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ビッグマックの値段はなぜ日本で480円で米国850円なのか? 『ビッグマックと弱い円ができるまで』が刊行

佐々木融さん著『ビッグマックと弱い円ができるまで』がクロスメディア・パブリッシングより刊行されました。

本書は、日常の身近な事例から「お金」と「経済」について分かりやすく解きほぐす内容となっています。著者は、日本銀行や外資系金融機関を経て、為替ストラテジストとして活躍し、国内だけでなく海外の金融関係者からも信頼を集める佐々木融さんです。国内でも通常店舗と都市型店舗とで価格差のあるビッグマックを例に、世界各国での価格差を通じて、お金と経済の仕組みを理解できるよう解説。小学生でも理解できるようなやさしい説明で、特にお金や経済の基本を学びたい方に向けた一冊です。

 

ビッグマックの値段はなぜ480円で、最近値上がりしたのか?

ここ数年、ネットやテレビを通じて、ビッグマックの価格や円安に関する話題を耳にする機会が増えています。ビッグマックの価格は都市によって異なることもあります。これを理解することで、身近なお金や経済の仕組みについて学ぶことができるのです。

 
本書では、投資の世界でも参照される「ビッグマック指数」をヒントに、ビッグマックを作るために必要なコストについて、わかりやすく解説しています。コストは、大きく5つに分類することができます。

【コスト(1)】材料費
ビッグマックを作るためには、パン、ハンバーグ、チーズ、ピクルス、玉ねぎ、レタスなど、様々な材料が必要です。これらの材料を購入するためには、お金が必要です。

 
【コスト(2)】人件費
マクドナルドで働く従業員の給料も、ビッグマックの価格に影響します。お店で働く人や、本部で肉や野菜を大量に購入する人など、多くの人々に支払う給料が必要です。

 
【コスト(3)】設備費
ビッグマックを焼くための機械や、お店の光熱費などの経費もかかります。電気代やガス代が上がれば、当然ビッグマックの値段にも影響があります。

 
【コスト(4)】土地・建設費
マクドナルドのお店が建っている土地を借りるための家賃や、お店を建てるために大工さんに支払う費用も必要です。特に都市部では、これらのコストが高くなる傾向があります。

 
【コスト(5)】利益配当
マクドナルドは株式会社であり、投資家(株主)に利益の一部を渡す「配当」も重要です。ビジネスが成功し、利益を出すことが、株主への配当を支える要素になります。

このように、ビッグマックの価格が上昇した背景には、材料費や人件費、光熱費の上昇が挙げられます。特に都市部では、これらのコストが他の地域よりも高いため、ビッグマックの価格も高く設定されています。こうしたコストの積み重ねが、商品の値段に大きく影響していることがわかります。

本書では、以上のようにビッグマックを通じた「お金」と「経済」の仕組みについて、図解を使って解説しています。日常の中でお金の流れや経済の動きを理解したい方に向けて、小学生でも楽しみながら学べる内容となっています。

 

著者出演PIVOT動画が130万以上再生で話題に!

YouTube「PIVOT 公式チャンネル」では、長年にわたり為替市場で活躍してきた「為替のプロ」である本書の著者、佐々木融さんが、為替相場や円安の背景について詳しく解説。佐々木さんは、日本銀行やJPモルガンでのキャリアを経て、現在は「ふくおかフィナンシャルグループ チーフストラテジスト」として活動中です。

動画では、円安が進む原因や、それが日本経済に与える影響についての解説が行われており、本書では、そんな話題となった内容をさらにわかりやすく、図解を交えてまとめています。

 
「【1ドル360円時代より円安の理由】No.1為替ストラテジストが歴史的円安のカラクリを完全解剖」

 

 

本書の構成

第1章 ビッグマックと見る、日本と世界の経済

第2章 外国為替相場を理解しよう

第3章 弱い円ができるまで

第4章 投資って何をすればよいの?

第5章 失われた30年から学ぶ日本の反省と未来

 

著者プロフィール

佐々木融(ささき・とおる)さんは、ふくおかフィナンシャルグループ チーフストラテジスト。

1992年上智大学外国語学部英語学科卒業後、日本銀行入行。調査統計局、札幌支店を経て1994年から1997年まで国際局(当時)為替課に配属。市場調査・分析の他、為替市場介入も担当。その後考査局を経て、2000年7月よりニューヨーク事務所に配属され、NY連邦準備銀行等、米国当局と情報交換を行いつつ、外国為替市場を含めたNY市場全般の情報収集・調査・分析を担当。2003年4月、JPモルガン・チェース銀行にチーフFXストラテジストとして入行。2009年6月債券為替調査部長、2010年5月マネジング・ディレクター、2015年6月市場調査本部長。20年以上にわたってJPモルガンの世界全体のオフィシャルな円相場予想作成の責任者を務める。2023年12月より現職。日経ヴェリタス為替アナリストランキング、2016年及び2018年~2021年まで4年連続1位。インスティテューショナル・インベスターズ誌日本為替アナリストランキング、2019年、2020年1位。2024年3月、財務省「国際収支に関する懇談会」委員。

著書に『弱い日本の強い円』(日本経済新聞社、2011年)、『インフレで私たちの収入は本当に増えるのか?』(ダイヤモンド社、2013)がある。

 

ビッグマックと弱い円ができるまで
佐々木融 (著)

意外と知らない! 1ドル=140円である理由。「日本円」を通して経済を理解する。

ビッグマックは480円だが、国内で価格差があることは知っていますか? 都市型店舗では500円と20円高いのです。このように、国内だけを見ても価格差があり、これを世界各国で見てみると、お金と経済のことがわかります。
本書は、投資の世界で参照される「ビッグマック指数」をヒントに、改めて「お金」のこと、「経済」のことを考えていき、小学生でも理解できるようなお話としてまとめています。著者は日本銀行や外資系金融などを経て為替ストラテジストとして活躍されている佐々木融氏です。お金や経済について、基本を知りたい人に向けています。

・ビッグマックが他国と比較して割安なのは、日本が弱い国だからですか?
・日本はデフレからインフレになったのですか?
・米ドル/円相場は1ドル=1円から始まっているって本当ですか?
・円安は日本にとってプラスなのですか? マイナスなのですか?
・失われた30年とはなんですか?

 


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