500年以上続いた未曾有の国家事業「勅撰和歌集」の知られざる歴史を紐解く『「和歌所」の鎌倉時代 勅撰集はいかに編纂され、なぜ続いたか』が刊行
500年以上続いた未曾有の国家事業「勅撰和歌集」の知られざる歴史を紐解く、小川剛生さん著『「和歌所」の鎌倉時代 勅撰集はいかに編纂され、なぜ続いたか』がNHK出版より刊行されました。
謎に包まれた「和歌所」が明かす、中世日本の政治と文学とは?
天皇の命を受けて編纂された歌集、勅撰和歌集は、乱世のなか500年以上にわたって生み出されてきました。
古今和歌集をはじめ、初期の勅撰集に注目が集まりがちですが、勅撰和歌集が権威を持つようになったのは鎌倉時代以降のことです。
本書では、鎌倉時代の勅撰集がいかに編纂されたかを新史料も交えてつぶさに描き出し、単なる文学史を超えた、和歌と政治の相互補完関係という中世の特質に迫ります。
本書の構成
はじめに
序章 和歌所とその源流
第一章 開闔・源家長と歌人たち 新古今和歌集
第二章 撰者の日常 新勅撰和歌集
第三章 創られる伝統 続後撰和歌集
第四章 東西の交渉と新しい試み 続古今和歌集
第五章 和歌所を支える門弟 続拾遺和歌集
第六章 打聞と二条家和歌所 永仁勅撰企画・新後撰和歌集
第七章 おそろしの集 玉葉和歌集
第八章 法皇の長歌 続千載和歌集
第九章 倒幕前夜の歌壇 続後拾遺和歌集
著者プロフィール
小川剛生(おがわ・たけお)さんは、1971年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程退学(2000年学位取得)。現在、慶應義塾大学教授。専門は中世文学・和歌文学。
著書に『中世和歌史の研究 撰歌と歌人社会』(塙書房)、『武士はなぜ歌を詠むか-鎌倉将軍から戦国大名まで』(KADOKAWA)、『兼好法師 徒然草に記されなかった真実』(中公新書)、『二条良基』(吉川弘文館)など多数。
![]() | 「和歌所」の鎌倉時代: 勅撰集はいかに編纂され、なぜ続いたか (NHKブックス) 小川 剛生 (著) 500年以上続いた未曾有の国家事業――勅撰和歌集 |
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