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「ハヤカワ文庫JA」が1500番到達!記念復刊フェアを開催 JAの初期ラインナップから小松左京さん・光瀬龍さん・筒井康隆さん・平井和正さん・半村良さん・眉村卓さんの名作6点を復刊

「ハヤカワ文庫JA」が1500番到達!記念復刊フェアを開催

「ハヤカワ文庫JA」が1500番到達!記念復刊フェアを開催

早川書房が1973年に創刊した文庫レーベル「ハヤカワ文庫JA」が、樋口恭介さん編著『異常論文』の10月刊行をもって、1500番に到達しました。

これを記念し、JAの初期ラインナップからSF作家第一世代の名作6点を復刊し、「ハヤカワ文庫1500番到達記念復刊フェア」を全国主要書店で順次開催中です。

 
<復刊ラインナップ>
※新カバーデザインは、岩郷重力さん/イラストは各作家と関わりの深い方々のものを改めて使用

 
■JA1:小松左京さん著『果しなき流れの果に』(カバーイラスト:生賴範義さん)

果しなき流れの果に

N大学理論物理研究所助手の野々村は、研究所の大泉教授の友人である番匠谷教授から、永遠に砂が落ち続けるという砂時計を見せられる。白堊紀の地層から出土したという砂時計の謎を解明すべく、番匠谷とともに葛城山麓の古墳へ向かった野々村は、奇妙な人物から「クロニアム」という言葉を聞かされる――。十億年もの悠久なる時空を描き切った日本SFオールタイム・ベスト長篇。
石川喬司さんによる初刊時の長大な解説も再録。

〔著者プロフィール〕
1931年、大阪府生まれ。本名・実。京都大学文学部卒。62年、投稿短篇「易仙逃里記」が〈SFマガジン〉に掲載されてデビュー。たちまち同誌の常連執筆者となる。63年、第一短篇集『地には平和を』を刊行。集中の表題作と「お茶漬けの味」の2篇で第50回直木賞候補となる。64年、第一長篇『日本アパッチ族』、第二長篇『復活の日』を相次いで刊行。70年、大阪万博に委員として参加。同年、国際SFシンポジウムの実行委員長も務める。73年、『日本沈没』がベストセラーとなり、同作で翌年の第27回日本推理作家協会賞を受賞。80年から日本SF作家クラブの第三代会長を務める。85年、『首都消失』で第6回日本SF大賞を受賞。2000年から小松左京賞を創設するなど、作品以外の形でも国産SFの発展に多大な貢献を果たした。2011年7月、没。

 
■JA3:光瀬龍さん著『たそがれに還る』(カバーイラスト:金森達さん)

たそがれに還る

時は三〇〇〇年代後半。惑星間経営機構局員シロウズは、頻発する異変の調査で金星に赴く。彼ら局員はそこで、荒廃した未知の巨大建造物の幻影に包まれ、異星文明の時を超えた滅びの声を聞く。一方冥王星や地球でも異星由来と思しき巨大宇宙船が発掘されるが、その背景には恐るべき真実があった……。悠久の時の流れと万物流転する宇宙における人類の儚さを詩情豊かに描いた、日本SF史に燦然と輝く傑作。解説/石川喬司さん

〔著者プロフィール〕
1928年、東京生まれ。本名・飯塚喜美雄。東京教育大学理学部および同文学部哲学科卒後、中学や高校で理科の教師を務める。60年、SF同人誌〈宇宙塵〉に発表したショートショート「同業者」が〈ヒッチコック・マガジン日本版〉に転載されてデビュー。62年、「晴の海一九七九年」を〈SFマガジン〉に発表して本格的に活動を開始する。タイトルに年号を冠した一連の宇宙SFは「宇宙年代記」ものと呼ばれて読者を魅了した。国産SFベスト級の名作『百億の昼と千億の夜』以下、『たそがれに還る』『喪われた都市の記録』などの宇宙・未来もの、『寛永無明剣』『歌麿さま参る』などの時代SF、『夕ばえ作戦』『暁はただ銀色』などの少年SF、科学エッセイ『ロン先生の虫眼鏡』と多彩な作品を発表。1999年7月7日没。没後、その功績に対して第20回日本SF大賞特別賞が贈られた。

