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直木賞作家・垣根涼介さんが戦国の世の経済を描く『武田の金、毛利の銀』が刊行

垣根涼介さんの直木賞受賞第一作となる『武田の金、毛利の銀』がKADOKAWAより刊行されました。

 

流通、換金、供給率、持続性――金銀を活かすために必要なものとは?

2023年に『極楽征夷大将軍』で第169回直木三十五賞を受賞した垣根涼介さん。歴史小説でありながら現代社会にも通じる人間の業と心理の葛藤を書いた『光秀の定理』『信長の原理』に連なる本作品は、織田信長の密命を帯びた明智光秀が武田・毛利両家の資金源を探る冒険の物語です。

騒乱の世で生き抜くために、金銀の流通とその戦略的重要性を掘り下げており、物資の流通、換金手段、経済戦略の要素が鮮やかに描かれた、「価値」の本質に迫った作品です。

 
【あらすじ】

乱世の沙汰も、銭次第。
流通、換金、供給率、持続性――金銀を活かすために必要なものとは?

上洛した織田信長に呼び出された明智光秀は、とある任務を下される。数の信奉者である信長は、敵対する大名の財力を把握する必要があった。中でも武田と毛利の資金源である湯之奥金山と石見銀山の見定めは不可欠である。ただし、そのためには敵地の中枢に潜り込み、金銀の産出量を示した台帳を確認しなくてはならない。見つかれば命の保証はない危険な道中である。光秀は盟友の新九郎と愚息を伴って隠密裏に甲州へ向かう。駿河湾の港・田子の浦に辿り着いた三人は、そこで土屋十兵衛長安と名乗る奇天烈な男に出会い――。

 

著者コメント

乱世、それは欲望と恐怖の狭間。
――垣根涼介

 

著作プロフィール

垣根涼介(かきね・りょうすけ)さんは、1966年生まれ、長崎県出身。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。2004年『ワイルド・ソウル』で大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の史上初となる三冠を達成。2005年『君たちに明日はない』で山本周五郎賞、2016年『室町無頼』で本屋が選ぶ時代小説大賞、2023年『極楽征夷大将軍』で直木賞を受賞。

その他の著書に『ヒート アイランド』『ギャングスター・レッスン』『サウダージ』『クレイジーヘヴン』『ゆりかごで眠れ』『真夏の島に咲く花は』『光秀の定理』『信長の原理』『涅槃』などがある。

 

武田の金、毛利の銀
垣根 涼介 (著)

 
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