歌人であり評論家でもあった与謝野晶子の美しく力強い言葉の数々!『与謝野晶子 愛と理性の言葉』が刊行
歌人であり評論家でもあった与謝野晶子の美しく力強い言葉の数々を収録した『与謝野晶子 愛と理性の言葉』(著:与謝野晶子、編訳:松村由利子さん)がディスカヴァー・トゥエンティワンより刊行されました。
歌人でもあり、文化人でもあった与謝野晶子
近代歌壇を代表する歌人で『みだれ髪』や『君死にたまふことなかれ』などで知られる与謝野晶子。「情熱の歌人」と呼ばれ、現代詩において多大な影響を与えています。
しかし与謝野晶子は、文学の世界のみならず、社会評論の世界でも華々しく活躍しました。
彼女の評論活動は明治末期から昭和初期にかけての20年余りですが、最も活発に執筆していたのは「大正デモクラシー」と呼ばれる時期で、政府による言論統制が行われていた時代でした。
そんななかで与謝野晶子は、大臣の名前を詠み込んで政府を批判した歌を新聞に発表したり、理由もわからぬまま小説本や雑誌が発売禁止処分になってしまう現状を皮肉った文章を雑誌に掲載したり…。当時、新聞や雑誌に発表された与謝野晶子の文章も、幅広いテーマで執筆されていました。
与謝野晶子は、女性問題や労働問題など、広く社会問題への関心があり、女性の社会的権利を求めた文化人でもあるのです。
科学の世紀にまなざしを注ぎ、対等な男女関係を求め、時には政府を鋭く批判した晶子の言葉は、今の時代の私たちも勇気づけるものでしょう。
今こそ読みたい与謝野晶子の「美しく力強い言葉の数々」
本書では、与謝野晶子が書いた15冊の評論集の中から厳選した言葉たちに、歌や詩を織り交ぜながら、「学ぶこと」「働くこと」「人生」「愛」「自由」などのテーマごとに読みやすく、わかりやすくまとめています。
編訳は、元新聞記者で歌人であり、与謝野晶子についての書籍も刊行している松村由利子さん。
現代を生きる人々にも共感できるよう、言葉や表現を変えたり順番を入れ替えたりしながら、わかりやすく編訳しています。
美しい生き方を追い求め、力強く語った与謝野晶子の言葉をぜひ味わってみてください。
<俵万智さん推薦!>
本質的で痛快。
今の私たちにこそ必要な言葉の数々。
晶子センパイ、一生ついていきます!
本書の構成
Ⅰ 幅広い読書で自らを育てる
II 働く喜びは金銭には換えられない
III 人生の海へ漕ぎだすために
IV 男女という性差を超えて
V 愛は常に訓練されるべきもの
VI 子どもを育てる喜びを分かちあう
VII さまざまな自由を求めて
VIII 考える人として若々しく
IX 国家は個人のために
Ⅹ 芸術にふれる人生を
著者プロフィール
■著:与謝野晶子(よさの・あきこ)
1878~1942。日本の歌人、作家、評論家。大阪・堺市に生まれる。1900年に与謝野鉄幹の主宰する新詩社に入り、その機関誌「明星」に短歌を発表するようになる。1901年に出版された第一歌集『みだれ髪』は、恋愛を謳歌する大胆で浪漫的な作風で、大きな反響を呼ぶ。出版された歌集は共著を含め24冊、社会評論や随筆をまとめた本は15冊に上る。
童話は100編、詩や童謡は600編を超え、小説や歌論集も著した。『源氏物語』『栄華物語』をはじめとする古典の現代語訳にも多く取り組む。西村伊作らと共に創設した文化学院では教鞭をとり、国語教科書の編纂に携わった。
■編訳:松村由利子(まつむら・ゆりこ)さん
1960年生まれ、福岡県出身。歌人。朝日新聞、毎日新聞で記者として20年余働いた後、2006年からフリーランスに。
著書に『与謝野晶子』(中央公論新社)、『31文字のなかの科学』(NTT出版)、『短歌を詠む科学者たち』(春秋社)、『ジャーナリスト与謝野晶子』(短歌研究社)、『科学をうたう』(春秋社)など。歌集に『光のアラベスク』(砂子屋書房)など。
与謝野晶子 愛と理性の言葉 (エッセンシャル版ディスカヴァークラシック文庫シリーズ) 与謝野 晶子 (著), 松村 由利子 (編集) 俵万智さん推薦! 近代歌壇を代表する歌人で『みだれ髪』や『君死にたまふことなかれ』などで知られる与謝野晶子は、文学の世界のみならず、社会評論の世界でも活躍しました。 ▼購入者限定!ダウンロード特典 編訳者による「与謝野晶子 ブックガイド」および「与謝野晶子 おすすめ短歌10首(解説付き)」 <本文より抜粋> 「人は誰かといることで鍛えられて健やかになり、孤独によって深められ、純粋になります。愛しあった夫婦でも常に向かいあっていれば、窮屈を感じる日だってあります。仲のよい親子のあいだでも同じことです。仮に半日でも、妻が夫から離れ、子が親から離れて、孤独のなかに自由に思索し行動したいと願うのは、自然であり、合理的な欲求です。」 |
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