福田和代さんがネット炎上の恐怖を描く『ディープフェイク』刊行 身に覚えのない動画が主人公の人生を狂わせる!

福田和代さん著『ディープフェイク』
福田和代さん著『ディープフェイク』が、PHP研究所より刊行されました。
本書は、見破ることが難しい精巧なフェイク画像や動画を作るAI技術「ディープフェイク」をテーマにしたサスペンス小説です。米大統領選でもその影響が懸念された技術を題材に、クライシス小説の旗手が誰にでも起こりうる恐怖を描きます。昨今のSNSに関連するニュースに対しての、メディアの報道のあり方にも切り込んだ作品です。
誹謗中傷、ネット炎上…福田和代さんが問う「ネットリテラシー」
本書『ディープフェイク』は、「WEB文蔵」での連載(2020年4月から2021年2月)を書籍化したものです。
もともと、ネット上に偽物の自分が作られていくことの恐怖を描こうとした作品でしたが、連載が始まって間もないころ、SNS上での誹謗中傷を苦にした出演者の自殺により、リアリティ番組が打ち切りとなりました。著者の福田和代さんはこの事件に衝撃を受け、大多数による匿名の誹謗中傷によるネット炎上が、どれだけ重い結果を生むのかを丁寧に描こう、と決意したことが、物語に反映されています。
本書を事前に読んだ書店員からは、「SNSとの向き合い方を考えさせる作品」「真実を見極める目を養うことの大切さを痛感する」との声が寄せらています。
<あらすじ>
過去、生徒間の事件を解決したことからメディアに取り上げられ、「鉄腕先生」と呼ばれ、コメンテーターとしても活躍する教師・湯川。彼はある日、自分が女生徒とホテルで密会したという週刊誌報道が流れていることを知る。
さらに、「ディープフェイク(AIによる画像合成技術)」で精巧につくられた、湯川が生徒に暴力を振るっている動画もネット上に拡散。出勤停止、テレビ番組の降板、さらに妻子が家を出ていく中、ネット上では湯川に対する大炎上が巻き起こる。
果たして、湯川を陥れようとしているのは誰なのか。そんななか、湯川の働く学校ではさらなる事件が起き――。
著者プロフィール

著者近影
著者の福田和代(ふくだ・かずよ)さんは、1967年生まれ。兵庫県出身。神戸大学工学部卒業。2007年、航空謀略サスペンス『ヴィズ・ゼロ』を上梓しデビュー。
クライシスサスペンスやミステリー、警察小説のほか、航空自衛隊の楽隊を描くなど多彩な作品を発表。堅実な取材に立脚した豊かな物語の構成に定評がある。
ディープフェイク 福田 和代 (著) 誰にでも、あなたにも起こるかもしれない。 主な著書に、『TOKYO BLACKOUT』『東京ダンジョン』『侵略者』『カッコウの微笑み』『星星の火』『東京ホロウアウト』などがある。 |
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