲームもあるにはあるのですが、本という「自分だけが入り込める世界」で実現してみたい、と思ったんです。

 
――苦労や、工夫したところはどこですか?

どうやって形にしていくか、編集者の方と1年ほどかけて企画を練りました。
書籍だと、ただの推理小説になりがちですが、ゲームにおける犯人捜しの楽しみや、会話をしながら真偽を見抜く面白さなどの「没入感」をいかに実現するかを考えました。
最終的に着地したのは、「自分(読者)を投影するキャラクターを存在させる」「容疑者目線の物語を連作短編として描き、そこから犯人の行動や供述を、読者自身の手で整理して予想させる」というものでした。
「没入感」を実現するために、工夫した点は大きく3つあります。
まず1つ目は、1話ごとに物語にまつわる謎が出題されること。それを解くことで最終的な犯人を絞り込むヒントになるように考えました。
謎解きの難易度にもこだわり、比較的簡単に解けるものも用意することで、誰もが小さな達成感を得られるように工夫しました。
2つ目の、読者に「参加」してもらうもう1つの工夫として、巻末に【地図】と【推理シート】を付けました。穴埋めしたり選択したり、地図をたどったりして、犯人に近づくヒントが得られるようになっています。犯人捜しの一助になるアイテムです。
最後の3つ目は、袋とじです。推理小説は、物語が進むにつれてどんどん犯人に迫っていくものですが、この本は1話ごとに完結する物語で、真実は袋とじを開けるまでわからないようになっています。
また、登場人物たちは一見すべて本当のことを言っているように見えますが、「犯人だけが、たった一つの嘘をつく」のもこの本の大きな特徴です。
そして「本」というからには、単純な犯人の「証言」だけでなく、1つの物語として成立していてお話自体を楽しんでいただけるように工夫しました。
お話には「証言」の他にも様々なヒントがちりばめられています。じっくり読んだり、何度も読み返したりして、1冊の小説を長く楽しむきっかけになればいいなと思います。

 
――石田スイさんが手掛ける装画が、とても印象的です

はい。お引き受けいただいたときはとても感激しました。コンセプトやお話の方向性をきちんと理解した上で、石田スイ先生ならではの世界観に落とし込んで描いてくださいました。
デザインは以前から親交のあるグラフィックデザイナーの中村圭佑氏にお願いしたのですが、石田スイ先生の絵を活かす、そしてシリーズ化を見据えるタイポグラフィにもこだわった装丁デザインにしてもらうことができました。中面は新進気鋭のイラストレーター・456氏にお願いしたのですが、挿絵もキャラクターデザインも、とってもかっこいいんです!

 
――最後に、読者のみなさまに一言お願いします

新シリーズLIAR(ライアー)は、小説とゲーム両方の魅力が重なり合ったハラハラドキドキのミステリーです。推理小説が好きな人にも、謎解きやゲームが好きな人にも、きっと楽しんでいただけると思います。

 

著者プロフィール

 
■田中佳祐(たなか・けいすけ)さん

ゲームクリエイター・小説家。マーダーミステリー、ボードゲームのプロデュース多数。

著書に『街灯りとしての本屋』(雷鳥社)、『読書会の教室』(晶文社)などがある。

 
■装画:石田スイ(いしだ・すい)さん

漫画家。2010年ヤングジャンプ月例第113回MANGAグランプリ準優秀賞を受賞。

代表作に『超人X』(となりのヤングジャンプ連載中)、『ジャックジャンヌ』(Nintendo Switch)、『東京喰種トーキョーグール』(週刊ヤングジャンプ)などがある。

 

鐘の鳴る夜は真実を隠す
田中佳祐 (著), 石田スイ (イラスト)

□■あなたは、嘘つき犯人を見破れるか? 謎解き×人狼×マーダーミステリー!■□
カーニバルの夜、事件は起こった。殺害されたMs.ターナーは、街唯一の大学・ノースベル大学の名誉ある学長だった。
容疑者は7人。物語の中で容疑者が語る[証言]には、たった一つだけ嘘が含まれているーー。 物語に散りばめられたヒントや情報を集めて、真犯人を捜し出せ! さぁ、あなたは嘘つき犯人を見破れるか!?

ーーこの物語の主人公は、あなたである。
短編ミステリー小説を読んですべての謎を解き明かし、犯人を推理しよう!
・1話15分ほどでさくっと読める、8人のキャラクターそれぞれの視点の物語が8エピソード
・エピソードの最後には、注目すべき[証言]と、ヒントとなる[Tips]を収録
・全エピソードの中に、たった一つだけ嘘の[証言]がある
・各エピソードで提示される[小さな謎]を解くと、嘘つき犯人捜しの手掛かりになる
・エンディング・解説は特別袋とじ仕様! 真犯人は開けるまでわからない
・巻末には、捜査に役立つ[マップ]&[推理シート]付き!

 


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