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国家の歴史を紐解くと世界が見えてくる! 池上彰さん『歴史で読み解く!世界情勢のきほん』が刊行

池上彰さん著『歴史で読み解く!世界情勢のきほん』(ポプラ新書)

池上彰さん著『歴史で読み解く!世界情勢のきほん』(ポプラ新書)

ニュースの背景が深く理解できる、池上彰さん著『歴史で読み解く!世界情勢のきほん』がポプラ社より刊行されました。

 

世界の疑問!IT大国インド、一強を目指す中国、領土拡大を狙うロシア――池上彰さんが各国の歴史をひもとき、それぞれの思惑を分かりやすく解説!

私たちは、どれだけ世界のことを理解しているでしょうか。ロシアのウクライナ侵攻、イギリスのEU離脱など、多くの人が予測を外す出来事が続いています。

 
ここ最近は、世界情勢を理解するために、地政学がブームとなりました。ただ、地政学だけでは、複雑な世界の動きを理解しきれません。そこで本書では、地政学の知見を取り入れながらも、それぞれの国家や国民意識がどのように生まれたのか、その歴史を紐解いていきます。

 
たとえば、グローバルサウスの盟主として、存在感を高めているインド。人口は14億人を超え、中国を抜いて世界一となりました。GDPは、2022年に旧宗主国のイギリスを抜いて世界5位に躍進し、27年頃には日本を抜いて3位になる勢いです。

 
IT大国としても注目を集め、マイクロソフトCEOのサトヤ・ナデラ、グーグルのサンダー・ピチャイ、IBMを率いるアルビンド・クリシュナ、YouTubeのCEOに就任したニール・モハンなど世界に人材を輩出しています。

 
池上彰さんは、インドがIT大国になった理由のひとつにカースト制度があるといいます。どういうことでしょうか。

カースト制度は、生まれた階級によって、就ける職業が決まっています。ところがITは最近の職業。カースト制度で定められた職業ではないので、能力があれば誰でも就けるのです。

 
インドの初代首相ネルーは、頭脳立国を目指し、インド工科大学を設立しました。各地にキャンパスがあり、多くの受験生が集まります。優秀な学生が多いので、アメリカのIT企業が直接キャンパスにリクルートにくるそうです。ITのスキルを身に着けることで、親世代とは違う未来を切り開くことができるのです。

 
インドは、英語が堪能な人が多いこともIT大国になった理由のひとつ。これも、かつてイギリスの植民地だったという歴史が絡んでいます。

 
ほかにも、中国が南シナ海を自分たちの領海だと主張する歴史的背景、ウクライナに侵攻したプーチン大統領が尊敬するピョートル大帝の領土拡大の歴史など、現在の世界の動きを理解するためにおさえておくべき歴史を池上さんがわかりやすく解説します。ニュースの背景が深く理解でき、世界情勢がクリアに見えてくる一冊です。

 

著者・池上彰さんからのメッセージ

(「はじめに」より抜粋・編集)

本書は、地政学の知見を取り入れながら、世界の各国が、どのように自国と世界を見ているのかをたどっています。そこには、それぞれの国家あるいは国民意識が生まれた歴史があるのです。これにより、国際情勢の基本は押さえることができるはずです。

私はこれまでに世界86の国と地域を訪れて取材してきました。それらの中から、世界情勢を理解する上で欠かせない国々(地域)を抽出してみました。あなたの世界情勢認識に少しでもお役に立てれば幸いです。

 

本書の制作裏話を公開!

「池上彰と増田ユリヤのYT学園」で本書の制作秘話を公開しています。原稿を書くのにどれぐらいの期間がかかったのか、池上さん自身が思う本書の読みどころはどこかなど、たっぷり語っています。

 

 

本書の構成

第1章 「我が国は世界最大の民主主義国だ」世界一の人口を誇るIT大国インド

第2章 「我が国が世界の中心だ」 中華思想を国名にした中国

第3章 「もっと我々に敬意を払うべきだ」 領土をふたたび拡大したいロシア

第4章 「人権がなにより大切」  揺らぐ移民大国フランス

第5章 「我が国はヨーロッパではない」 新しい同盟関係を模索するイギリス

第6章 「EUを支えるのは我が国だ」 戦争を反省し欧州のリーダーとなったドイツ

第7章 「我々は我々の道を行く」 世界を動かすグローバルサウス

第8章 「もはやアメリカの裏庭ではない」 日本と縁の深い南米の大国ブラジル

第9章 「我々は神の国だ」  世界一を自負するアメリカ

 

著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら)さんは、1950年生まれ、長野県出身。1973年にNHK入局。記者として、さまざまな事件、災害、教育問題、消費者問題などを担当する。1994年から11年間にわたり「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍。2005年に独立。名城大学教授、東京工業大学特命教授など、6大学で教鞭をとる。

著書に「知らないと恥をかく世界の大問題」シリーズ、「池上彰の世界の見方」シリーズ、『聖書がわかれば世界が見える』など多数ある。また増田ユリヤさんとの共著に『歴史と宗教がわかる!世界の歩き方』などがある。「池上彰と増田ユリヤのYouTube学園」でもニュースや歴史をわかりやすく解説している。

★YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC5X3kJorIx55tOJQ9283tkg

 

歴史で読み解く!世界情勢のきほん (ポプラ新書)
池上 彰 (著)

私たちは、どれだけ世界のことを理解しているのか。ロシアのウクライナ侵攻、イギリスのEU離脱など、大勢の人が予測を外す出来事が続いている。尊敬するピョートル大帝を手本に領土拡大を目指すプーチン大統領。習近平総書記の野望は、毛沢東が実現できなかった台湾奪還。それぞれの国家や国民意識が生まれた歴史をひもとくと、世界が見えてくる!

 


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