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川上弘美さん長編ファンタジー『七夜物語』から12年、続編『明日、晴れますように』が刊行

長編ファンタジー『七夜物語』の続編、川上弘美さん著『明日、晴れますように 続七夜物語』が朝日新聞出版より刊行されました。

 

二人は何かの秘密を知っているように思える――かけがえのない日々を描く新たな成長小説

 
【あらすじ】

いまほど世の中の仕組みが複雑ではなかった1970年代。
『七夜物語』という不思議な本の世界を冒険した子どもたちがいた。
鳴海さよと仄田鷹彦。七つの夜をめぐる冒険は、二人にとって大切な経験となるが、さよも仄田くんも「夜の世界」の出来事を決して思い出すことはなかった。

あれからおよそ30年――。
さよの息子「絵」と仄田くんの娘「りら」は、両親と同じ小学校でクラスメートになっていた。
二人もまた『七夜物語』の世界へと導かれるのか?

 
2010年の現代を舞台に、10歳から11歳へと成長する二人の変化の兆しと、子どもたちを取りまく世界を鮮やかに捉えながら、ささやかな人の営みと、そのきらめきを届ける物語は、2011年の「あの日」へと向かっていきます。

著者の長編ファンタジー『七夜物語』から12年、次世代を生きる子どもたちの物語です。

 

著者プロフィール

川上弘美(かわかみ・ひろみ)さんは、1958年生まれ、東京都出身。1994年「神様」で第一回パスカル短篇文学新人賞を受賞。

1996年「蛇を踏む」で第115回芥川賞、1999年『神様』で第9回紫式部文学賞と第9回Bunkamuraドゥマゴ文学賞、2000年『溺レる』で第11回伊藤整文学賞と第39回女流文学賞、2001年『センセイの鞄』で第37回谷崎潤一郎賞、2007年『真鶴』で芸術選奨、2015年『水声』で第66回読売文学賞、2016年『大きな鳥にさらわれないよう』で第44回泉鏡花文学賞を受賞。 2019年、紫綬褒章受章[12]。 2023年『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』で第76回野間文芸賞を受賞。

 

明日、晴れますように 続七夜物語
川上 弘美 (著)

<既刊>

七夜物語(上) (朝日文庫)
川上弘美 (著)

小学4年生のさよは、母親と二人暮らし。
さよが図書館でみつけた『七夜物語』は、読んだはしから内容をすっかり忘れてしまうふしぎな本。
さよは、物語にみちびかれるように、同級生の仄田くんと「夜の世界」へ迷いこみ、グリクレルという料理上手の大ねずみから皿洗いを命じられることになる。
解説・村田沙耶香。

七夜物語(中) (朝日文庫)
川上弘美 (著)

夜の世界で若き日の両親に出会ったさよと、
自分そっくりの「情けない子」に向き合った仄田くん。
この冒険がどこかで現実とつながっていることに気がついたふたりは、元の世界を守るため、あらゆるモノを夜の世界へ連れ込もうとする「ウバ」とたたかうことになり……。

七夜物語(下) (朝日文庫)
川上弘美 (著)

グリクレルの台所でさくらんぼのクラフティーを食べながら、忘れられない夜を過ごしたさよと仄田くん。
やがて最後の夜を迎えたふたりは、夜の世界の住人たちを「ばらばら」に壊そうとする力と対決する。
そして、七つの夜があけると――。

 


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