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学びの量が桁違い!俳句の腕をあげたいなら「句会」を体験すべし!『〇×で鍛える!句会の練習帖』が刊行

井上弘美さん・岸本葉子さん著『別冊NHK俳句 〇×で鍛える! 句会の練習帖』

井上弘美さん・岸本葉子さん著『別冊NHK俳句 〇×で鍛える! 句会の練習帖』

井上弘美さん・岸本葉子さん著『別冊NHK俳句 〇×で鍛える! 句会の練習帖』がNHK出版より刊行されました。

系統的なテーマの句会に参加することで、選句力と推敲のコツが自然と身につきます。「句会がよくわからない」「句会に出られない」「句会に出る勇気がない」「よい句が選べない」「句会で点が入らない」「俳句が大好き」……そんなあなたにおすすめの一冊です。

 

ダメ句とよい句はどこが違う? 句会を誌上で体験しながら学ぼう!

句会とは、自作の俳句を持ち寄って、車座に集い、全員ですべての俳句に目を通して、それぞれの判断でよい句を選び、発表する会のこと。「俳句会」とも呼ばれます。自分の作品のよいところや、至らぬところを学ぶ場であり、仲間の作品の素晴らしさ、よい句の理由を発見する場でもあります。

 
しかし、コロナ禍や様々な事情で句会に出られない方や、初心者なので句会に出る勇気がない方がたくさんいます。いつでもどこでも気軽に句会体験ができて、スキルアップが目指せたら……そんな要望に応える一冊が、『別冊NHK俳句 〇×で鍛える! 句会の練習帖』です。

〇×句会の舵取り役は、「NHK俳句」の選者で添削・逆添削名人、井上弘美さん。パートナーは、昨年度まで番組の司会を務めたエッセイストの岸本葉子さんです。

 
〇×句会は25のテーマに分けられており、「基礎を鍛える!」「感覚を鍛える!」「技法を鍛える!」「技法を鍛える!」といった「いま鍛えたい」部分がわかるようなページ構成になっています。

読者は、7句の中から一番よい句(◎)、いまいちな句(×)などを選んで書き入れ、次に井上さんと岸本さんの総評を読みすすすめます。×句の添削や、〇句を×句に仕立てる「逆添削」などの解説を通して、選句力、鑑賞力、作句力のアップを目指します。本書でぜひ句会の醍醐味を体感してください。

あなたはどのタイプ? まずはレベルをチェックしましょう。

あなたはどのタイプ? まずはレベルをチェックしましょう。

あなたはどのタイプ? まずはレベルをチェックしましょう。

あなたはどのタイプ? まずはレベルをチェックしましょう。

どの句が一番よいか。その理由は? 誌上で句会の体験ができます。

どの句が一番よいか。その理由は? 誌上で句会の体験ができます。

 

井上弘美さんからのメッセージ「ようこそ〇×(マルバツ)句会へ」

私が俳句を始めたのは三十歳の時でしたが、一緒に学ぶ人もなく、句会に出る勇気も無かったので、添削指導を受けるという方法で始めました。先生の添削は丁寧でわかりやすかったので、句会に出る必要を感じないほどでした。しかし、次の一歩を、と決意を固めて句会に出てみると、学びの量が桁違い。しかもとても楽しかったのです。以後、句会を欠席することはありませんでした。

こんな経験もあって、誌上での句会を企画しました。この句会でもっとも重視したのは、選句力、鑑賞力を身につけるということで、そのために、◎〇?をつけるという方法を考えました。とりわけ、「選句」を重視しているのには二つの理由があります。

第一に、俳句は作者が作った段階ではまだ半分。誰かに評価されて一句として完成するからです。要するに、「作り手」と「読み手」の共同作業なのです。多くの句会では「互選」(参加者が互いの作品をえらぶこと)が行われますから、「読み手」の力を高めないと佳作に光が当たらないのです。

第二に、選句力にその人の俳句力が現れます。私の先生は、句会では作品はもちろん、一人一人の選句力を見ていると仰っていました。選句にその人の総合的な俳句力が現れているというのです。これは、添削指導などを受けていても身につかないことです。句の良し悪しを見分ける力は、自選力をも養います。そこで大切なのが鑑賞力です。◎や〇×の根拠を語ることで鑑賞力が身につきます。

句会の楽しみは集うことにありますが、先ずはこのテキストを十分に活用して選句力と鑑賞力をアップし、句会の醍醐味を味わって下さい。

 

岸本葉子さんからのメッセージ「選べる人が上手くなる」(抜粋)

