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胸の奥底にあった「母であることの苦悩」が溢れ出す――『母親になって後悔してる、といえたなら』が刊行

NHKクローズアップ現代「“母親の後悔” その向こうに何が」を書籍化、日本の母親たちが胸の奥底に秘めた感情に丁寧に寄り添った、髙橋歩唯さん・依田真由美さん著『母親になって後悔してる、といえたなら 語りはじめた日本の女性たち』が新潮社より刊行されました。

 

言葉にしてはいけない思い?

「母親にならなかった後悔」は自明のものとされているのに、「母親になった後悔」はなぜ語られないのか。世界中で話題となっていた書籍『母親になって後悔してる』の邦訳版が刊行されたのを機に、NHKの記者とディレクターが日本国内の「後悔する母親」たちを取材しました。

 
大きな反響を呼んだNHKクローズアップ現代「“母親の後悔” その向こうに何が」制作後も1年以上取材を続け、日本の母親たちのライフヒストリーと、彼女たちをとりまく社会の課題に向き合った書籍です。

 
日本で母親になるとはどういうことなのか。普段聞くことのできない母親たちの胸の奥底にある思いに、NHKの記者とディレクターが迫りました。

後悔を語ることを選んだ女性たちは、なぜ結婚し、どのようにして母親になったのか。子どもを産んだ後に何が起き、それは思い描いた親子や夫婦、家族の形とどう違ったのか。仕事と育児の両立には何がハードルとなり、問題を解決するために家族とどう向き合ったのか。

8人の母親のライフヒストリーから見えてくる理不尽な体験と、それぞれの抱えてきた切実な思いが、いま苦悩している母親たちの救いとなる一冊です。

 
【書籍内容紹介】

「お母さんなんだから」「お母さんが弱音を吐いてどうするんですか」「母性で考えて」「お母さんは女神のようでいてください」――「母親」ってなんて便利な言葉なんだろう。母親だからと、理不尽な目に遭っても口をつぐんできた日本の女性たちは、どのような人生を歩み、何を経験してきたのか。後悔を口にした女性たちの切実な想いを丁寧に聞き取り、社会現象になった話題書『母親になって後悔してる』の「日本版」がついに登場。

 

本書の構成

はじめに

1章 母親の「責任」

2章 「理想のお母さん」とのギャップ

3章 消えてゆく自分

4章 働く母親

5章 ぬぐえない罪悪感

6章 子どもを絶対に愛せるか

7章 社会の構造を変えるには

8章 母親になったのは自己責任?

9章 子どもはどう思う?

終章 母親の「後悔」の意味

おわりに

 

著者プロフィール

 
■髙橋歩唯(たかはし・あい)さん

1989年生まれ、新潟県出身。2014年NHK入局。松山放送局を経て、報道局社会部記者。本書のきっかけとなったWEB特集「“言葉にしてはいけない思い?” 語り始めた母親たち」、クローズアップ現代「“母親の後悔” その向こうに何が」を執筆・制作。家族のかたちをテーマに取材。

 
■依田真由美(よだ・まゆみ)さん

1988年生まれ、千葉県出身。2015年NHK入局。札幌放送局を経て、報道局社会番組部ディレクター。クローズアップ現代「“母親の後悔” その向こうに何が」のほか、同「ドキュメント“ジェンダーギャップ解消”のまち 理想と現実」、BSスペシャル「再出発の町 少年と町の人たちの8か月」などを制作。若者やジェンダーの問題を中心に取材。

 

母親になって後悔してる、といえたなら:語りはじめた日本の女性たち
髙橋 歩唯 (著), 依田 真由美 (著)

「母親なんだから」と我慢を強いられ、自らの「理想の母親像」に縛られ、理不尽な目に遭っても口をつぐんできた――「後悔」を口にした日本の女性たちは、どのような人生を歩み、何を経験してきたのか。切実な想いを丁寧に聞き取った、社会現象になった話題書『母親になって後悔してる』の「日本版」というべきインタビュー集。
NHK「クローズアップ現代」からの書籍化。

 


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