【第45回講談社 本田靖春ノンフィクション賞・第39回講談社科学出版賞】ノンフィクション賞は伊澤理江さん『黒い海』、科学出版賞は椛島健治さん『人体最強の臓器 皮膚のふしぎ』が受賞
講談社は7月20日、第45回「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」および第39回「講談社科学出版賞」の受賞作品を発表しました。
第45回「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」受賞作品
第45回「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」の受賞作品が次の通り決定しました。
<第45回「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」 受賞作品>
伊澤理江(いざわ・りえ)さん
『黒い海 船は突然、深海へ消えた』(講談社)
受賞者の伊澤理江さんは、1979年生まれ。英国ウェストミンスター大学大学院ジャーナリズム学科修士課程修了。英国の新聞社、PR会社などを経て、フリージャーナリストに。調査報道グループ「フロントラインプレス」所属。これまでに「20年前の『想定外』 東海村JCO臨界事故の教訓は生かされたのか」「連載・子育て困難社会 母親たちの現実」をYahoo!ニュース特集で発表するなど、主にウエブメディアでルポやノンフィクションを執筆。東京都市大学メディア情報学部「メディアの最前線」、東洋大学経営学部「ソーシャルビジネス実習講義」等で教壇にも立ち、TOKYO FMの調査報道番組「TOKYO SLOW NEWS」の企画も担当。今回の受賞作が初の単著で、5月に第54回大宅壮一ノンフィクション賞も受賞。
伊澤さんには、賞状・記念品および副賞100万円が贈られます。
選考委員は、赤坂真理さん、魚住昭さん、後藤正治さん、最相葉月さん、原武史さん。
なお、「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」は、1979年に創始された「講談社ノンフィクション賞」を2019年より改称したものです。講談社が2019年に創業110周年という節目の年を迎えるにあたり、戦後日本を代表するノンフィクションの書き手の一人・本田靖春さん(1933~2004)の名を冠することとなりました。
<参考>最終候補作品
◎伊澤理江さん『黒い海 船は突然、深海へ消えた』(講談社)
◎伊藤喜之さん『悪党 潜入300日 ドバイ・ガーシー一味』(講談社)
◎齊藤彩さん『母という呪縛 娘という牢獄』(講談社)
◎永田豊隆さん『妻はサバイバー』(朝日新聞出版)
◎星野博美さん『世界は五反田から始まった』(ゲンロン)
◎森功さん『国商 最後のフィクサー葛西敬之』(講談社)
第39回「講談社科学出版賞」受賞作品
第39回「講談社科学出版賞」の受賞作品が次の通り決定しました。
<第39回「講談社科学出版賞」 受賞作品>
椛島健治(かばしま・けんじ)さん
『人体最強の臓器 皮膚のふしぎ 最新科学でわかった万能性』 (講談社)
受賞者の椛島健治さんは、京都大学医学研究科・皮膚科教授。1970年生まれ、岐阜県出身。北九州育ち。1996年京都大学医学部卒業。医学博士。横須賀米海軍病院・京都大学・米国ワシントン大学、カリフォルニア大学サンフランシスコ校、産業医科大学などでの勤務を経て、2015年から現職。シンガポールA*Starシニア主任研究員(兼任)。日本皮膚科学会賞、免疫学会賞、日本学術振興会賞、文部科学大臣表彰などを受賞。
椛島さんには、賞状・記念品および副賞100万円が贈られます。
選考委員は、黒田玲子さん、小林誠さん、竹内薫さん、西成活裕さん、藤嶋昭さん
黒い海 船は突然、深海へ消えた 伊澤 理江 (著) その船は突然、深海へ消えた。 本書は実話であり、同時にミステリーでもある。 2008年、太平洋上で碇泊中の中型漁船が突如として沈没、17名もの犠牲者を出した。 生存者の証言によれば、 なぜ、沈みようがない状況下で悲劇は起こったのか。 ふとしたことから、この忘れ去られた事件について知った、一人のジャーナリストが、ゆっくり時間をかけて調べていくうちに、「点」と「点」が、少しずつつながっていく。 彼女が描く「驚愕の真相」とは、はたして・・・・・・。 |
人体最強の臓器 皮膚のふしぎ 最新科学でわかった万能性 (ブルーバックス) 椛島 健治 (著) 皮膚はさまざまな能力を併せ持った「スーパー臓器」です。有害な化学物質や病原体の侵入を防ぐ物理的バリアであるともに、人体最大の免疫器官であり、無数のセンサーが埋め込まれた感覚器官です。 ここまでわかった万能の臓器「皮膚」の謎 |
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