句会デビューがこわいかた、リアル句会になかなか参加できずにいるかた。ぜひこの本で体験して下さい。作句力の練習帳はありますが、選を鍛えるドリルはそうそうないです。×句も選ぶのも、この本書の特徴。句会は通常○句を選び、なぜ○かを言います。「あの句、どこがダメなんだろう」とはわからないまま。×句の選評と弘美先生があえて×句に作り替える逆添削で、疑問をスッキリ解決しましょう。

リアル句会はあれよあれよと過ぎていき、同じ句会に二度出ることはできません。この本では何度でも参加して下さい。参加の入口はいろいろです。「タイプ別」で自分に近い人をみつけて。気になる「テーマ」をみつけて。あるいはタイプやテーマ関係なく各回の「学びの鍵」で気になるワードをみつけて。縦、横、斜めいろいろな方向から訪ねていただき、書いては消し、真っ黒になるくらい使い倒してほしい本です。

 

本書の構成

・はじめに 井上弘美・岸本葉子

・タイプ別おすすめ「〇×句会」
入門者(句歴0~1年)/初心者(句歴2~3年)/中級者(句歴5~7年)/ベテラン(句歴20~30年以上)

・本書の使い方

・選句で鍛える「〇(マル)×(バツ)句会」レッスン
【基礎を鍛える!】兼題の句会「夏の雲」/兼題の句会「七夕」/兼題の句会「朝顔」/自由題の句会「十月」/自由題の句会「十一月」/自由題の句会「十二月」/テーマ詠の句会「新年の家族を詠む」/テーマ詠の句会「恋・愛を詠む」/テーマ詠の句会「くらしを詠む」/詠み込みの句会「四を詠む」
【感覚を鍛える!】身体表現を生かす句会/色彩を詠む句会/音を詠む句会/匂い・香りを詠む句会
【技法を鍛える!】比喩を使う句会/擬人法を使う句会/固有名詞を生かす句会/カタカナを詠む句会/二十四節気を詠む句会「寒」/数詞を詠む句会/打消し表現の句会/リフレーン・対句表現の句会/畳語を生かす句会/切字「かな」「けり」を生かす句会/切字「や」を生かす句会

・対談「今こそ俳句 十七文字のちから」 井上弘美×岸本葉子 (武蔵野大学対談講演より)

・巻末 俳句の基本用語解説・〇×句会用紙

 

著者プロフィール

井上弘美さん

井上弘美さん

■井上弘美(いのうえ・ひろみ)さん

1953年生まれ。京都出身。「汀」主宰、「泉」同人。俳人協会評議員。2019・2022年「NHK俳句」選者。朝日新聞京都俳壇選者。元武蔵野大学特任教授。

句集に『風の事典』、『あをぞら』(第26回俳人協会新人賞)、『汀』『俳句日記2013顔見世』、『夜須礼』(第10回星野立子賞・第14回小野市詩歌文学賞)など。著書に『NHK俳句 俳句上達9つのコツ じぶんらしい句を読むために』『季語になった京都千年の歳事』『読む力』(第35回俳人協会評論賞)など。

岸本葉子さん

岸本葉子さん

■岸本葉子(きしもと・ようこ)さん

1961年生まれ。神奈川県鎌倉市出身。2015~2021年度「NHK俳句」司会。

著書に『がんから始まる』『エッセイの書き方 読んでもらえる文章のコツ』『モヤモヤするけどスッキリ暮らす』 『俳句、はじめました』 『俳句、やめられません~季節の言葉と暮らす幸せ~』『NHK俳句 岸本葉子の「俳句の学び方」』『60歳、ひとりを楽しむ準備 人生を大切に生きる53のヒント』、岸本尚毅さんとの共著『NHK俳句 あるある! お悩み相談室 「名句の学び方」』 など。2021年6月に第一句集『つちふる』を上梓。

 

別冊NHK俳句 〇×で鍛える! 句会の練習帖 (教養・文化シリーズ)
井上 弘美 (著), 岸本 葉子 (著)

はじめての句会練習本ができました! 「迷ったらこの句会に戻ってこよう」

「句会に学ぶ極意の全てがここに!」「上達にあわせて何度もチャレンジ!」コロナ禍により集って学ぶ「句会」ができなくなってしまった俳句愛好者にお届けする「句会体験型」の俳句指南書。句会に参加する勇気がまだない入門者にとっても 、本書の系統的なテーマ句会に参加することで、俳句力が自然と身につく。 読者は著者ふたりとともに、◎句(いちばんよい句)1句、〇句(よい句)2句、×句(いまいちな句)1句を選び、著者の二人がその理由を語り合う。×句の添削や、〇句を×句に仕立てる「逆添削」などの解説を通して、選句力、鑑賞力、作句力がアップする。著者二人の対談「今こそ俳句 十七文字の力」 も収載。

 


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