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87歳の現役ジャーナリスト田原総一朗さんが満を持して贈る激烈エッセイ『堂々と老いる』が刊行

田原総一朗さん著『堂々と老いる』

田原総一朗さん著『堂々と老いる』

田原総一朗さんの最新刊『堂々と老いる』が、毎日新聞出版より刊行されました。

 

「滑舌は悪くなったし、物忘れも激しくなった。だけど悔しくない」

著者は、深夜討論番組「朝まで生テレビ!」の司会者としてすっかりお馴染みの顔である田原総一朗さん。直撃、追求、たたみかけ――87歳の現在もアグレッシブに、まさに命を賭けてナマ討論に挑み続けています。本書は、そんな田原さんが初挑戦した「老い」のエッセイです。

 
本書では「老い」に対する心構えに始まり、健康維持のための日課、社会とのつながり方、家族との付き合い方など自身の体験をもとに具体的に紹介。中でも、愛妻家の一面がうかがえる第5章は必読です。

 
田原さんは、「これまでずっと、好きなことをやるぞと思って生きてきた」と振り返り、「好奇心が強いから、次から次へとやりたいことが湧いてくる。会ってみたいと思ったらすぐ会う」と語ります。

 
一方、老年期を迎えた男性たちはどうでしょうか。「100歳まで生きなきゃならないという戸惑いがある。死ぬ前の老後の生き方がわからない人が多い。男は、趣味のゴルフも麻雀も酒を飲むのも全部、サラリーマンとして会社の付き合いでしていたことで、定年になると孤独になる。どう生きればいいかわからなくなる。ここで男たちは下手すると鬱になるし、場合によっては自殺するなんてこともある」と分析します。

 
新型コロナウイルスの世界的流行によって生活様式が大きく変化した今、高齢者の働き方、生き方にもいっそう関心が集まっています。

「変化の時代」が確実に到来したと田原さんは断言します。「従来の人生設計を書き換えて、自ら行動し、面白がって生きる未来だ。やりたいことが今はまだわからない人も大丈夫。とにかく世の中を面白がることから始めよう」。

 
稀代のジャーナリストが人生を謳歌する秘訣を伝授します。

 

本書の構成

 
第1章 「老い」は悪いことばかりじゃない
長生きはできないと思っていた/フリーランスになった途端、謎の症状に襲われる/還暦を迎え、鬱状態に陥った/大病をして初めて考えた「生きる意味」/面白ければ疲れなど感じない/滑舌の悪さをプラスにとらえる/物忘れは脳を鍛えるチャンス/補聴器をつけたら怒らなくなった/老いは未知への冒険 ほか

 
第2章 よく寝て食べて健やかに老いる
高齢者ほど歯が大事/すべてを任せられる主治医の見つけ方/「一病息災」が健康を守る/人間ドックは年に1度のメンテナンス/30年以上のルーティンを守り、朝食は自分でつくる/疲れた脳は甘いもので回復させる/一日大さじ1杯のオリーブオイル健康法/どんなに疲れていても必ず湯船につかる ほか

 
第3章 年をとっても、脳は使えば使うほど活性化する
孤独を味方につければ何でもできる/人と向き合う趣味が脳を活性化する/聞く姿勢がコミュニケーションのカギ/嫌われ老人にならないために/若者への提言も高齢者の役目である/高校の同窓会で元気をもらう/恋愛に年齢制限はない/おしゃれを忘れてはいけない/大人になってからの勉強はがぜん面白くなる/60歳以上の9割が「定年後も働きたい」 ほか

 
第4章 いくつになっても生きがいは見つけられる
オンラインが高齢者の可能性を広げる/面白そうな誘いは断らない/できないことがあっても気にしない/ボランティアに参加し地域と関わる/新聞は大人の知的好奇心を刺激する/社会をよくするために政治に関心を持つ/読書は興味の幅を広げ想像力を培う/佐藤優さんに聞く「真の教養」を身につける方法/歴史を学ぶ意義 ほか

 
第5章 家族とのほどよい関係の保ち方
妻の乳がん発覚、夫婦で治療法を模索した/長い不倫、激しい自責の念に襲われる/妻の介護は濃密でかけがえのない時間/最愛の妻の死後、抜け殻のようになった/独り身のつらさを乗り越えるための対処法/家族の言うことには素直に耳を傾ける/終活には興味がない/もしもに備えて資産情報や知人の連絡先を家族に伝えておく/死ぬ間際まで、楽しく生きたい ほか

 

著者プロフィール

著者の田原総一朗(たはら・そういちろう)さんは、1934(昭和9)年生まれ。滋賀県出身。1960年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。1963年、東京12チャンネル(現・テレビ東京)に開局の準備段階から入社。1977年、フリーに。テレビ朝日系「朝まで生テレビ!」「サンデープロジェクト」でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。

1998年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授と「大隈塾」塾頭を務めた(2017年3月まで)。「朝まで生テレビ! 」(テレビ朝日系)、「激論! クロスファイア」(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数。

著書に『創価学会』、『脱属国論』(井上達夫さん、伊勢崎賢治さんとの共著)、『公明党に問う この国のゆくえ』(山口那津男さんとの共著)(いずれも毎日新聞出版)、『戦後日本政治の総括』(岩波書店)、『日本人と天皇 昭和天皇までの二千年を追う』(中央公論新社)、『日本の戦争』(小学館)ほか多数。

 

堂々と老いる
田原 総一朗 (著)

 


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