稲垣栄洋さん〈アンチ雑草魂〉エッセイ『雑草学研究室の踏まれたら立ち上がらない面々』が刊行
静岡大学農学部教授として日々教鞭をとり、雑草学研究室で教え子たちと接している稲垣栄洋さん。著書の多くが入試に使用され、「国私立中学入試・国語 最頻出作者」連続1位(日能研調べ)を獲得しています。
そんな稲垣さんがライフワークである雑草と、イマドキな教え子たちを絡めてつづる『雑草学研究室の踏まれたら立ち上がらない面々』が小学館より刊行されました。
稲垣さんがはじめて、自身を題材として描く“アンチ雑草魂”エッセイは、生きづらさに悩むZ世代、Z世代との付き合いに戸惑う中高年へ、あえて「立ち上がらない」という生き方戦略を伝えてくれる一冊です。
雑草博士がはじめて“ヒト”を題材につづる!
「雑草にとって大切なことはタネを残すこと。だとしたら、踏まれても立ち上がるって、ムダなエネルギーを使っていると思わない?」
――稲垣栄洋さん(本書より一部抜粋)
頑張りすぎたり、細かすぎたり、要領が良くなかったり……。社会の厄介者である「雑草」を愛してしまった「雑草学研究室」の学生たちは、不器用だけどまじめで実直。ふわっとしているかと思いきや頑なで、どこか都会で生きる雑草と似ています。
そんな彼らとの日々は、常識に凝り固まりがちな稲垣さんのアタマと心をゆっくり溶かし、やがて気づかせる。
指示待ち学生が適確な指示を与えられたときに発揮する大きな力や、好きなことしかやらない学生の視野の狭さがニッチな発見を生むことに。
効率を求めムダを省くのが優先される時代に、自分の武器をどう見つけるのか?
稲垣さんは、苦労している割に報われない若者に、どんな言葉をかけるのか?
雑草に生き方を教えられたと語る稲垣さん。頑張りすぎて心がポキンと折れてしまった学生に、稲垣さんがかける言葉は「人生で何が大切なのか」を教えてくれます。図鑑や教科書には載っていない、雑草のスゴい生存戦略も必見です。
なお、装画および本文中イラストは、コミック『ザッケン!』(小学館)などで知られる漫画家のプクプクさんが担当。
本書の目次より
■ヒメタカサゴユリのど根性 ──ちいかわな女子学生、新品種を作る
■エノコログサ(ネコジャラシ)と職人気質 ──細部ばかり見てしまう学生
■先生! 種子の表面がお風呂の床です ──細部ばかり見て得た大発見
■コミカンソウの苦い思い出 ──名も無き草だからこそ観察したくなる
■図鑑どおりに生えてこない! ──スマホ依存の学生の目覚め
■学校の田んぼで凜と立つタイヌビエ ──校庭の雑草が伝えるもの
■四つ葉のクローバーは立ち上がらない ──頑張り屋の学生は「頑張らない」を頑張る
■なぜナス科には「イタドリが良い」のか? ──天空の里の謎を解く
■ナスとトマトとジャガイモと ──2人の女子学生が謎を解いた!
著者プロフィール
稲垣栄洋(いながき・ひでひろ)さんは、静岡県出身。岡山大学大学院農学研究科修了。博士(農学)。
静岡大学農学部教授。農林水産省、静岡県農林技術研究所等での勤務を経て現職。
『面白くて眠れなくなる植物学』(PHP文庫)、『生き物の死にざま』(草思社文庫)、『はずれ者が進化をつくる』(ちくまプリマー新書)、『大事なことは植物が教えてくれる』(マガジンハウス)、『子どもと楽しむ草花のひみつ』(エクスナレッジ)、『面白すぎて時間を忘れる雑草のふしぎ』(王様文庫)、『植物に死はあるのか』(SB新書)など、著書は150冊以上にのぼる。
「国私立中学入試・国語 最頻出作者」1位に連続(日能研調べ)してなるなど小中学生にも愛読者が多い。
雑草学研究室の踏まれたら立ち上がらない面々 稲垣 栄洋 (著) そうだったのか! 雑草魂のほんとうの意味 「雑草にとって大切なことはタネを残すこと。 「国私立中学入試・国語 最頻出作者」1位に連続してなるなど(日能研調べ)小中学生にも愛読者が多い、『はずれ者が進化をつくる』『生き物の死にざま』の著者が初めて「私(自分)」を題材に、ライフワークである雑草と、イマドキな教え子たちを絡めてつづる、アンチ雑草魂エッセイ。 |
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▼〔試し読み〕「雑草学研究室の踏まれたら立ち上がらない面々」|小学館
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