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早稲田大学出版部が「早稲田新書」を創刊 第1弾は加藤締三さん、森永邦彦さん、小山鉄郎さんの3作品

早稲田大学出版部が「早稲田新書」を創刊

早稲田大学出版部が「早稲田新書」を創刊

早稲田大学が100%出資する早稲田大学出版部は、「早稲田新書」を創刊し、12月10日に第1弾として3タイトルを刊行しました。

 

134年の歴史で初!早稲田大学出版部が新書シリーズを刊行

新書のシリーズ刊行は、1886年に設立された早稲田大学出版部134年の歴史で初めてとなります。大学の出版部による新書について、現在のところ、教育・教養から研究成果までを包摂する新書をシリーズ刊行している大学出版部・出版会はなく、21世紀になってからは最初の挑戦となります。

 
今回の新書創刊の狙いとしては「大学にゆかりのある文化人の表現・研究活動の貴重な受け皿の一つ」であること、そして「大学の名を高め、低迷する出版業界へ最大級のインパクトを与えられる事業」であると同社では考えています。

同時に早稲田新書は、2009年創刊「早稲田大学学術叢書」、2011年創刊「早稲田大学ブックレット(「震災後」に考えるシリーズ)」、2016年創刊「早稲田大学エウプラクシス叢書」に続く大型シリーズ第4弾と位置付け、年間6冊程度を持続的に刊行していく予定です。

 
当面は早稲田大学教員、卒業生のうちより注目を特に集めている「早稲田文化人」へ書き下ろしを依頼。「早稲田新書」の知名度が一定程度確立された段階で若手研究者らに執筆の門戸を広げていきます。

 

「早稲田新書」創刊3タイトル

 
■加藤諦三(かとう・たいぞう)さん/社会心理学者・早稲田大学名誉教授
『生きることに疲れたあなたが一番にしなければならないこと―加藤諦三の新・人間関係論―』(早稲田新書 001)

ニッポン放送系人気ラジオ番組「テレフォン人生相談」で、半世紀にわたり人のあら ゆる悩みを受け止めてきた著者だからこそ、伝えられる 。

「人生を楽しんでいない人に、この醜いアヒルの子がいる。そして自分が醜いアヒルの子であることに最後まで気がつかない」「生きる知恵というのは、視点を増やす能力のことです。視点が少なければ少ないほど人生のトラブルは多い」 本書より)

<著者プロフィール>
作家、社会心理学者。1938年生まれ。東京都出身。東京大学教養学部教養学科卒業。早稲田大学教授を経て現在、早稲田大学名誉教授。ハーバード大学ライシャワー研究所客員研究員。
ニッポン放送系ラジオ番組「テレフォン人生相談」に半世紀以上出演中。70冊以上の著作が海外で翻訳出版され、40冊以上の著作を日本語に翻訳。米国、カナダ、ドイツ、フィリピン、韓国など世界中で講演、講義。
著書に『自分に気づく心理学』『愛されなかった時どう生きるか』など数百冊。

 
■森永邦彦(りなが・くにひこ)さん/ファッションデザイナー/株式会社アンリアレイジ代表
『AとZ ―アンリアレイジのファッション―』(早稲田新書 002)

パリコレで活躍する日本人トップデザイナー初の書き下ろし。
「服は言葉を発することができない」「ファッションデザイナーは服の代わりに、服のことを伝えようとする」「テーマとコンセプトが服づくりの根幹」。そう言い切る著者の発想の源泉を明かす力作。ファッションで「世界と自分」を変えたいと願う人へのヒントと励ましがここにある。

<著者プロフィール>
ファッションデザイナー。1980年生まれ。東京都出身。早稲田大学社会科学部卒業。大学在学中にバンタンデザイン研究所に通い服づくりを始める。2003年、ブランド「ANREALAGE(アンリアレイジ)」を設立。2005年に米ニューヨークの新人デザイナーコンテスト「GENART 2005」でアバンギャルド大賞を受賞。同年、東京タワー大展望台で06年春夏コレクションを開催。2011年、第29回毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞を受賞。2014年9月、東京コレクションから転じ、パリコレ公式デビュー。以来、年2回のペースでパリコレに公式参加する。2019年、第37回毎日ファッション大賞を受賞。

 
■小山鉄郎(こやま・てつろう)さん/共同通信社 編集委員兼論説委員
『村上春樹の動物誌』(早稲田新書 003)

村上春樹氏のインタビューを所収!
日本記者クラブ賞に輝いた文芸記者の著者が、動物を手がかりに村上文学の森に深く分け入る 。 デビュー作の『風の歌を聴け』から『猫を棄てる』までを貫く核心のテーマとは。
好評を博した新聞連載記事を大幅加筆した待望の決定版!

<著者プロフィール>
1949年生まれ。群馬県出身。一橋大学経済学部卒業。共同通信社編集委員・論説委員。1973年同社に入社し、社会部を経て1984年に文化部へ。村上春樹さんは次代の日本文学を担う作家だと注目し、1985年から取材を続ける。村上さんのインタビューは計10回にも及ぶ。村上春樹文学の解読などで文芸ジャーナリズムの可能性を広げたとして、2013年度日本記者クラブ賞を受賞。
著書に『白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい』『白川静さんに学ぶ 漢字は怖い』(共同通信社・新潮社)、『村上春樹を読みつくす』(講談社)、『あのとき、文学があった―「文学者追跡」完全版』(論創社)、『大変を生きる―日本の災害と文学』(作品社)、『白川静入門―真・狂・遊』(平凡社)など。2009年から白川静博士の業績を学ぶ同人会「白川静会」の事務局長を務める。

 
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シリーズ「早稲田新書」創刊記者発表 | 早稲田大学出版部

 


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