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【新書大賞2024】今井むつみさん&秋田喜美さん『言語の本質』が受賞

中央公論新社は2月9日、1年間に刊行されたすべての新書からその年”最高の一冊”を選ぶ「新書大賞2024」の受賞作を発表しました。

 

「新書大賞2024」が決定!

第17回にあたる「新書大賞2024」では、2022年12月~2023年11月に刊行された新書を対象に、有識者、書店員、各社新書編集部、新聞記者など107名からの投票の結果、次の通り大賞が決定しました。

 
<「新書大賞2024」大賞>

今井むつみ(いまい・むつみ)さん・秋田喜美(あきた・きみ)さん
『言語の本質』(中公新書)

大賞を受賞した受賞者の今井むつみさんは、1989年慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学。1994年ノースウェスタン大学心理学部Ph.D.取得。専門は認知科学、言語心理学、発達心理学。著書『ことばと思考』(岩波新書)、『学びとは何か』(岩波新書)、『ことばの発達の謎を解く』(ちくまプリマー新書)、『英語独習法』(岩波新書)など、共著に『言葉をおぼえるしくみ』(ちくま学芸文庫)、『算数文章題が解けない子どもたち』(岩波書店)など。

秋田喜美さんは、2009年神戸大学大学院文化学研究科修了。博士(学術)取得。大阪大学大学院言語文化研究科講師を経て、名古屋大学大学院人文学研究科准教授。専門は認知・心理言語学。著書に『オノマトペの認知科学』(新曜社)、共編著に『言語類型論』(開拓社)など。

 
なお、ランキングの2位から5位(5位は2冊)までの新書は以下の通りです。

◎第2位:東浩紀さん『訂正する力』(朝日新書)
◎第3位:村上靖彦さん『客観性の落とし穴』(ちくまプリマー新書)
◎第4位:三牧聖子さん『Z世代のアメリカ』(NHK出版新書)
◎第5位:鈴木大介さん『ネット右翼になった父』(講談社現代新書)
◎第5位:周司あきらさん・高井ゆと里さん『トランスジェンダー入門』(集英社新書)

 
※「新書大賞2024」の詳細は、2月9日発売の雑誌『中央公論』3月号に掲載されています。上位20冊のランキングと講評のほか、大賞受賞者・今井むつみさんと秋田喜美さんへのインタビューなどを収録。

 
★「新書大賞2024」特設サイト:https://chuokoron.jp/shinsho_award/

 

「新書大賞」について

「新書大賞」は、中央公論新社が主催し、1年間に刊行されたすべての新書から、その年「最高の一冊」を選ぶ賞です。

前々年12月から前年11月までに発行された新書の中から、有識者、書店員、各社新書編集部、新聞記者の投票により1位から20位までの順位を決め、1位の作品が大賞となります。

なお、投票者は「読んで面白かった、内容が優れていると感じた、おすすめしたいと思った」5点を挙げ、1位10点、2位7点、3位5点、4位4点、5位3点で総合得点を集計。得点が同じ場合は1位の票数の多いものが上位となります。また、新書編集部については原則として編集長が投票し、公平を期すため自著、自社作品への投票は控えることになっています。

 

『言語の本質』は2023年11月に第6回八重洲本大賞も受賞!

言語の本質-ことばはどう生まれ、進化したか (中公新書)
今井 むつみ (著), 秋田 喜美 (著)

「本書を読んで以来、世界のすべてが言語に見えてしまっている。困った(いや、助かった)。」
小川哲さん(作家) 読売新聞・書評欄

「言語の本質は、私の目指す生き方の本質と繋がった。」
橋本愛さん(女優) 週刊文春・私の読書日記

「本書はむちゃくちゃ面白いうえ、びっくりするほどわかりやすい。単純化しているのではなく、ひたすら明晰なのだ。」
高野秀行さん(ノンフィクション作家) 産経新聞・書評欄

「この本はすごい。本当に画期的だと思います。オノマトペ研究をベースに言語と身体のつながりに向かっていくのですが、本書の議論と脳科学、あるいは精神分析をどうつなぐかとか、いろいろな思考の可能性が広がってきます。」
千葉雅也さん(哲学者)

■本書の内容■
日常生活の必需品であり、知性や芸術の源である言語。
なぜヒトはことばを持つのか? 子どもはいかにしてことばを覚えるのか? 巨大システムの言語の起源とは? ヒトとAIや動物の違いは?

言語の本質を問うことは、人間とは何かを考えることである。
鍵は、オノマトペと、アブダクション(仮説形成)推論という人間特有の学ぶ力だ。認知科学者と言語学者が力を合わせ、言語の誕生と進化の謎を紐解き、ヒトの根源に迫る。

 
【関連】
新書大賞|中央公論.jp

 


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