掟か、国か? 「夜の写本師」乾石智子さんファンタジー大作『月影の乙女』が刊行
現代日本ファンタジ―を牽引する書き手のひとり、乾石智子さんの長編小説『月影の乙女』が東京創元社より刊行されました。
掟により魔法の攻撃を禁じられている魔法使いたちが選んだ道は?
ハスティア大公国セレの領主の娘であるジル(ジオラネル)は、幼少の頃から突出した魔法の力を持ち、フォーリと呼ばれる国に仕える魔法師となりました。しかし、海を挟んで向かいに位置するドリドラヴ大王国の侵攻を受け、ハスティアは危機に陥いります。掟により魔法を使った攻撃を禁じられている魔法師たちでしたが、国の存亡がかかっています。国か、掟か。ジオラネルの決断は……?
SNSでは刊行に先駆け、装画も手がけたアリストレーターさんによる美麗な登場人物紹介や、舞台となる世界地図、用語解説なども公開され、話題を呼んでいます。
【あらすじ】
〈月影ノ乙女〉は、〈月の獣(けもの)〉を身の内に住まわせている。それはことあるごとに、人は独(ひと)りで生まれて独りで生き、独りで死んでいくのだと囁(ささや)くのだ……。
精霊の恵み深き国ハスティア。ジルは幼い頃から卓越した魔法の力を発揮し、国に仕える魔法師(フォーリ)となった。だが、平和で豊かな国ハスティアを虎視眈々(こしたんたん)と狙う者がいた。竜に変じる王を戴くドリドラヴの侵略を受け、戦火に踏みにじられるハスティアの町々。
掟によって魔法での攻撃を禁じられているフォーリたちは苦悩を深める。無辜(むこ)の民の命を救うためにジルたちの選んだ道は……。
『夜の写本師』でデビューした異世界ファンタジイの紡ぎ手が今放つ渾身の大作。
解説=小出和代さん
著者プロフィール
乾石智子(いぬいし・ともこ)さんは、山形県出身、在住。1999年に教育総研ファンタジー大賞を受賞。スターウルフで目を覚まし、コナン・ザ・バーバリアンから最初の一歩を助けてもらった。
著書に『夜の写本師』『魔道師の月』『太陽の石』『オーリエラントの魔道師たち』『紐結びの魔道師』『沈黙の書』『赤銅(あかがね)の魔女』『白銀(しろがね)の巫女』『青炎(せいえん)の剣士』『イスランの白琥珀(こはく)』『神々の宴』『久遠(くおん)の島』『闇の虹水晶』『滅びの鐘』などがある。
月影の乙女 乾石智子 (著) 掟か国か 竜王の侵略の足音が精霊の恵深き国ハスティアに迫る。 『夜の写本師』で日本のファンタジイ史を塗り替えた著者が描く新たな世界 精霊の恵み深き国ハスティア。幼い頃から卓越した魔法の力を発揮したジルは、国に仕える魔法使いとなった。だが、平和な国ハスティアを虎視眈々と狙う者がいた。竜の血を引く王を戴くドリドラヴの侵略に、掟により魔法を使う攻撃を禁じられているフォーリたちは苦悩を深める。魔法で戦えば精霊たちが滅んでしまうというのだ。ジルたちの選んだ道は……。『夜の写本師』でデビューした異世界ファンタジイの紡ぎ手が放つ渾身の傑作。 装画:アリストレーター |
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