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【Yahoo!ニュース|本屋大賞 2022年ノンフィクション本大賞】川内有緒さん『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』が受賞

「2022年ノンフィクション本大賞」が決定!

「2022年ノンフィクション本大賞」が決定!

Yahoo!ニュースと本屋大賞が創設し、全国の書店員さんが選ぶ「Yahoo!ニュース|本屋大賞 2022年ノンフィクション本大賞」の受賞作品が発表されました。

 

「2022年ノンフィクション本大賞」が決定!

今回で第4回目となる「Yahoo!ニュース|本屋大賞 2020年ノンフィクション本大賞」は、2021年7月1日から2022年6月30日の間に日本語で出版されたノンフィクション作品全般(海外作品の翻訳本は除く)を対象に書店員による一次投票が行われ、上位6作品がノミネート作品に選出されました。そして、その後の二次選考を経て次の通り受賞作品が決定しました。

 
<2022年 受賞作品>

川内有緒(かわうち・ありお)さん
『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』(集英社インターナショナル)

<11月11日 授賞式の様子> 右から佐藤麻衣子(マイティ)さん、川内有緒さん、白鳥建二さん

<11月11日 授賞式の様子> 右から佐藤麻衣子(マイティ)さん、川内有緒さん、白鳥建二さん

 
【川内有緒さんコメント】

小学生の頃、家の前に小さな書店があり、私はほぼ毎日そこで立ち読みして過ごしていました。今年50歳になりましたが、本という存在は、良い時も苦しい時も私を支え、力を与えてくれました。読むこと。書くこと。本がただそこにあること。家の本棚に。そしてポケットに。
このたび、書店員の方々が選ぶ賞を授かるという望外の出来事に心から感謝しています。今回の本を書くことは、他者との出会いや会話を通じて世界の輪郭を捉え直し、自分自身のまなざしが変わっていくような体験でした。書くことは楽しい。楽しいけど、苦しい。その間を行ったりきたりしつつ、これを糧に、また未知の地に向かって歩み、書き続けたいと思います。

 
〔受賞作『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』あらすじ〕

「白鳥さんと作品を見るとほんとに楽しいよ!」友人マイティの一言で、「全盲の美術鑑賞者」とアートを巡るというユニークな旅が始まった。白鳥さんや友人たちと絵画や仏像、現代美術を前に会話をしていると、新しい世界の扉がどんどん開き、それまで見えていなかったことが見えてきた。視覚や記憶の不思議、アートの意味、生きること、障害を持つこと、一緒にいること。そこに白鳥さんの人生、美術鑑賞をする理由などが織り込まれ、壮大で温かい人間の物語が紡がれていく。見えない人とアートを見る旅は私たちをどこに連れていってくれるのか。軽やかで明るい筆致の文章で、美術館めぐりの追体験を楽しみながら、社会を考え、人間を考え、自分自身を見つめ直すことができる、まったく新しいノンフィクション!

 

 

受賞者・川内有緒さん プロフィール

撮影:齋藤陽道

撮影:齋藤陽道


川内有緒(かわうち・ありお)さんは、1972年生まれ、東京都出身。ノンフィクション作家。

日本大学芸術学部卒業後、ジョージタウン大学で中南米地域研究学修士号を取得。米国企業やシンクタンク、フランスの国連機関に勤務し、国際協力分野で働く。2010年以降は評伝、旅行記、エッセイの執筆を行う。『バウルを探して地球の片隅に伝わる秘密の歌』で新田次郎文学賞、『空をゆく巨人』で開高健ノンフィクション賞を受賞。ドキュメンタリー映画『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』の共同監督。

 

『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』特設サイト公開中! ドキュメンタリー映画『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』ロードショー決定!

『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』の特設サイトが公開中です。

本書に込めた筆者の想いや関連情報、書店員や識者の方々からの反響etc.を紹介。「はじめに」と第一章を音声(朗読)でお楽しみになれます。鑑賞の様子がわかる動画も掲載。

★URL:https://www.shueisha-int.co.jp/mienaiart

 
◆川内有緒さんが共同監督を務めたドキュメンタリー映画『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』のロードショーが決定!

白鳥さんの活動を追った長編ドキュメンタリー映画『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』(監督:川内有緒さん、三好大輔さん)が完成。 東京ドキュメンタリー映画祭などのプレミア上映を経て、2023年3月より日本各地の劇場にてロードショー。

★映画予告:https://www.youtube.com/watch?v=Sn9agYo0q1U

 

 

「Yahoo!ニュース | 本屋大賞 ノンフィクション本大賞」について

ノンフィクション本大賞は、2018年にYahoo!ニュースと本屋大賞が創設。過去1年間に日本語で出版されているノンフィクション作品全般(新書、海外作品の翻訳本は除く)を対象に、全国の書店で働く書店員の投票で大賞を決定します。受賞者には、賞金(取材支援費)として100万円が贈られます。

選考は、一次投票で一人3作品を選んでコメント付きで投票、その集計結果、上位6作品をノミネート本として発表。二次投票はノミネート作品をすべて読んだ上で、全作品に感想コメントを書き、ベスト3に順位をつけて投票。二次投票の集計結果により大賞作品を決定します。

 
【参考】今回のノミネート作品

◎『朝日新聞政治部』(鮫島浩さん/講談社)
◎『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』(鈴木忠平さん/文藝春秋)
◎『さよなら、野口健』(小林元喜さん/集英社インターナショナル)
◎『ソ連兵へ差し出された娘たち』(平井美帆さん/集英社)
◎『妻はサバイバー』(永田豊隆さん/朝日新聞出版)
◎『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』(川内有緒さん/集英社インターナショナル)

 

目の見えない白鳥さんとアートを見にいく
川内 有緒 (著)

見えない人と見るからこそ、見えてくる!
全盲の白鳥建二さんとアート作品を鑑賞することにより、浮かびあがってくる社会や人間の真実、アートの力――。

「白鳥さんと作品を見るとほんとに楽しいよ!」
という友人マイティの一言で、「全盲の美術鑑賞者」とアートを巡るというユニークな旅が始まった。
白鳥さんや友人たちと絵画や仏像、現代美術を前に会話をしていると、新しい世界の扉がどんどん開き、それまで見えていなかったことが見えてきた。
視覚や記憶の不思議、アートの意味、生きること、障害を持つこと、一緒にいること。
そこに白鳥さんの人生、美術鑑賞をする理由などが織り込まれ、壮大で温かい人間の物語が紡がれていく。
見えない人と一緒にアートを見る旅は、私たちをどこに連れていってくれるのか。

軽やかで明るい筆致の文章で、美術館めぐりの追体験を楽しみながら、社会を考え、人間を考え、自分自身を見つめ直すことができる、まったく新しいノンフィクション!
開高健ノンフィクション賞受賞後第一作!

岸田奈美さん(作家)推薦!
誰かとわかりあえない寂しさを、 幸福な余白に変えてくれる本でした。

本書に掲載された作品:
ピエール・ボナール、パブロ・ピカソ、クリスチャン・ボルタンスキー、興福寺の仏像、風間サチコの木版画、大竹伸朗の絵画、マリーナ・アブラモヴィッチの《夢の家》、Q&XL(NPO法人スィング、ヂョン・ヨンドゥのビデオ作品など。

・カラー作品画像多数掲載!
・会話から作品を想像していただくために、本文ページでは見せていない大型作品をカバー裏面に掲載!

 
【関連】
2022年(第5回)ノンフィクション本大賞 – Yahoo!ニュース
目の見えない白鳥さんとアートを見にいく | 集英社インターナショナル 公式サイト

 


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