京極夏彦さんが歌舞伎舞台化のために新作ミステリ小説『狐花 葉不見冥府路行』を書き下ろし!
小説家デビュー30周年を迎えた京極夏彦さんが歌舞伎舞台化のために書き下ろした新作ミステリ小説『狐花 葉不見冥府路行(きつねばな はもみずにあのよのみちゆき)』がKADOKAWAより2024年7月26 日(金)に刊行されます。
歌舞伎公演の出演は松本幸四郎さん、中村勘九郎さん、中村七之助さんという豪華な面々。歌舞伎座にて、「八月納涼歌舞伎」の第三部として8月4日(日)から上演予定です。
京極夏彦さん×歌舞伎 かつてないコラボが実現!
今回の小説は、歌舞伎舞台化のために書き下ろされた新作ミステリです。舞台化を念頭に構想され、紡がれた物語は、美しいビジュアルや登場人物たちの掛け合いが目前に立ち現れてくるようで、これまでの京極作品の面白さはもちろんのこと、新しい試みによる魅力に溢れた作品となっています。
歌舞伎公演の出演は松本幸四郎さん、中村勘九郎さん、中村七之助さんと超豪華。東京・銀座の歌舞伎座にて、「八月納涼歌舞伎」の第三部として8月4日(日)から上演されます。チケットの一般発売は7月14日(日)からとなります。
京極夏彦さんコメント
小説家三十年の節目の機にお声掛け戴き、斯様な仕儀と相成りました。
文字のみを扱い用い馬齢を重ねて参りましたが、此度は黒、柿、萌黄の大舞台。文字ならぬ名優の方々の身体に意を委ねまする怪しの狂言。
まるで作法も文法も違いますれば、果たして如何なる仕上がりとなりますものか、身の引き締まる思いに御座います。
何卒、心静かにご高覧戴きまするよう、伏して御願い上げ奉ります。
――京極夏彦
京極堂こと中禅寺秋彦の曾祖父、中禪寺洲齋が登場
京極夏彦さんのデビュー作『姑獲鳥の夏』の主人公・中禅寺秋彦の曾祖父であり、武蔵晴明神社の宮守である中禪寺洲齋(ちゅうぜんじじゅうさい)が今回の物語の主人公です。作事奉行・上月監物の屋敷の周囲で巻き起こる幽霊騒動に、中禪寺洲齋は”憑き物落とし”で解決を試みますが、この騒動の裏にある、思いもよらぬ真相が明らかになっていきます。
ちなみに、この中禪寺洲齋は、6月19日にKADOKAWAから発売された小説『了巷説百物語』(おわりのこうせつひゃくものがたり)にも主要人物として登場します。
<小説『狐花 葉不見冥府路行』あらすじ>
時は江戸。作事奉行・上月監物(こうづきけんもつ)の一人娘は、母が眠る墓所に現れたという、ある男を探していた。彼岸花を深紅に染め付けた着物を纏い、身も凍るほど美しい顔のその青年は、”この世に居るはずのない男”だった――。
一方、青年の出現を知った監物は、この騒動が過去の悪事と関りがあるのではと警戒する。いくつもの謎をはらむ幽霊事件を解き明かすべく、”憑き物落とし”を行う武蔵晴明神社の宮守・中禪寺洲齋が監物の屋敷に招かれる。謎に秘された哀しき真実とは?
歌舞伎の舞台化のために書き下ろされた、長編ミステリ。
《目次》
死人花
墓花
彼岸花
蛇花
幽霊花
火事花
地獄花
捨子花
狐花
著者プロフィール
京極夏彦(きょうごく・なつひこ)さんは、1963年生まれ、北海道出身。小説家・意匠家。1994年『姑獲鳥の夏』でデビュー。
1996年『魍魎の匣』で第49回日本推理作家協会賞長編部門賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花賞、2003年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞、2022年『遠巷説百物語』で第56回吉川英治文学賞を受賞。
他著に『虚実妖怪百物語 序/破/急』『虚談』『いるの いないの』『ルー=ガルー 忌避すべき狼』『厭な小説』『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『今昔百鬼拾遺 月』『書楼弔堂 待宵』『鵼 の碑』など多数。
★公式HP「大極宮」:https://www.osawa-office.co.jp/
![]() | 狐花 葉不見冥府路行 京極 夏彦 (著) 中禅寺洲齋、幽霊騒動に挑む。歌舞伎舞台のために書き下ろされた長編小説! 時は江戸。作事奉行・上月監物の屋敷の奥女中・お葉は、度々現れる男に畏れ慄き、死病に憑かれたように伏せっていた。彼岸花を深紅に染め付けた着物を纏い、身も凍るほど美しい顔のその男・萩之介は、”この世に居るはずのない男”だった――。 この騒動を知った監物は、過去の悪事と何か関りがあるのではと警戒する。いくつもの謎をはらむ幽霊事件を解き明かすべく、”憑き物落とし”を行う武蔵晴明神社の宮守・中禪寺洲齋が監物の屋敷に招かれる。 謎に秘された哀しき真実とは? |
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