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「第43回吉川英治文学新人賞」および「第7回吉川英治文庫賞」の候補作が決定

講談社は2月3日、第43回吉川英治文学新人賞および第7回吉川英治文庫賞の候補作を発表しました。

なお最終結果は、第56回吉川英治文学賞、第56回吉川英治文化賞とあわせて、3月2日に決定される予定です。

 

「第43回吉川英治文学新人賞」および「第7回吉川英治文庫賞」候補作

第43回吉川英治文学新人賞および第7回吉川英治文庫賞の候補作は次の通りです。

 
【第43回吉川英治文学新人賞 候補作】

◎浅倉秋成(あさくら・あきなり)さん
『六人の嘘つきな大学生』(KADOKAWA)

◎五十嵐律人(いがらし・りつと)さん
『原因において自由な物語』(講談社)

◎一穂ミチ(いちほ・みち)さん
『スモールワールズ』(講談社)

◎小田雅久仁(おだ・まさくに)さん
『残月記』(双葉社)

◎葉真中顕(はまなか・あき)さん
『灼熱』(新潮社)

 
【第7回吉川英治文庫賞 候補作】

◎あさのあつこさん
「弥勒」シリーズ (光文社文庫)

◎麻見和史(あさみ・かずし)さん
「警視庁殺人分析班」シリーズ (講談社文庫)

◎石田衣良(いしだ・いら)さん
「池袋ウエストゲートパーク」シリーズ (文春文庫)

◎井原忠政(いはら・ただまさ)さん
「三河雑兵心得」シリーズ (双葉文庫)

◎上田秀人(うえだ・ひでと)さん
「百万石の留守居役」シリーズ (講談社文庫)

◎菊地秀行(きくち・ひでゆき)さん
「吸血鬼(バンパイア)ハンター」シリーズ (朝日文庫ソノラマセレクション)

◎黒川博行(くろかわ・ひろゆき)さん
「疫病神」シリーズ (文春文庫)

◎知念実希人(ちねん・みきと)さん
「天久鷹央」シリーズ (新潮文庫nex)

◎堂場瞬一(どうば・しゅんいち)さん
「警視庁犯罪被害者支援課」シリーズ (講談社文庫)

◎誉田哲也(ほんだ・てつや)さん
「〈ジウ〉サーガ」シリーズ (中公文庫)

◎三津田信三(みつだ・しんぞう)さん
「刀城言耶」シリーズ (講談社文庫)

 

吉川英治文庫賞および吉川英治文学新人賞について

吉川英治文学新人賞は、吉川英治国民文化振興会が主催し、講談社が後援。1980年に創設された文学賞です。

前年1月1日から12月31日までに、新聞、雑誌、単行本等に優秀な小説を発表した作家の中から、最も将来性のある新人作家に贈られます。「新人」と銘打っていますが、かなり経歴には幅があります。

 
吉川英治文庫賞も、公益財団法人吉川英治国民文化振興会が主催し、講談社が後援する文学賞です。吉川英治文学賞・吉川英治文化賞が第50回の節目を迎えるのを機に創設。

5巻以上続くシリーズ大衆小説のうち、12月1日から翌年11月30日までにシリーズ5巻目以降が一次文庫で刊行されたものを対象とします。選考委員は講談社を含む出版社の代表各社1名、識者、出版流通関係者など約50人で構成され、選考委員の投票によって受賞作が決定されます。

 
なお、両賞とも受賞者には賞金100万円が贈られます。

 

六人の嘘つきな大学生
浅倉 秋成 (著)

「犯人」が死んだ時、すべての動機が明かされる――新世代の青春ミステリ!

ここにいる六人全員、とんでもないクズだった。

成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を
得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、本番直前に課題の変更が通達される。それは、「六人の中から一人の内定者を決める」こと。仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。個人名が書かれた封筒を空けると「●●は人殺し」だという告発文が入っていた。彼ら六人の嘘と罪とは。そして「犯人」の目的とは――。

『教室が、ひとりになるまで』でミステリ界の話題をさらった浅倉秋成が仕掛ける、究極の心理戦。

原因において自由な物語
五十嵐 律人 (著)

謎を解かなければ。
私は作家なのだから。

人気作家・二階堂紡季には、誰にも言えない秘密があった。
露呈すれば、すべてを失う。
しかし、その秘密と引き換えにしても、書かねばならない物語に出会ってしまい――。

デビュー作『法廷遊戯』が、ミステリランキングを席捲! 注目の弁護士作家第3作!

装画/junaida

スモールワールズ
一穂 ミチ (著)

読売新聞、日経新聞、本の雑誌……各紙書評で絶賛の声続々!
「驚きの完成度!」――瀧井朝世さん(『スモールワールズ』公式HP書評より)
「BL界の鬼才恐るべし」――北上次郎さん(日本経済新聞 5月6日書評より)
夫婦円満を装う主婦と、家庭に恵まれない少年。「秘密」を抱えて出戻ってきた姉とふたたび暮らす高校生の弟。初孫の誕生に喜ぶ祖母と娘家族。人知れず手紙を交わしつづける男と女。向き合うことができなかった父と子。大切なことを言えないまま別れてしまった先輩と後輩。誰かの悲しみに寄り添いながら、愛おしい喜怒哀楽を描き尽くす連作集。

残月記
小田 雅久仁 (著)

近未来の日本、悪名高き独裁政治下。
世を震撼させている感染症「月昂」に冒された男の宿命と、その傍らでひっそりと生きる女との一途な愛を描ききった表題作ほか、二作収録。
「月」をモチーフに、著者の底知れぬ想像力が構築した異世界。
足を踏み入れたら最後、イメージの渦に?み込まれ、もう現実には戻れない――。
最も新刊が待たれた作家、飛躍の一作!

灼熱
葉真中顕 (著)

「日本は戦争に勝った!」
無二の親友を引き裂いた「もう一つの戦い」の真実。
デマゴギーの流布と分断が進む現代に問う、渾身の巨篇。

沖縄生まれの勇と、ブラジルで生まれ育った日本移民二世のトキオ。一九三四年、日本から最も遠い地・ブラジルの日本人入植地「弥栄村」で出会った二人は、かけがえのない友となるが……。
第二次世界大戦後、異郷の地で日本移民を二分し、多数の死傷者を出した「勝ち負け抗争」。
共に助け合ってきた人々を過激な抗争へと駆り立てた熱の正体とはなんだったのか。
分断が加速しフェイクニュースが横行する現代にこそ問う、圧倒的巨篇。

 
【関連】
吉川英治文学新人賞 | 講談社
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