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警察小説の旗手・誉田哲也さん社会派小説『首木の民』が刊行

誉田哲也さんによる国家の闇に切り込む社会派小説『首木の民(くびきのたみ)』が双葉社より刊行されました。

 

前代未聞!取調室が教室に?

数々のベストセラーを世に送り出してきた誉田哲也さんが今回テーマにしたのは、私たちの日常生活に深く関わる「お金」。警察小説でありながら、読み進めていくうちに税金のこと、国債のこと、財務省のことが次々と明らかになる社会派小説でもあります。

 
【あらすじ】

大学の客員教授・久和が窃盗と公務執行妨害の容疑で逮捕された。職務質問を受け、運転する車の中から、血の付いた他人の財布が発見されたのだ。久和は内閣府が設置する経済財政諮問会議に参加したこともある経済政策通だが、警視庁志村署の佐久間に対し「公務員を信用していない」と言い、取り調べは一向に進まなかった。

一方、財布の持ち主を探していた志村署の中田は、フリーライターの菊池に行き着く。
菊池は、ある交通事故を探っていたが、その事故には財務省に関係する人物が絡んでいた――。

 
<書店員さんから驚嘆の声、続々!>

発売前から絶賛の声が続出しており、いち早く本書を読んだ書店員さんからは熱い感想が寄せられています。

「前代未聞の取調室での経済講義? なんと教授は容疑者という、驚きの事態! 国家と国民をつなぐ、深い見識と思慮が盛り込まれた、マネーフロー社会派小説。読み終えた後、見えない何かから解放されたような、爽やかな気持ちが込み上げました」
――紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さん

「『本当の悪』というものを考えさせられる小説でした。殺人を犯した人間や、それをもみ消そうとした人間が悪いのはもちろんですが、国民からお金を騙しむしり取る、そういった『悪』もあるのかと感じました」
――未来屋書店大垣店 中村太郎さん

「まさか警察小説を読んで、こんなに国のしくみを勉強することになるとは思わなかった。私たちはこんなにうまく丸め込まれていたのか、と気付き以上の衝撃に打ちのめされた。誉田作品では色々な衝撃を貰ってきたが、もうこれは『問題作』間違いなしだ」
――ブックマルシェ我孫子店 渡邉森夫さん

 

編集担当・秋元英之さんより

1人の女性の姿を、他視点で描いたミステリー『ヒトリシズカ』。圧倒的な犯罪者を前に、私たちはどう対処すべきかを提示した問題作『ケモノの城』。情報化社会における事件捜査を通し、刑事たちの苦悩と覚悟を描いた直木賞候補作『背中の蜘蛛』。

これらのベストセラーを送り出した著者が、本作で、私たちの日常生活に深く関わる「お金」の問題に踏み込みました。

失われた30年――。どこかで耳にしたことはありませんか。給料が上がらず、世界の国々と比較しても「低賃金」の国となった日本。どうしてそうなってしまったのでしょうか? その答えが、ここにあります。

構成、人物造形、視点操作、問題提起といった、これまで誉田作品を彩ってきた特徴はそのままに、社会派小説に挑戦した著者の最新作にして金字塔です。

 

著者プロフィール

誉田哲也(ほんだ・てつや)さんは、1969年生まれ、東京都出身。学習院大学卒業。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞、2003年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞。

人物それぞれの精密な視点から物語を構築し、『ストロベリーナイト』『ジウ』各シリーズといった警察小説や、『武士道』シリーズなどの青春小説等を発表し、多くの読者を獲得している。

 

首木の民
誉田 哲也 (著)

 


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