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松尾佑一さん初のビジネス小説『なぜ君は、科学的に考えられないんだ?』が刊行

松尾佑一さん著『なぜ君は、科学的に考えられないんだ?』

松尾佑一さん著『なぜ君は、科学的に考えられないんだ?』

現役の研究者であり、小説家でもある松尾佑一さん初のビジネス書『なぜ君は、科学的に考えられないんだ?』がクロスメディア・パブリッシングより刊行されました。

国立大学の准教授でありながら、文学賞受賞経験もある現役の小説家だからこそ書けた、「ビジネスに必要な科学的思考を小説スタイルで伝えるビジネス書」です。冷静で論理的な「判断」を求められるビジネスパーソンに向けて、データや数字と正しく向き合い、活用するためのノウハウを伝授します。

 

不安定な時代だからこそ、「科学的」に考える力が必要

◎新しいビジネスや新商品の成否を「なんとなく」の印象で判断してしまう
◎効果が不明確な施策も、これまでもそうだったからと「なんとなく」続ける
◎一方で、新しい挑戦は「なんとなく」リスクがありそうだからやめておく

 
インターネットやSNSの登場、コロナウイルスの流行など、この数十年で日本におけるビジネス環境は大きく変わりました。これまで通りの戦略は通用しなくなり、多くの企業が、日々、試行錯誤のなかでビジネスを進めています。

 
一方で、不安定な社会情勢によって先の見通しが立ちづらいのも、現代のビジネス環境の特徴です。そういった状況から「“なんとなく”現状を維持する」「“なんとなく”挑戦は避ける」といった「感覚的な判断」を下してしまうことも少なくありません。

 
現状を分析したり、見通しを立てたりすることを放棄した結果、損失を出してしまったり、好機を逃してしまったりしては、もったいないとしか言えません。

不安定な時代だからこそ、現状を的確に捉え、未来を論理的に予想するための「科学的な思考」が必要です。これまで「なんとなく」だった判断を科学的に考え直していたら、ビジネスでの「失敗」も減っていくことでしょう。

 

“研究者”であり“小説家”でもある著者が描くビジネス小説

本書は、データや数字に基づいて「科学的」に思考するためのコツを、全編小説スタイルで伝えるビジネス小説です。

 
著者は、国立大学の准教授である松尾佑一さんです。科学的思考のプロともいえる研究者たちが、日々実践している思考法を紹介します。そして松尾さんは「野生時代フロンティア文学賞」の受賞歴をもつ小説家でもあります。そこで本書は、冷静かつ論理的に判断するための「科学的な思考法」を、松尾さんが描く小説によって、わかりやすく伝えていきます。

 
<ストーリー>

スキンケア化粧品を開発・販売する外資系ベンチャーに勤める主人公の山田咲良(やまだ・さくら)は、某大学との共同開発プロジェクトを担当することに。
大学を訪れた山田の前に現れたのは、班目兎志男(まだらめ・としお)という変人研究者。
「疑似バリア層って、なに?」
その男は、山田の曖昧な説明を鋭く指摘し、「君の説明は科学的でない」と言い放つ。
こうして、変わり者でとっつきにくい班目教授との共同開発が始まった。
そんなある日、班目と深い因縁のある町村常務が赴任先から帰国する。
気合いと根性を強制し、社内を混乱に陥らせていく町村には、ある思惑があった……。

 

時間と心を浪費しない「冷静で論理的な思考」が身につく

正解のない世の中だからこそ、周囲の声やバイアスに流されずに、自分の頭で答えを出す必要があります。 そのためにも、データや数字を基に、論理的に考える科学的な思考法が必要なのです。

 
変人教授である班目は、ストーリーを通じて主人公の山田咲良に、科学的なモノの考え方を伝えていきます。たとえば、以下のような内容です。

 
◎根拠に基づいた論理的な「プレゼン」をする方法
◎悩ましい「人間関係」がラクになる生物学的な考え方
◎「デスクワーク」が無茶苦茶にならずにすむ熱力学的な思考
◎嘘偽りのない効果的な「データ分析」をする方法
◎不透明な未来を見通すための「シミュレーション」のコツ

 
他にも、全8章の物語を通して、日々のビジネスに役立つ思考法を伝えていきます。読者は主人公の咲良に自身を重ねながら、「なんとなく」ではなく、事実やデータに基づいて知的で冷静に考えるためのモノの見方が身についていきます。

 

本書の構成

第一章 ある「変人教授」との出会いーー「「伝え方」を科学的に考える
・説明の「起承転結」を一本道にする
・「数値」を用いて説明する など

第二章 「論理的」な説明に不要なものーー「プレゼン」を科学的に考える
・データがあるから「仮説」が立つ
・「指示代名詞」は減らす など

第三章 心を乱す「粒子」との向き合い方――「人間関係」を科学的に考える
・怒りっぽい人は脳が未発達
・「心のフィルター」を厚くする など

第四章 私たちの仕事が「混沌」になる理由――「デスクワーク」を科学的に考える
・仕事の「エントロピー」を定期的に下げる など

第五章 「感情」が隠してしまうデータの真実――「データ分析」を科学的に考える
・「中央値」を意識する
・「標準偏差」で母集団の傾向をつかむ など

第六章 過去の向こうに「未来」が見えてくるーー「シミュレーション」を科学的に考える
・「仮説―演繹サイクル」を回す
・「PDCA」の「C」を考える など

第七章 「天才」の頭の中で行われていることーー「イノベーション」を科学的に考える
・相反するものを衝突させる
・発明は複数の視点から生まれる など

最終章 科学は誰にも「公平」なものであるーー「科学的」に考えるということ

 

著者プロフィール

著者の松尾佑一(まつお・ゆういち)さんは、1979年生まれ、大阪府出身。大阪大学大学院工学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。とある国立大学にて生物学に関する研究に従事。2009年に『鳩とクラウジウスの原理』で野性時代フロンティア文学賞を受賞し、デビュー。

著書に『生物学者山田博士の奇跡』『生物学者山田博士の聖域』(以上、角川文庫)、『彼女を愛した遺伝子』(新潮文庫nex)など、科学や科学者にまつわる題材をもとにした小説を数多く手がけている。近著は、初の科学エッセイ『理系研究者の「実験メシ」』(光文社新書)。

 

ビジネス小説 なぜ君は、科学的に考えられないんだ?
松尾佑一 (著)

現役研究者であり、受賞歴を持つ小説家でもある著者が贈る!
全編ストーリー仕立てで楽しみながら、冷静で論理的な思考力が身につくビジネスエンタメ小説!

【変人教授が教えてくれる、冷静で論理的に考えるための思考力!】
新しいビジネスや新商品の成否を「なんとなく」の印象で判断してしまう。
効果が不明確な施策も、これまでもそうだったからと「なんとなく」続ける。
その一方で、新しいチャレンジは「なんとなく」リスクがありそうだからやめておく。
ビジネスの現場では、こういった「なんとなく」の判断が少なくありません。
ですがその結果、損失を出してしまったり、好機を逃してしまったりしては、もったいないとしか言えません。
本書は、そんな「なんとなく」の判断を減らし、データや事実に基づいて「科学的」に思考できるようになるための本です。

 


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