暦本純一さん×落合陽一さん初の”師弟本”『2035年の人間の条件』が刊行
日本の情報工学を牽引する研究者である暦本純一さんと落合陽一さんによる初の共著『2035年の人間の条件』がマガジンハウスより刊行されました。
すべてが激変する時代に、どう備え、どう動くか――?「天才師弟」が描くテクノロジー/人間/社会の未来
暦本純一さんと落合陽一さんは、日本の情報工学をリードする第一線の研究者で、師弟の間柄でもあります。本書『2035年の人間の条件』では、その2人が「テクノロジーの劇的な変化がもたらす未来」について語り合っています。
「AI時代に必要とされるIQ以外の知性とは何か?」という問いから、「未来の人類は“口笛言語”で会話しているかもしれない」というユニークな予測まで、2人の対話は脱線、転回、発展を繰り返しながら、情報工学の最前線から見えている風景をありありと描き出します。
AIの進化が私たちにもたらす影響や社会の変革について、本書では詳しく述べられています。そして、その進化がつくり出す未来に向けて、どう備え、どう動けばいいのかについて知識とヒントが提示されています。
本書の構成
第1章 チャットGPTは何を変えたのか
人類のIQは低下している?/IQテストはオワコンか/音声で文章を書くと文体も変わる?/未来のオフィスは散歩道/ダイレクト・マニピュレーションの限界/人間の間違いを訂正してくれるチャットGPT……etc.
第2章 テクノロジーがつくる「新しい自然」
死者をAIで蘇らせることの是非/「戒名」は人間の情報を圧縮した究極のベクトル/空海とソシュールを微分すると……/「Are you functioning?」/寺田寅彦の化け物論/デジタルネイチャーは「都合のいい自然」……etc.
第3章 教えない教育の時代
AIは試行錯誤の回転数を上げる/数学の概念は教育で身につけるしかない/テクノロジーの「原理」を知る喜び/人類は最終的にサルではなくネコになる?/求められるのは「ひとり遊びの才能」/能力を判定するならAOよりペーパーテスト……etc.
第4章 「必要とされる」からの解放
「人間とは何か?」とは考えなくていい/人はなぜ自分が「必要」とされたいのか/AI時代と「無用の用」は相性が良い/西洋的アイデンティティ・クライシスが起こる/無駄に悩むのが知性だという勘違い/AIと友達になれば孤独感はない……etc.
著者プロフィール
■暦本純一(れきもと・じゅんいち)さん
東京大学大学院情報学環教授、ソニーコンピュータサイエンス研究所フェロー・チーフサイエンスオフィサー、ソニーCSL京都リサーチディレクター。博士(理学)。世界初のモバイルARシステムNaviCamや世界初のマーカー型ARシステムCyberCode、マルチタッチシステムSmartSkinの発明者。
1986年、東京工業大学理学部情報科学科修士課程修了。日本電気、アルバータ大学を経て、1994年よりソニーコンピュータサイエンス研究所に勤務。2007年より東京大学大学院情報学環教授(兼 ソニーコンピュータサイエンス研究所副所長)。著書に『妄想する頭 思考する手』(祥伝社)などがある。
■落合陽一(おちあい・よういち)さん
メディアアーティスト。1987年生まれ、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了(学際情報学府初の早期修了)、博士(学際情報学)。筑波大学デジタルネイチャー開発研究センター長、准教授・一般社団法人xDiversity代表理事。2018年より内閣府知的財産戦略ビジョン専門調査会委員、内閣府「ムーンショット型研究開発制度」ビジョナリー会議委員、大阪・関西万博テーマ事業プロデューサーなどを歴任。
著書に『魔法の世紀』、『デジタルネイチャー』(以上、PLANETS)など多数。
2035年の人間の条件 (マガジンハウス新書) 暦本純一 (著), 落合陽一 (著) すべてが激変する時代に、どう備え、どう動くか――? ◎「AI」は知能の格差を広げる |
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