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人と違った能力を持つ少女が、この世をサバイブしていく方法とは? 吉本ばななさん『下町サイキック』が刊行

吉本ばななさんによる、生きる知恵が詰まった長編小説『下町サイキック』(装画:朝倉世界一さん)が河出書房新社より刊行されました。

 

サイキック能力を持つ中学生・キヨカと、近所に住む友おじさんの、ささやかだけれど大切な連帯

日本のどこかにある、とある下町。
中学生のキヨカは、最近両親が離婚し、シングルマザーの母と二人暮らし。近所には長い付き合いの「友おじさん」が住んでいて、おじさんが経営する「自習室」を手伝うバイトをしている。小さい頃から目に見えないものが見えてしまうキヨカは、その力を使って自習室を「そうじ」する毎日。

そんなある日、家を出た父が自殺未遂を図ったという連絡が入って――。

 
一年ぶりとなる長編小説は、瑞々しい視点を持つ少女を主人公に、世界を自分の眼でとらえて生き延びるためのヒントに満ちた作品です。

吉本さんご本人による「あとがき」の中では
「大人が瘦せがまんしてでもちゃんと大人だと、子どももちゃんと子どもでいられるのです。」
という言葉も印象深く、吉本さんの生きる知恵、暮らしの哲学が詰まった小説世界を楽しめる、「生きること」「生活すること」「愛すること」の物語です。

 
【吉本ばななさんからのメッセージ】

 
<書店やメディアからも、感動の声続々!>

「この世界は美しいと思える時、何が起こっているかが、この小説には書かれてある!」
――エムズエクスポ盛岡店 菅原 幸治さん

「人生をサバイブするためのヒントに満ちた、金言だらけのものすごい小説。」
――紀伊國屋書店 西武東戸塚S.C.店 鶴見 祐空さん

「引きすぎず、踏み込みすぎず。
ものや心の境界の「きわ」を知る者の英知がある。」
――マルサン書店 サントムーン店 原田 里子さん

「キレイごとばかりではない現実を解き明かし、さり気なく人生の真理に気づかせてくれる」
――ブックジャーナリスト 内田 剛さん

 

著者プロフィール

吉本ばなな(よしもと・ばなな)さんは、1964年生まれ、東京都出身。日本大学藝術学部文芸学科卒業。1987年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。

1988年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、1989年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、1995年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅さん・選)、2022年『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。

著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、1996年フェンディッシメ文学賞<Under35>、1999年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。

近著に『はーばーらいと』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた文庫本も発売中。

★note:https://note.com/d_f/

 

下町サイキック
吉本 ばなな (著)

中学生のキヨカには、場所の「気」を見る能力がある。人がそれぞれの力を発揮して生き抜くための、知恵と哲学が詰まった最新長編!

カバーデザイン:小田島等
本文デザイン:戸塚泰雄

 


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