本のページ

SINCE 1991

幼くして光を失ったエッセイストと「小さな相棒」=iPhoneとの日々を綴るエッセイ『わたしのeyePhone』が刊行

幼くして光を失ったエッセイスト・三宮麻由子さんが、その日常を一変させた”小さな相棒”スマホとの日々を繊細に描き出すエッセイ『わたしのeyePhone』が早川書房より刊行されました。落語家・春風亭一之輔さんとの対談も収録。

 

幼くして光を失ったわたしの「小さな相棒」=iPhone

このレトルト食品の中身はカレー、それともシチュー? マンションの掲示板には何が書いてある?
目の見えない人の日常には困りごとがいっぱい。そんな日々を支える心強い相棒的存在は、身近なiPhoneやスマホ。たくさんの文字を読み上げてくれる、とってもおしゃべりな相棒との生活を覗いてみると……?

 
本書は、4歳で光を失った著者が「掌の目」であるスマホとの発見に満ちた日々を綴るエッセイです。

 
【内容紹介】

私は四歳のとき、目の炎症を治すための手術を受け、光とさよならした。
子どものころ遊んだ糸電話、小中学校で交わした点字の手紙、大学時代まで夢中だった交換日記と小説、大学院を経て社会に出てから広がったインターネットの世界。
通信は目覚ましく発展し、私はついに「スマホ」に出会った。
この小さな四角い相棒は私の「目」になって、たくさんの文字を読んでくれる。自由に買い物をさせてくれるし、コミュニケーションの可能性を開いてくれる。すると私の心にも変化が訪れて――。

 
<本文より抜粋>

昭和からすれば、令和の現在は文字通り「近未来」であり、気が付いたら、私はその近未来を現在として生きているのだった。そしていま、当時は夢にすらできなかった「人に頼らず文字を読む」とか、「画像の中身を知る」、あるいは「遠くにいる人にリアルタイムで助けてもらう」といったことが、現実にできることとして叶っている。夢が叶ったどころか、夢以上のことが進行形の現実となって、私の生活から気持ちのあり方までを変え、光に満ちさせてくれている。

 
★本書「まえがき」をnoteで公開中!
光を失ったわたしの“目”になってくれる新しい相棒の存在。『わたしのeyePhone』
https://www.hayakawabooks.com/n/n4f25e7767a60

 

著者プロフィール

三宮麻由子(さんのみや・まゆこ)さんは、東京都出身。上智大学フランス文学科卒業後、同大学院博士前期課程修了、修士号取得。外資系通信社で報道翻訳を手掛けるとともに、エッセイストとしても活躍。

著書『鳥が教えてくれた空』で第2回NHK学園「自分史文学賞」大賞、『そっと耳を澄ませば』で第49回日本エッセイストクラブ賞を受賞。

『四季を詠む』『世界でただ一つの読書』『センス・オブ・何だあ? 感じて育つ』『フランツ・リスト 深音の伝道師』、絵本『おいしい おと』『でんしゃはうたう』など著書・共著多数。俳句とピアノ演奏を長年手掛ける。

 

わたしのeyePhone
三宮 麻由子 (著)

 
【関連】
光を失ったわたしの“目”になってくれる新しい相棒の存在。『わたしのeyePhone』試し読み(三宮麻由子)|Hayakawa Books & Magazines(β)

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です