語彙力が人生を左右する!? 賢い子のことば遣いを国語のプロが教える『わが子に「ヤバい」と言わせない 親の語彙力』が刊行
矢野耕平さん著『わが子に「ヤバい」と言わせない 親の語彙力』がKADOKAWAより刊行されました。
子どもたちの思考力の基礎をつくる「ことば」の豆知識がつまった一冊
「ヤバい」「エグい」「ガチで」――わが子の会話が、ほとんどこの3語だけで終わっていませんか?
ことばは、考える時の土台になるものですから、語彙力が乏しいと考える力も貧困になってしまいます。
このような事態を防ぐために、親子で楽しみながら語彙力を身につけましょう。「わが子のことば遣い、“ヤバい”かも(そして、実は自分自身のことば遣いが“ヤバい”かも)……」と思った保護者の方におススメの一冊です。
難関私立中学の数あるおもしろい入試問題から、これぞという問題を厳選して収録!
本書では、中学受験のエキスパートである著者が選んだ語彙問題をもとに、その問題が出題される背景や意図を分析していきます。
四字熟語一つをとっても、単に図として漢字4字を丸暗記しているだけでは問題は解けません。入試には、意味や由来を正しく理解していないと解けない問題が出されるからです。そして、それらをきちんと理解しているからこそ、思考が深められるのです。
時には外国のことわざを用いて、本質的な理解を問うてくるような学校もあります。一見クイズ番組かのようですが、ことわざの核心を理解しているかどうか、つまり抽象化して思考できるかを問う、非常によく考えられた問題です。
“ネコがいないとネズミが跳ね回る”………日本のことわざで言うと、何だと思いますか?
身近な「ことば」に関するコラムも充実
「子どもが動画コンテンツばっかり見ていて……」とお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実は著者が大学院で行った研究によると、読書を好む子どもより、動画をよく見る子どものほうがニュアンスの理解に優れている項目もある、という結果が出ているそうです。
このように、身のまわりにある「ことば」の問題を、入試問題とはまた異なる観点から分析したコラムも複数収録されています。
本書の構成
【序章】
中学入試で実際に出題される文章レベルの高さに親(大人)が触れることで、わが子の語彙力増強の大切さを知ってほしいと考えました。
【第一章】
言語知識はただ丸暗記すればそれで済む性質を持つのではなく、子どもたちが社会に出たときに有用であることを説きました。
【第二章】
「ことわざ」「畳語」「心情語」「多義語」など多岐に渡る言語知識を扱いました。言語のひとつひとつにはそれを成り立たせるだけの具体的な背景が存在することを説明しました。とりわけ、本書のタイトルに含まれる「ヤバい」の乱用については豊富な心情表現の定着を阻害するものではないかと警鐘を鳴らしました。
【第三章】
日常生活の中で親子が具体的にどのような取り組みをおこなうことで語彙力を増強できるのかという点について触れました。
【第四章】
言葉が事物の捉え方に大きく関わっていることについて解説しました。
【第五章】
近年の中学入試では古典的な文学作品が多く出題され、子どもたちには馴染みのないことばがたくさん登場すること、また、大人向けの難解な文章を読んで理解するための具体的な手法について説明しました。
著者プロフィール
矢野耕平(やの・こうへい)さんは、1973年生まれ、東京都出身。中学受験指導スタジオキャンパス代表、国語専科博耕房代表。東京の自由が丘と三田に2教場を構える。指導担当教科は国語と社会。中学受験指導歴は今年で29年目を迎える。2児の父。法政大学大学院人文科学研究科日本文学専攻修士課程修了。現在は社会人大学院生として同大学大学院同研究科国際日本学インスティテュート日本文学専攻博士後期課程に在籍し、認知言語学、語用論などをベースに学齢児童の言語運用能力の研究に取り組んでいる。
著書に『令和の中学受験 保護者のための参考書』(講談社+α新書/講談社)、『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書/文藝春秋)、『13歳からの「気もちを伝える言葉」事典―語彙力&表現力をのばす心情語600』(メイツ出版)など。
中学受験や中高一貫校、国語教育などをテーマにした連載記事を担当し、これまでにオンラインメディアの記事を300本以上執筆。
★X(旧Twitter):https://twitter.com/campus_yano
わが子に「ヤバい」と言わせない 親の語彙力 矢野 耕平 (著) 語彙力も、思考力も、受験合格も、家庭での言葉遣いが明暗を分ける! 「国語」という教科に留まらず、子どもの「語彙力」は他教科にも多大な影響を及ぼすのは言うまでもありません。 中学入試で出題される「ことば」の問題は、子どもたちの思考力の基礎をつくることに大いに役立ちます。 |
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