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韓流ドラマだけでは分からない本当の歴史とは? 新城道彦さん『朝鮮半島の歴史 政争と外患の六百年』が刊行

気鋭の朝鮮史研究者・新城道彦さんが、朝鮮半島600年の歴史を、巧みなストーリーテリングで分かりやすくまとめた『朝鮮半島の歴史 政争と外患の六百年』(新潮選書)が新潮社より刊行されました。

 

朝鮮王朝の建国、清による属国化、日韓併合、朝鮮戦争、そして南北分断……600年の歴史を一気読み! ありそうでなかった通史が誕生

ソウルの独立門は、日本ではなく清からの独立を意味して建てられた――そんな基本的な事実すら日本や韓国で知られていないのはなぜか。

 
本書は、気鋭の研究者が、朝鮮王朝の建国から南北分断に至る長い道のりを、国内の政治闘争と周辺国のパワーバランスに着目して描き、朝鮮特有の政治力学の因果を浮き彫りにする決定的な通史です。

〔ソウルの独立門(Wikimedia Commons / Rtflakfizer)〕
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Seodaemun_Monument,_Seoul.jpg

 
<先学も納得した充実の読み応え!>

◎小此木政夫さん(慶応大学名誉教授)
「朝鮮王朝史を俯瞰し、朝鮮半島の独特の「政治の磁場」を浮き彫りにすると同時に、日本外交の在り方をも考えさせる内容になっている。」

◎岡本隆司さん(京都府立大学教授)
「具体的な史実に即しつつ、手づから構築した体系にもとづく叙述で、そこに味読賞翫の価値がある。ありそうでなかった待望の通史である。」

 

著者コメント

朝鮮半島にかかわる事柄はイデオロギーやナショナリズムの影響を受けやすく、それによって重要な問いが見過ごされてきたような気がします。歴史のなかに埋もれたその問いを突き詰めていくと、地政学的に中国・日本・ロシア・アメリカの中間に位置し、それらの国々の思惑に翻弄されてきた朝鮮半島の姿が浮き彫りになってきます。そこに単なる悲哀だけでなく、力の均衡による奇妙な安定をみるとき、極東の歴史が世界の縮図として注目されるのではないかと思います。

 

本書の構成

はじめに

第一章 朝鮮王朝の建国
1.王氏から李氏への易姓革命
2.支配基盤の整備
3.揺らぐ王権
4.熾烈な派閥争い

第二章 華夷秩序の崩壊と朝鮮の危機
1.日本の侵略
2.迫りくる女真族の脅威
3.清の侵略と朝鮮の属国化

第三章 終わりなき政争と沈みゆく王朝
1.蕩平策の功罪
2.勢道政治と相次ぐ民乱
3.大院君と閔氏の争い
4.朝鮮を開いた日本の挑発と清の勧告

第四章 清・日本・ロシアの狭間で
1.親日と親露の角逐
2.大韓帝国の成立
3.日本による韓国併合
4.抗日独立運動の諸相

第五章 朝鮮半島の分断
1.戦後の主導権争い
2.遠のく独立
3.国家樹立の理想と現実
4.朝鮮戦争の帰結

おわりに

あとがき
参考文献

 

著者プロフィール

新城道彦さん(本人提供)

新城道彦さん(本人提供)

著者の新城道彦(しんじょう・みちひこ)さんは、1978年生まれ、愛知県出身。九州大学大学院比較社会文化学府博士後期課程単位取得退学。博士(比較社会文化)。長崎県立大学非常勤講師、九州大学韓国研究センター助教、新潟大学大学院現代社会文化研究科助教などを経て、現在、フェリス女学院大学国際交流学部教授。専攻は東アジア近代史。

単著に『天皇の韓国併合―王公族の創設と帝国の葛藤』、『朝鮮王公族―帝国日本の準皇族』(山本七平賞推薦賞)、共著に『知りたくなる韓国』など。

 

朝鮮半島の歴史: 政争と外患の六百年 (新潮選書)
新城 道彦 (著)

韓流ドラマでは分からない「歴史の深層」を解き明かす!

 
【関連】
試し読み | 新城道彦 『朝鮮半島の歴史―政争と外患の六百年―』 | 新潮社

 


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