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水野梓さん社会派長編小説『グレイの森』が刊行

テレビ局、新聞社で社会部、国際部、経済部、編集委員、プロデューサー、討論番組のキャスター等を歴任した取材のプロ、水野梓さんの長篇小説『グレイの森』が徳間書店より刊行されました。

 

現役記者が描く、渾身の社会派長篇小説! 事件の背後で苦しむ人々の声を掬う、臨床心理士の物語

 
【あらすじ】

「ねえ先生、私まだ生きていていいんでしょうか?」
「あたし、人の気持ちがわからない子なんです」

臨床心理士になって四年の水沢藍を訪ねてきた聡美。
診察室に入った彼女は、何かに憑かれたように話し始める。
同時期、藍はボランティアで英語を教えるため小学六年生の綾香を訪ねていた。
表情がないことに違和感を覚えたとき、手首に刻まれた何本もの傷跡に気づく。
綾香が発する‘サイン’とは――。
両者の話を聴くうちに、藍はある殺人事件の真相を知ることになる。

事件の背後で苦しむ人々の声を掬う、臨床心理士の物語。

 
<推薦コメント>

どんな人生にも生きる価値がある。
支えてくれる人が必ずいる。
それを描ききった力作だ。
――香山リカさん(精神科医)

正しさを追い求めた罪人たちは、どうすれば許されるのだろう。
読みながら、何度も息が詰まった。
――中江有里さん(女優・作家・歌手)

「加害」と「被害」のあいだのグラデーションに思いを馳せること。
そこから希望が現れるのだと、水野梓はフィクションにしかできないやり方で示してみせた。
――吉田大助さん(書評家)

 

著者コメント

すべてに白黒つける二項対立の世界で「生きづらい」と感じることが多くなりました。

人が人として生きるために何が必要か。自分の中の汚いものを見つめながら、魂の底をえぐり出すようにして書きました。生きづらさを抱えるすべての人に捧げます。

 

著者プロフィール

水野梓(みずの・あづさ)さんは、1974年生まれ、東京都出身。早稲田大学第一文学部・オレゴン大学ジャーナリズム学部卒業。日本テレビ入社後、社会部で警視庁や皇室などを取材。原子力・社会部デスクを経て、中国特派員、国際部デスク。ドキュメンタリ―番組のディレクター・プロデューサー、新聞社で医療部、社会保障部、教育部の編集委員、経済部デスク、討論番組のキャスターを歴任。現在ロンドン支局長。

著書に、贖罪を問う『蝶の眠る場所』、無戸籍や高齢者問題に迫る『名もなき子』、女性の葛藤や終末医療と向き合う『彼女たちのいる風景』がある。

 

グレイの森
水野梓 (著)

現役記者が描く、渾身の社会派長編小説!

 


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