秋篠宮家はなぜ「学習院」を避けるのか? 藤澤志穂子さん『学習院女子と皇室』が刊行
藤澤志穂子さんが「ノブレス・オブリージュ」の意義に迫る『学習院女子と皇室』が新潮社より刊行されました。
設立の目的は皇族に仕える華族の子女の教育。スーパーお嬢様揃いの女子たちの挨拶は今なおいつも「ごきげんよう」。近年、そんな学習院の出身者たちから「秋篠宮家はなぜ学習院を避けるのか」という疑問の声が、あがっているそうです。本書は、親子4代にわたって同校出身の藤澤志穂子さんがこの問いを契機にノブレス・オブリージュの意義を探る試みに挑んだ一冊です。
親子4代学習院出身者が「ノブレス・オブリージュ」の意義に迫る!
もともと学習院は皇室を支える華族の子女を育てるという狙いで作られた学校です。そのため今でも、かなり独自の文化や伝統を維持しているようです。
たとえば、学習院女子部では、日々のあいさつは「ごきげんよう」。「おはようございます」も「さようなら」もすべて「ごきげんよう」です。かつては他にも「女子部ことば」があったのですが、少しずつ姿を消していきました。しかし「ごきげんよう」は今でも使われ続けているとのことです。
本書では学習院女子部を中心に、こうした独特の慣習、歴史、さらに卒業生たちの文集や証言を見ながら、上流階級への教育とはいかなるものだったか、また現代においてどのような意味を持つのかを考えていきます。
「昭和天皇と小室眞子さんのご結婚の共通点とは?」
「同窓会会誌に書かれている皇族の素顔とは?」
「小島慶子さん、安藤和津さん、とよた真帆さんらOGの学習院女子部観は?」
「オノ・ヨコさん、白洲正子さんが会誌に書いたこととは?」
…等々、トリビア的な要素も満載です。
【本書の概要】
設立の目的は皇族に仕える華族の子女の教育。スーパーお嬢様揃いの女子たちの挨拶は今なおいつも「ごきげんよう」。そんな学習院の出身者たちから「秋篠宮家はなぜ学習院を避けるのか」という疑問の声が、あがっているという。親子四代に渡って同校出身の著者はこの問いを契機にノブレス・オブリージュの意義を探る試みに挑む。歴史的経緯、独特の慣習、卒業生たちの文集や証言などを網羅して見えてきたのは――。
本書の構成
第1章 昭和天皇と小室眞子さん――皇室の結婚
「お妃選び」に意思を貫かれた昭和天皇/宮内庁のマネジメント力の欠如 etc.
第2章 秋篠宮家はなぜ学習院を避けるのか――皇族の学園生活
卒業生たちの嘆き/黒田清子さんと愛子さまの共通項 etc.
第3章 天皇家を支えるための学校――学習院の歴史Ⅰ
皇后の学校と伊藤博文/乃木院長への反発 etc.
第4章 財政難を乗り越えて「普通の学校」へ――学習院の歴史Ⅱ
GHQとの存続交渉/生徒数を増やし授業料収入確保 etc.
第5章 「常磐会」会誌「ふかみどり」を読む
美智子さま、雅子さまは「入会不可」/白洲正子、オノ・ヨーコさんの寄稿 etc.
第6章 卒業生たちの”リアル女子部論”――肉声を聞く
小島慶子さん、安藤和津さん、とよた真帆さん etc.
第7章 「ノブレス・オブリージュ」の真髄――その意味を問う
階級差別との関係/ヨーコさんと眞子さんのノブレス・オブリージュ etc.
トリビア (1)歴代皇后陛下の御歌/(2)八重桜/(3)「ごきげんよう」と女子部ことば/(4)宮様方の呼び名/(5)クマもいた学校内の「動物園」
著者プロフィール
藤澤志穂子(ふじさわ・しほこ)さんは、昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員。学習院大学法学部卒業、早稲田大学大学院文学研究科演劇専攻修士課程中退。1992年産経新聞社入社、経済本部、米コロンビア・ビジネススクール客員研究員を経て、2019年退社。
著書に『出世と肩書』『釣りキチ三平の夢 矢口高雄外伝』。
学習院女子と皇室 (新潮新書) 藤澤 志穂子 (著) なぜ秋篠宮家は学習院を避けるのか? |
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