本のページ

SINCE 1991

【第72回菊池寛賞】上橋菜穂子さん、後藤謙次さん、ちばてつやさんらが受賞

日本文学振興会は10月9日、第72回菊池寛賞の受賞者および受賞団体を発表しました。

 

第72回菊池寛賞が決定!

第72回菊池寛賞選考顧問会が開催され、上橋菜穂子さん、後藤謙次さん、ちばてつやさんらが選出されました。

 
上橋菜穂子さんは、「守り人」シリーズ、『鹿の王』『香君』など、35年にわたりファンタジーの名作を数多く発表し、「その普遍的な生命観・自然観に貫かれた作品群は国際アンデルセン賞作家賞受賞をはじめ、世界中で高く評価されている」ことにより受賞となりました。

後藤謙次さんは、通信社、テレビで40年以上にわたり、政治ジャーナリストとして平成の政治改革に始まる激動の時代をつぶさに取材し、「その成果を本年完結した著作『ドキュメント平成政治史』全五巻に結実させた」ことが評価されました。

ちばてつやさんは、「『あしたのジョー』をはじめ、漫画界の第一人者として70年近く読者を熱狂させ続け、さらに後進の発掘、作者の権利を守る様々な活動など、長年にわたり日本漫画の振興に尽力してきたこと」を評価されました。

 
他にも、山崎貴さんと白組、大石静さんが受賞しています。

受賞理由など詳細は、http://www.bunshun.co.jp/shinkoukai/award/kikuchi/index.html をご覧ください。

 

菊池寛賞について

菊池寛賞は、文藝春秋の創業者でもある菊池寛(明治21年~昭和23年)が日本文化の各方面に遺した功績を記念するための賞です。日本文学振興会が主催。

同賞は、文学、映画・演劇、新聞、放送、出版、その他文化活動一般において最も清新かつ創造的な業績をあげた人もしくは団体に贈られます。対象期間は、前年9月から当年8月までの1年間。

受賞者には、正賞として置時計が、副賞として100万円が贈られます。

現在の選考顧問は、阿川佐和子さん、池上彰さん、保阪正康さん、養老孟司さん。

 

精霊の守り人 (新潮文庫)
上橋 菜穂子 (著)

わたしはね、骨の髄から、戦うことが好きなんだよ。

精霊の卵を宿す皇子チャグムを託され、命をかけて皇子を守る女用心棒バルサの活躍を描く物語。著者は2014年国際アンデルセン賞作家賞受賞。

老練な女用心棒バルサは、新ヨゴ皇国の二ノ妃から皇子チャグムを託される。精霊の卵を宿した息子を疎み、父帝が差し向けてくる刺客や、異界の魔物から幼いチャグムを守るため、バルサは身体を張って戦い続ける。建国神話の秘密、先住民の伝承など文化人類学者らしい緻密な世界構築が評判を呼び、数多くの受賞歴を誇るロングセラーがついに文庫化。痛快で新しい冒険シリーズが今始まる。

崩壊する55年体制 (ドキュメント 平成政治史 第1巻)
後藤 謙次 (著)

平成期の日本政治は、バブルが崩壊し、経済危機、社会不安が深まるなかで、国民不在の権力闘争、政党の離合集散が繰り返された。その結果、延べ18人もの首相がめまぐるしく交代する事態に。どこでどう間違えて迷路にはまり込んでしまったのか。政治記者歴32年の著者がこれまで書き溜めた豊富な取材メモや新証言をもとに、平成日本政治の流れを徹底検証する。
第一巻は、竹下登内閣から橋本龍太郎内閣まで。昭和から平成へと変わった1989(平成元)年は、消費税の導入とリクルート事件で幕を開けた。それを契機に高まった政治不信のうねりは、やがて自民党長期一党支配を終焉させ、小選挙区制の導入を柱とする〝政治改革〟をもたらすに至るが……。

あしたのジョー(1) (週刊少年マガジンコミックス)
高森朝雄 (著), ちばてつや (著), ちば てつや (イラスト)

「ひじを左わき下から離さない心構えで……やや内角をねらい、えぐりこむようにして打つべし!」――漫画史にその名を刻んだ、永遠の名作! 東京・浅草のドヤ街に、ふらりと現れた一人の少年。矢吹丈(やぶき・じょう)と名乗るその少年に一方的に叩きのめされたアル中の元ボクサー・丹下段平は、その動きに天性のボクシングセンスを見出し、一流のボクサーに仕立てあげんと奮闘するが……。

 
【関連】
菊池寛賞|公益財団法人日本文学振興会

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です