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関西人も知らない!? 松本泉さん『関西人はなぜ「〇〇電車」というのか』が刊行

「関西五大私鉄」の熱き歴史から関西の発展をひもといた、松本泉さん著『関西人はなぜ「〇〇電車」というのか ―関西鉄道百年史―』が淡交社より刊行されました。関西人も知らないディープな歴史を元記者が軽快に描いた一冊です。

 

「“電車”を付けて呼ぶのはヘンだ」、友人からの失礼な質問

 
◆鉄オタ演歌歌手・徳永ゆうきさん
「電車、球団、百貨店、関西の鉄道てすごい! これを読めばあなたも関西人!?」

◆鉄道好きタレント・鈴川絢子さん
「揺るぎない伝統と長い歴史のなかで生まれたこのスタイル。関西の電車ってやっぱりおもしろい!!」

 
関西の街を歩けば、「阪急電車のりば」に「阪神電車のりば」の案内板。
鉄道会社のホームページには「京阪電車」。
パンフレットには「南海電車まつり」に「近鉄電車の旅」……。

関西人に親しまれる阪急・阪神・京阪・南海・近鉄、まとめて「五大私鉄」は、「〇〇電車」の愛称で呼ばれます。

 
あるとき関東出身の友人からの「“電車”を付けて呼ぶのはヘンだ」という失礼な質問に、「なんでそんな当たり前のこと気にするんやろ」と、生粋の関西人である著者も、不思議に感じたそうです。

そんな五大私鉄の歴史を調べると、企業間の〝対決〟が見えてきました。

 
「一分一秒を競うスピードバトル」
「えげつない広告合戦」
「こまやかすぎるサービス争い」……。
その間、実に100年!?

しかし、その企業間競争は今ある関西の経済発展や文化の創生に寄与してきたといっても過言ではありません。

 
本書は「鉄道から関西が見える」をテーマに、五大私鉄の100年に渡る熾烈な争いから、関西の歴史や文化を紐解いた内容です。
元全国紙記者が、ときに面白おかしく、ときに硬派な文化論的に、ときに昔の関西を懐かしみながら展開します。

 

本書の目次

まえがき 関西人はなぜ「〇〇電車」というのか

第一章 関西を駆け抜ける主役たち

第二章 泥沼の百年対決(阪急VS.阪神)

第三章 強制結婚に協議離婚

第四章 鉄路の敵は〝プロ野球〟で討つ?

第五章 果てしなきスピード競争

第六章 敵は本能寺(大阪市営交通)にあり

第七章 仁義なき買収合戦

第八章 スピードで勝てんかったらアイデアで勝負

第九章 戦い済んで日が暮れて、昨日の敵は今日の友

第十章 民鉄王国を彩るカリスマたち

 

著者プロフィール

松本泉(まつもと・いずみ)さんは、元全国紙新聞記者。1961年生まれ、大阪府出身。1985年関西学院大学法学部を卒業、新聞社では、松江支局、京都支局、大阪本社社会部などで記者を務めた。松江支局長、事業部長、運動部長、論説委員などを経て2020年に退社した。2013~20年には同志社大学で講師を務めた。記者時代には、行政や地方自治などを主に取材したが、平和・戦争報道や人権問題、バブル経済崩壊後の社会問題、関西の庶民文化に取り組み、長期連載企画を多数手掛けた。

『日本大空爆-米軍戦略爆撃の全貌』(2019年、さくら舎)などの著書がある。

 

関西人はなぜ「〇〇電車」というのか: 関西鉄道百年史
松本泉 (著)

関西の人はなぜ「○○電車」っていうの?――その裏には関西人の誇りがあった!
元全国紙新聞記者による、痛快鉄道ヒストリー!

阪急電車、阪神電車、京阪電車、南海電車、近鉄電車。
「◯◯電車」の愛称で関西人から親しまれる〝五大私鉄〟は、百年に渡る熾烈な争いを繰り広げてきた!
スピード競争、えげつない広告合戦、こまやかすぎるサービス競争、ときには本気の殴り合い……。
知れば、関西の鉄道が、関西のことが、もっと好きになる!

・大阪のおばちゃんも、乗ると思わず「オホホッ」と上品になる阪急
・阪神タイガースが勝てば「六甲おろし」の大合唱がこだまする阪神
・狙っていたのは関西私鉄の王だった? 千年の古都、京都を手にした京阪
・「天皇はんが唯一乗りはる電車」? 全国一の営業距離を誇る〝鉄路帝国〟近鉄
・心もレールも南へ、南へ。全国初の冷房電車を走らせた南海

 


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