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中学受験国語問題に登場多数!稲垣栄洋さん『生き物の死にざま』がコミック化

中学受験国語に最頻で登場する静岡大学農学部教授・稲垣栄洋さんのベストセラー『生き物の死にざま』(草思社)を、コロコロコミックなどで活躍中の漫画家・槙吾さんが脚本・演出、緻密な画風で知られるイラストレーター・藤本たみこさんが壮大なスケールで描く『コミック 生き物の死にざま~わたしはあなたとともにある~』(原案・監修:稲垣栄洋さん)が小学館より刊行されました。

 

はかなくとも尊い…生の躍動――“わたし” から “あなた” つながる命のバトンの物語

主人公は自分が何者かも知らない生まれたてのハサミムシの赤ちゃん。その「ハサミっ子」が働きアリと出会い、自分探しの旅に出る…。

生き物は他の生き物を食べること、食べるために戦い、すべてが子孫を残すために生きる自らの「使命」を持つことを知る。アリ、アブラムシ、ホタル、セミ、カマキリ、ミツバチ、カゲロウ…同じ虫であるのに、あまりにも凄絶なその生涯に驚きながらも、最後に自分は何のためにあるのか、究極の「気づき」に至る……。

 
「私は今生きている。何のために生きているのだろう。「生きる」とは何だろう。(中略)「死ぬ」とは何だろう。生き物たちは死んだらどこへ行くのだろう」…と綴る稲垣栄洋さんによる〈あとがき〉は必読。コミックと合わせ、私たち人間が普段の生活で忘れている「なにげない小さな命」の重さに気づかされます。

 

「命とは何なのか」を問いかける

原著は稲垣栄洋さん著『生き物の死にざま』(草思社)。国立私立中学受験の国語問題に「最頻」で登場する稲垣栄洋教授の本は、ビジネス誌ほか、さまざまなメディアにも取り上げられた自然科学分野の大ヒット作。

今作は、原著をオリジナル脚本による描き下ろしでコミック化。『昆虫記』の著者ジャン=アンリ・ファーブルの名言「死は終わりではない。より高貴な生への入り口である」「すべての生き物は平等であり、それぞれの役割がある」ことをテーマに壮大なストーリーが展開されます。

 
主人公のハサミムシは、働きアリと出会い、「使命」という言葉を知る。冒険の先で、他の生き物たちの生存競争、次世代への命をつなぐさま、死にざまを目の当たりにし、やがて自分の成すべきことを知ります。

生き物の死を通して喰う喰われる意味、種の保存のため精一杯の命の炎を燃やす小さな虫たちの一生、また自然界において「支配者」とも言える人間の存在を、アリとハサミムシの視点で描きます。

副題「わたしはあなたとともにある」の ”わたし”、そして ”あなた” とはいったい何のことを指すのか。本書は、「命とは何なのか」をすべての親と子に問いかける一冊です。

 

著者プロフィール

 
■原案・監修:稲垣栄洋(いながき・ひでひろ)さん

1968年生まれ、静岡県出身。静岡大学農学部教授。農学博士。専門は雑草生態学。岡山大学大学院農学研究科修了後、農林水産省に入省。静岡県農林技術研究所上席研究員などを経て現職。

著書に『生き物の死にざま』、『雑草と日本人』(いずれも草思社)、『弱者の戦略』(新潮新書)、『雑草はなぜそこに生えているのか』(ちくまプリマー新書)、『生き物が大人になるまで~「成長」をめぐる生物学』(大和書房)、『植物に死はあるのか 生命の不思議をめぐる一週間』(SB新書)、『雑草学研究室の踏まれたら立ち上がらない面々』(小学館)など、150冊以上がある。

 
■脚本・絵コンテ:槙吾(しんご)さん

漫画家。2008年『かかしのロッド』で第63回小学館新人コミック大賞児童部門にて入選。同年『キグルミマイスタ』(別冊コロコロコミック/小学館)でデビュー。

代表作に『爆TECH爆丸』、『アニマスタンプ』、『ポケットモンスターオメガR・アルファS 赤き情熱と藍き英知』(別名義:いずれも月刊コロコロコミック/小学館)、『ロボの王子様』『タマゴ王子タマール』(コロコロイチバン!/小学館)がある。

 
■画:藤本たみこ(ふじもと・たみこ)さん

漫画家、イラストレーター。武蔵野美術大学短期大学部美術科卒業後、『月刊LaLa』(白泉社)で漫画家としてデビュー。

『神永くんは知っている』(講談社)、『図鑑NYAOネコみっけ!』(小学館)などイラストの仕事多数。漫画では作画担当として、代表作に『原作さん』(双葉社)、また別名義「たなかふじもと」として『ザ・にゃんフィクション』(小学館)がある。

 

コミック「生き物の死にざま」~わたしはあなたとともにある~: わたしはあなたとともにある
稲垣 栄洋 (監修, 企画・原案), 槙吾 (著, Writer), 藤本 たみこ (イラスト)

はかなくも尊い生の躍動…命のバトンの物語

【編集担当からのおすすめ情報】
かわいい虫のキャラクターからは想像もできないラストが待ち受けています。普通にある自然の中に隠れていること、気づかないで漫然と通り過ぎている自分を感じていただきたいです。稲垣栄洋先生に書いていただいた「あとがき」、登場する虫たちのコラムも必見です。

 


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