 
■JA14:筒井康隆さん著『東海道戦争』(カバーイラスト:真鍋博さん)

東海道戦争

ある日の朝、東京と大阪の戦争が始まった。町を市民兵や自衛隊が闊歩し、戦闘機や装甲車も登場、戦闘はみるみる過激化していく。すべてはオリンピック後の刺激を求めるマスコミと大衆のため……情報社会を鋭く諷刺する表題作のほか、とある別れが涙を誘う傑作「お紺昇天」、火星連合の総裁による爆笑の記者会見「やぶれかぶれのオロ氏」など全9篇を収録。現代文学の巨匠・筒井康隆の初作品集、ハヤカワ文庫から遂に復刊。解説/石川喬司さん

〔著者プロフィール〕
1934年、大阪市生まれ。同志社大学文学部卒。60年、家族で発行したSF同人誌〈NULL〉から江戸川乱歩によって短篇「お助け」が〈宝石〉に転載されデビュー。以後、日本SF第一世代の中核を担う人気作家として多彩な活動を続けている。代表作に『東海道戦争』『時をかける少女』『七瀬ふたたび』『虚航船団』『旅のラゴス』など。『虚人たち』で第9回泉鏡花文学賞、『夢の木坂分岐点』で第23回谷崎潤一郎賞、短篇「ヨッパ谷への降下」で第16回川端康成文学賞、『朝のガスパール』で第13回日本SF大賞、『わたしのグランパ』で第51回読売文学賞を、それぞれ受賞。アンソロジスト、マンガ家、劇作家、俳優としても活躍。

 
■JA21:平井和正さん著『悪夢のかたち』(カバーイラスト:生賴範義さん)

悪夢のかたち

彼は愛すべき理想的な女ケイとの幸福な生活を送っているはずだった。しかし、友人の佐野に紹介されたタレントの砧佐知に出会った日から、あまりにも甘美な逢瀬の悪夢に見舞われるようになる――男女のロマンスに異星人の謀略をからめた表題作、デビュー作「レオノーラ」、すべての原点ともいえる「虎は目覚める」など、《ウルフガイ》『幻魔大戦』の著者が人間の残虐性と暴力性を抉る、暗い情念に溢れた9篇の初期作品集。

〔著者プロフィール〕
1938年、横須賀市生まれ。中央大学法学部在学中の61年、短篇「殺人地帯」で〈SFマガジン〉第1回コンテスト奨励賞を受賞。翌年、SF同人誌〈宇宙塵〉に発表した「レオノーラ」が〈SFマガジン〉に転載されてデビュー。『8マン』(画・桑田次郎)、『幻魔大戦』(画・石森章太郎)、『スパイダーマン』(画・池上遼一)とマンガ原作者として活躍する一方、『狼男だよ』以降の《アダルト・ウルフガイ》シリーズ、『狼の紋章』以降の《ウルフガイ》シリーズ、『超革命的中学生集団』『サイボーグ・ブルース』『死霊狩り』など多彩な作品を発表する。79年にスタートした小説版『幻魔大戦』以降は大河シリーズを中心に活動、『真幻魔大戦』『地球樹の女神』『ボヘミアンガラス・ストリート』など、作品多数。2015年1月、没。その業績により同年の第35回日本SF大賞功績賞を受賞。

 
■JA47:半村良さん著『産霊山秘録(むすびのやまひろく)』(カバーイラスト・挿絵:武部本一郎さん)

産霊山秘録

〈ヒ〉一族――三種の神器と人智を超えた異能をもって、日本の歴史の動乱期に暗躍し、数多の危機を救ってきたとされる集団。時は戦国の世。織田信長に天下を獲らせるべく、今、一族の長・随風が動き出す。本能寺の変、関ヶ原の戦い、激動の幕末、太平洋戦争、そして戦後……。数百年にわたる日本の趨勢と〈ヒ〉一族の宿命を撚り合わせて紡いだ、壮大なる伝奇SFの金字塔にして第一回泉鏡花文学賞受賞作。解説/尾崎秀樹さん

