宇野碧さんが「多様な出会いと別れ」を美しく描く『繭の中の街』を刊行
呂布カルマさんも涙した衝撃のデビュー作『レペゼン母』から2年、本屋大賞2023でも11位にランクインした宇野碧さんの新作『繭の中の街』が双葉社より刊行されました。
本作は神戸の街を舞台に「出会いの切なさと別れの美しさ」を純文学、エンタメ、ファンタジーなど多彩に描き分けた、煌めく宝石箱のような短編集です。
出会いと別れを繊細な言葉で紡いだ7つの物語
惹かれ合う二人の逢瀬、刹那的な情事、異なる種族や神様との邂逅──神戸の街を舞台に、多様な出会いと別れを描く短編集『繭の中の街』は、王道のエンタメから純文学、ファンタジーまで様々なジャンルの物語によって編まれており、読み終わった後、誰かと語り合い、分かち合いたくなるような魅力に溢れた一冊です。
◆「エデンの102号室」
大学受験に失敗し、モラトリアムに生きる布珠は、異人坂でどこか浮世離れした男性、シンと出会う。博識な彼に日に日に惹かれていく布珠は、ある日、シンの部屋で書きかけの神話を見つける。
◆「つめたいふともも」
就活に苦戦する大学生の祐介は、兄の知り合いである美羽という女性と偶然知り合う。磊落な美羽に心の癒しを得る祐介だが、やがて彼女に隠された重大な秘密を知ることになる。
◆「赤い恐竜と白いアトリエ」
ガントリークレーンの操縦士である左巴は、刹那的で衝動的な生き方をしている。そして、彼女の働く会社の傍のコンテナには、ただ白い絵を描き続ける一人の画家が棲んでいた。
◆「プロフィール」
かつて地上に棲む人間と分かたれた、翼を持つ一つ目の種族が存在する世界で、港湾労働者として苦役する足守大地は彼のプロフィールに興味を持った一人の≪一つ目≫と邂逅する。
…ほか3篇を収録。
★双葉社文芸総合サイト「COLORFUL」にて【試し読み】公開:https://colorful.futabanet.jp/articles/-/2919
※3/30(土)12:00~【著者インタビュー】公開予定。
〈腕利き書店員から絶賛の声も続々!〉
◎この本の中に詰め込まれた優しい言葉や美しい描写に胸を打たれすぎて、
思わず「本っていいな…」とつぶやいてしまいました。
(紀伊国屋書店 名古屋空港店 土屋彩乃さん)
◎言葉にし難い感動はようやっと出逢えた文学だと涙し、
極上の文圧に押し潰される鈍痛は、それが読書における最高の悦びであることを突きつけてくる。
(宮脇書店 韮崎店 谷戸美奈さん)
◎言語や存在や音楽や感情を、自分ではうまく言えないさまざまを表現してくれた。
この本で宇野さんが言葉にしてくれたから私はもう安心していられる。
(福岡金文堂志摩店 伊賀理江子さん)
◎無色透明な文字が紡いだ物語には鮮やかな色がついていた。
これほどまでに色彩と質感が際立つ作品に出逢えたことが幸せである。
(くまざわ書店 鷲宮店 稲田容子さん)
◎言いようのない浮遊感と幸福感に包まれたまま、そっと本を閉じるも、
またすぐに第一章から読み返したい衝動に駆られました。
この素晴らしい読書体験を早く多くの人と分かち合いたい。
(紀伊国屋書店 ゆめタウン博多店 竹下心さん)
著者プロフィール
宇野碧(うの・あおい)さんは、1983年生まれ、神戸市出身。放浪生活を経て、現在は和歌山県在住。
2022年、母と子の親子喧嘩という普遍性のあるテーマをラップバトルを通じて描いた意欲作『レペゼン母』にて第16回小説現代新人賞を受賞しデビュー。各界で大きな反響を呼び、デビュー作ながら本屋大賞2023では11位にランクイン。
近著に『キッチン・セラピー』。
繭の中の街 宇野 碧 (著) 歴史の中で多くの出会いを見届けてきた神戸の街を舞台に、様々な形の出会いと別れを描く傑作短編集。 |
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