〔著者プロフィール〕
1933年、東京生まれ。本名・清野平太郎。都立第三中学(現・両国高校)卒業後、紙問屋の店員、プラスチック成型工、バーテン、連れ込み宿の番頭、板前見習い、クラブ支配人、割烹経営など、20以上もの職を転々とした。広告代理店に勤務していた62年、「SFマガジン」第2回コンテストに投じた短篇「収穫」が第三席に入選。翌年、同作でデビューを果たすが、60年代にはほとんど作品の発表がなかった。71年の書下し長篇『石の血脈』で一躍読書界の注目を集め、73年には『産霊山秘録』で第1回泉鏡花文学賞、75年には『雨やどり』で第72回直木賞を、それぞれ受賞。たちまちのうちに流行作家となる。その他の作品に『黄金伝説』以下の伝説シリーズ、『妖星伝』『太陽の世界』など多数。88年には『岬一郎の抵抗』で第9回日本SF大賞、93年には『かかし長屋』で第6回柴田錬三郎賞を、それぞれ受賞している。2002年3月4日、没。

 
■JA66:眉村卓さん著『司政官』(カバーイラスト:佐治嘉隆さん)

司政官

人類が宇宙へと進出した遠未来。司政官とは、数多ある植民惑星を統治するために、連邦経営機構の高度な訓練によって生み出されたエリート官僚である。彼らは高い知能をもつロボット次官たちと、惑星ごとにまったく異なる容姿や文化をもった原住者たちとの交渉へと挑んでいく。眉村卓の代表作である宇宙未来史シリーズ、その第1作である「炎と花びら」ほか「遙かなる真昼」と「遺跡の風」「限界のヤヌス」の全4篇を収録。解説/福島正実さん

〔著者プロフィール〕
1934年、大阪府生まれ。本名・村上卓児。大阪大学経済学部卒。大阪窯業耐火煉瓦に勤める傍ら、SF同人誌〈宇宙塵〉に参加。61年、同誌に発表したショートショート5篇が〈ヒッチコック・マガジン日本版〉に転載されてデビュー。61年の〈SFマガジン〉第1回コンテストに投じた「下級アイデアマン」が佳作第二席となる。63年の第一長篇『燃える傾斜』の刊行を機にコピーライターに転じ、65年から作家専業。本格SF《司政官》シリーズからショートショート、『なぞの転校生』『ねらわれた学園』などの少年ものまで、幅広い作品を発表。79年、《司政官》シリーズの長篇『消滅の光輪』で第7回泉鏡花文学賞、87年、『夕焼けの回転木馬』で第7回日本文芸大賞を、それぞれ受賞。 2019年11月没。

 

<ハヤカワ文庫JA1500番記念作品>

異常論文 (ハヤカワ文庫JA)
樋口 恭介 (編集)

先鋭的なアイデアを架空論文の形で提示して話題を呼び、増刷なったSFマガジン2021年6月号の特集を書籍化。新たに十二篇の書き下ろしを収録。解説=神林長平

■目次
■異常論文・巻頭言 樋口恭介

・決定論的自由意志利用改変攻撃について 円城塔
・空間把握能力の欠如による次元拡張レウム語の再解釈 およびその完全な言語的対称性 青島もうじき
・インディアン・ロープ・トリックとヴァジュラナーガ 陸秋槎
・掃除と掃除用具の人類史 松崎有理
・世界の真理を表す五枚のスライドとその解説、および注釈 草野原々
・INTERNET2 木澤佐登志
・裏アカシック・レコード 柞刈湯葉
・フランス革命最初期における大恐怖と緑の人々問題について 高野史緒
・『多元宇宙的絶滅主義』と絶滅の遅延──静寂機械・遺伝子地雷・多元宇宙モビリティ 難波優輝
・『アブデエル記』断片 久我宗綱
・火星環境下における宗教性原虫の適応と分布 柴田勝家
・SF作家の倒し方 小川 哲
・第一四五九五期〈異常SF創作講座〉最終課題講評 飛 浩隆
・樋口一葉の多声的エクリチュール──その方法と起源 倉数 茂
・ベケット講解 保坂和志
・ザムザの羽 大滝瓶太
・虫→…… 麦原 遼
・オルガンのこと 青山 新
・四海文書(注4)注解抄 酉島伝法
・場所(Spaces) 笠井康平・樋口恭介
・無断と土 鈴木一平+山本浩貴(いぬのせなか座)
・解説──最後のレナディアン語通訳 伴名 練

・なぜいま私は解説(これ)を書いているのか 神林長平

 
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